
もし何歳になっても諦めきれないものがあるのならば、それが自分の「好き」なのだと思う。好きなことは、そう簡単に消えない。そして特別なものを作るには、必ず好きという気持ちが関係している。
好きなことと強み(得意なこと)は少し違う。好きなことは、頭から離れない自分がワクワクすること。やっていて単純に楽しいこと。どうしても諦めきれないこと。得意なことは、他の人から価値を認められたもの。好きだから自然に回数を重ね、他の人より上手になって得意分野に移行することもあれば、意図せず、他人から褒められることもある。そして、得意なことと世の中が必要としていることが一致すれば、そこに価値が生まれる。
得意なことや、その価値は、環境が変わればどんどん変わる。例えば、英会話が得意なことは、日本のコミュニティにいれば、役立つとみられるかもしれないが、英語圏にいれば、ネイティブでない英語は不利に働く。一方、好きなものは変わらない。もし10年前に好きだったことが、今も好きであれば、おそらく10年、20年後も諦めきれないのであろう。
好きを仕事にするとは、聞こえはいいが、なかなか難しいもの。実際に、好きなことを混ぜたものが仕事になったり、好きなことをするために、やりたくないこともやらなければならないことも多い。ただし、好きという気持ちが後押ししてくれることも間違いない。そこで好き(自分目線の価値)と得意(他人目線からの価値)の交差点を見つけ、その価値を最大限に生かせる環境を見つけるのがベストだと思う。商品もそうだが、顧客が価値を見出せなければ売れない。自分の好きも、価値を認めてもらわなければ、仕事にしてお金を稼ぐのは難しい。
それでも、出発点は好きでいいと思う。どうせ諦めきれないのならば、今から始めればいい。それが得意に変わって価値が認められる時が来るかもしれないし、いつまでも認められないかもしれない。一つだけ分かっていることは、特別なことの裏には、必ず好きといういつまでも変わらない強い気持ちがあることだ。


