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まだ朝顔は咲いている
やっと秋風が吹きはじめた。この夏は暑すぎた。豪雨や洪水がひどすぎた。コロナに振りまわされすぎた。ステイホームもキツすぎた。たまに出かけると、街も人もディスタンスの異世界。マスクは吐く息と吸う息がごっちゃになって、まるで自分が吐き出した空気を自分で吸い込んでいるようで、酸欠や熱中症になりそうだった。これでは、むりやり生きてるみたいで、まつたく息が詰まるような夏だった。季節も凌ぎやすくなって、4連休は...
秋の詩集2020
やまぶどうきょう夕焼けをみていたらいきなり空の雲がむらさき色の舌をだした空よりもずっと遠いところ飛行機にのってバスにのって橋も渡ったのにここは山ばかりなのねと少女はいっただけど少女はやまぶどうを知らなかったすこし甘くてすこし酸っぱい山のけものになって口の中がむらさき色に染まるわらうと怖かったやまぶどうの秋はつかのまむらさき色の舌を出してさよならする橋の向こう小さな鬼になった少女が帰っていった*...
記憶の花びらが
妹から手紙が来た。母の近況が書いてあった。新しい介護施設に移って2週間、環境が変わったけれど、母にはなんら変わった様子もみえないという。妹は一日おきに施設を訪ねているが、そのたびに、初めて訪ねてくれたと言って淋しがるらしい。それでいて、ケアマネージャーには、妹が毎日来てくれることが唯一の楽しみだと言ったりするという。まばらになった記憶が、時と場所をこえて繋がったり切れたりするのだろうか。手紙の中で...
九月のアサガオ
9月になって、アサガオの開花の数が急に多くなった。まだまだ暑さが厳しい中で、アサガオも頑張っているのだろうか。猛暑に耐えてきたエネルギーを、一気に吐き出しているようでもある。そのエネルギーを毎朝すこしだけもらっている。花柄はすっかり小さくなった。小さいけれど数で頑張っているといったところか。アサガオの花の命は短い。午後には萎んでしまうので、摘み取りながら試しに数えてみたら、きのうは143個もあった...