これが怖いんだよな。ドンドン時間だけが過ぎていく。その間諸々をどれだけ積み上げられただろうか。あまりそういうことに神経質になることは良くないと思うが、古い過去には家電メーカーに勤めていて、日々片付くことが片付かないと問題が蓄積される、そのことの恐怖感みたいなのが残っているのだろうか。

もしそうだとしたら絵など放置してしまえば良いのにと、そんな逡巡とともに生きている。なんだか生きていること自体が矛盾だなとか思ってしまう。もう少し気持ちをゆっくり持った方が良いと言い聞かせよう。
なのに、普段は居酒屋を徘徊したりしている。ああ、なんということだろう。こういう状態でよいのか、迷うばかりの日々だ。
迷いつつも絵を描いている。絵はもう何に繋がるわけでもない。だから、若い時分に描いていたのとは全然心境が違う。絵をどうにかしようとか他と比べてどうのこうのではなくなった。若いころってなんであんなにエネルギーがあったのか。エネルギーだけはあった。下手くそのエネルギーなんてない方がましか。まあそういう時代があるから今があるともいえるけど、今ってなんだとか思ってしまうのも事実。これが歳を食うってことなんだな。
それでいて絵を描いている時はもろもろを忘れる。そして、過去にはどうにもならなかった部分を扱えるようになっている。これが嬉しい。それは極めて個人的な領域で他人にはわからないが、実はこういう部分でも絵画芸術の不思議を感じている。ここは初期段階だけを置いているが、それでも過去とは明らかな違いがある。
そこを喜びとして受け止められるうちは絵は描き続ける。





