才能と運
数学者のガロアやアーベル、音楽家のモーツアルトやシューベルトなど、「夭折の天才」と言われる人たちがいます。日本では、詩人の石川啄木や金子みすゞ、画家の関根正二や村山槐多などが有名です。
また、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、ジム・モリソン、カート・コバーンなど、27歳で死亡したミュージシャンの多いことがたまに話題になったりします(27クラブ)。
天才だから早逝するわけではありません(たとえば、アインシュタインは76歳、ニュートンは84歳まで生きました)が、「算命学」という占い/思想では、なかには特別な運の力が働いている場合もあるとして、これを「狂い咲き運」と呼んでいます。
狂い咲き運とは
狂い咲きとは季節外れに花が咲くことをいいますが、その原因のひとつには天候不順があります。季節外れの暖かさでサクラが咲いたとたまにニュースで見かけるアレです。
これと似たことが若くして才能を開花させた人たちの一部にもみられます。
すなわち、成功するまでには相応の修業を積むのが通常ですが、天候不順のような「条件」に該当すると、若い時にいきなり才能が開花して(=狂い咲き)その後は運が下がっていきます。この場合、運が下がるというのは(悪いことが起こるということではなくて)これまでのようには才能を発揮できなくなるということです。
太宰治『右大臣実朝』のなかに次のような一説がありますが、狂い咲き運はこの感じに近いように思います(もちろん、小説での文脈とは異なりますが…)。
何事モ十年デス。
アトハ、余生ト言ツテヨイ。
三つの条件
狂い咲き運の条件は、おもに次の三つです。
一つ目は、父親を特に必要とする宿命であること。
宿命とは生年月日で決められるもので、どんな宿命がこれに該当するのかは(算命学の知識がないと理解できないので)ここでは述べません。
なぜ父親なのかというと、植物が花を咲かせるには天の恵み(太陽・雨)と地の恵みが必要ですが(陰陽思想では天を父親、地を母親とします)狂い咲きはおもに天の恵みに影響されるからです。
二つ目は、にもかかわらず、死別・離別などで父親からの愛を十分に受けられずに育ったこと。植物でいえば天候不順で、こどもにとっては衝撃が大きく、その影響で狂い咲きするという理屈です。
三つ目は、10代/20代で成功すること。上の二つに当てはまっていても、若くして運勢が伸びなかった場合には、狂い咲き運の影響は受けません。
一度狂い咲きした花は二度とは咲きませんし、無理に咲かせようとすると、波乱が起こったり寿命を縮めたりしかねません。
そのため、狂い咲き運で若くして才能を開花させた人は、その後に運が下がっても、抗わずに穏やかに生きるのがよいとされます。
有名人の事例から
成功するには(才能だけではなく)運の力が大きく影響する芸能界では、狂い咲き運の人をよく見かけます。
たとえば、先日亡くなられた中山美穂さん。
実の父親とは物心がつくかつかない頃に離別しています。
芸能界に入ったのは12歳、テレビドラマで人気になったのは14歳のときで、少女に眠っていた才能が突然花開いたわけです。(※)
そして32歳のときに結婚、フランスに移住して子供も生まれて、芸能活動はほぼ休止、平凡でも穏やかな日々を過ごしていましたが、これで狂い咲き運の通り、何の問題もありませんでした。
しかし、44歳の時に離婚して本格的に芸能活動を再開します。これが彼女の寿命を縮めることになりました。
ただ、だからといって、芸能活動を再開したのが悪いというわけではありません。
長生きすることだけが幸せなのではありませんし、復帰にあたっては悩まれたようで、結果(穏やかな生活よりも)ファンと生きることを選んだわけですが、彼らに囲まれて彼女は幸せだったのだと思います。
ご冥福をお祈りします。
※算命学を学んでいるかたへの補足
彼女の宿命が一つ目の条件に当てはまるかは、見解の別れるところだと思います。
陰占では父親の干は日支の中元に一つあるだけで(むしろ全地母親で母親のほうが縁は深い)、陽占でも禄存星は一つだけです。
しかし、この禄存星は主星で、調和の守護神の干から出ているので、宿命に大きな影響を与えます。
また、ここで挙げた三つの条件のほかにも狂い咲き運を見分ける重要なポイントがあって、それも含めて、後日noteで詳しく解説したいと思います。
