『長安二十四計』 淮南県の小役人謝淮安は、先頃長安を制圧して皇位を簒奪した蕭武陽に招聘されることになる。実はこの謝淮安は粛清された劉子温の忘れ形見で…… ということで成毅主演作です。今年は成毅の顔をよく見ますが、『赴山海』よりは安心して見れま…
古代文字を解読していたら、研究に取り憑かれた話 (一般書)の感想ヒエログリフやフェニキア文字など、主に地中海沿岸地域の古代文字の研究者の半生。古代文字との出会い、学生時代の学問遍歴等々三者三様で面白い。それにしても同じ古代文字とはいっても甲骨…
『大秦帝国起源』周の東遷から間もない時期の秦国。秦の襄公は犬戎との戦いで負傷して死期を悟り、次男の文公を後継者として指名。文公は兄の補佐を得て遷都事業、そして周王室や秦国を苦しめる犬戎との戦いに邁進するのであった…… というわけでまさかの短劇…
『大生意人』古平原は科挙受験時に人に陥れられて不正行為ということで東北は寧古塔に流刑となり、当地の役人徐三に仕える身。そこを女商人の蘇紫軒や北京の豪商のお坊ちゃん李欽の協力を得て脱出に成功。馬幇の常四・玉児父女とともに平遥に落ち着くが、今…
続・日本軍兵士―帝国陸海軍の現実 (中公新書 2838)の感想今回は明治からアジア太平洋戦争まで時代幅を広げて英米軍などとの比較も加えつつ日本軍兵士の徴兵、兵士の食事と栄養状況、衛生環境と病気の治療、軍備と機械化などを検討。飯盒炊爨の導入が却って薪…
『暗河伝』少年江湖シリーズに登場する暗殺者集団暗河。その暗河をメインに据えた番外編です。時系列は『少年春風』と『少年歌行』の間となるようで、両作で登場したキャラも出てきます。前2作はコメディタッチでしたが、本作は画面が暗い (^_^;) そしてシ…
田沼意次の時代の感想田沼意次再評価の書として一世を風靡したということだが、本論の田沼評価よりも彼が世に出るきっかけとなった郡上一揆の話や、田沼時代の社会・文化状況、没落の過程での天命の飢饉と打ち壊しの話とかが面白い。解説によると、肝心の再…
『宴遇永安』 食堂の新装開店を期して一家で今は観光地となってる祖先の屋敷で漢服のコスプレをして動画を撮影しようと探訪したところ、案に相違して祖先が活躍した時代の永安にタイムスリップしてしまい…… ということで禁止されたはずのタイムスリップ物な…
『赴山海』気がつけば武侠あるある展開のオンパレードということで、結局毎回ツッコミを入れながら楽しく見ています (^_^;) さながらジェネリック武侠という感じで武侠初心者の入門編として手頃なドラマなんじゃないかなあと。しかし成毅は主役の蕭秋水と敵…
日本の後宮-天皇と女性たちの古代史 (中公新書 2870)の感想日本古代の後宮がテーマだが、それに関連して後宮制度以前のキサキ制の確立、女性皇族の立場、女官制度の変遷、妃・夫人・嬪制の崩壊など、宮中の女性にまつわる制度面についても議論している。日本…
『生万物』1926年、山東省の農村の地主の娘寧繍繍は同じく地主の家の費文典との婚礼を間近に控えていたところ、土匪に攫われ、幼なじみの封大脚に救出される。しかし彼女が土匪の慰み者になったと信じる父親と婚家の兄嫁は、繍繍の妹の蘇蘇を文典に嫁がせる…
漢字ふむふむ (文春文庫 編 19-5)の感想同じ漢字・漢語でも日本と中国とでは意味合いが異なり、時にそれがトラブルの元となる。そうした言葉を解説したNHKの番組の書籍版だが、最初の「猪」の項で、十二支に動物を当てはめたのは文字が読めない人でもわかる…
『華山論剣』から残りの3つ。 東邪西毒崑崙山から出たばかりの黄薬師は塩幇に追われている馮衡や、西域からやって来た欧陽鋒と出会い…… 黄薬師と欧陽鋒の友情物語ですが、アクションシーンの見応えがシリーズ随一です。かと思えば周伯通を思わせる奇人の柴穹…
『錦繍芳華』『国色芳華』の続きが早くも登場。続編物は1年以上置かないと配信・放映できないというのは一体何だったのか…… それはともかく、結婚後も何惟芳は多事多難で、またぞろ言いがかりを付けられて閉店の危機に陥ったり、嫉妬に狂った県主に放火され…
侍女の物語の感想突然急進主義的な宗教団体にジャックされ、男尊女卑の宗教国家になってしまったアメリカに生きる女性たちの物語。司令官と侍女の性交の場面などは制度としてまじめに設計されたという設定なのだろうが、傍から見るとかなり戯画的である。今…
『淬火年代』90年代末東海。留学先のドイツから帰国した柳鈞は一年間の約束で脳卒中に倒れた父親の工場を手伝うことになるが…… ということで東海という所でお気づきになったかもしれませんが、張新成&宋祖児主演の年代劇と見せかけた実質『大江大河』4です…
お布施のからくり 「お気持ち」とはいくらなのか (幻冬舎新書 768)の感想お布施を取っかかりにした手軽な仏教入門という趣。初期仏教から鎌倉仏教までのお布施を中心とした要点をザッとつかめる作りになっている。個人的に日本の僧侶の肉食妻帯には違和感を…
『長安的茘枝』上林署の役人李善徳は植物の知識と計算能力は折り紙つきだが、世知に長けておらず、そのために上司や同僚たちに、楊貴妃への誕生日プレゼントとして嶺南から生のライチを長安に届けるという遂行不可能なミッションを押っつけられてしまう。一…
『蔵海伝』欽天監のトップである蒯鐸は、冬夏国からあるお宝を持ち帰ったことにより、平津侯一味により家族や弟子もろとも虐殺されてしまう。ただひとり生き残った息子の稚奴は謎の人物に救出され、蔵海と名前を変えて3人の師父のもとで堪輿の術の修行に励み…
虚構から史実へ: 中国史書による国家の正統化について (早稲田新書 027)の感想儒家経典や諸子の書が説話によって自らの思想を説くという方式が『春秋』を継ぐことを目指した『史記』や、更に『史記』の後伝として著述が開始された『漢書』に受け継がれ、後の…
『我的阿勒泰』 2001年ウルムチ。ホテルの従業員として働く作家志望の少女李文秀はトラブルから辞職せざるを得なくなり、母と祖母の暮らす阿勒泰へ。そこでカザフ族の巴太や庫蘭たちとともに遊牧生活を送ることに…… ということで昨年評判だった(らしい)ド…
半生の絆【はんせいのきずな】 (ハヤカワepi文庫)の感想張愛玲作品は今まで翻訳で短編集を読んだことがあるだけだが、短編とはまったく味わいが違う。長編の方が面白い。中盤から「どうしてこうなってしまうのか」と主人公カップルのすれちがいぶりにやきも…
ということでgooブログから移転し、記事や画像のインポートもおおむね完了しました。こちらでもよろしくお願いします。 ……といっても更新ペースは相変わらずになると思いますが (^_^;) それと来月頭は学会で台湾に行く予定なので4月分の読書メーターのまと…
『天才基本法』数学者くずれの父と2人暮らしの林朝夕は、ひょんなことから手にした、自分が選ばれなかったはずの小学生時代の数学オリンピック合宿チームの集合写真に自分が写っているのを目にし、高校の同級生で有名タレントになってる紀江とともに12年前に…
『難哄』 大学以来家を離れていた温以凡は、転職を機に生まれ育った土地に戻り、そこで高校時代に恋愛関係にあった桑延と再会し、ひょんなことから同じ部屋でルームメイトとして暮らすことになり…… ということで現代物のラブコメなわけですが、実は性加害の…
世界史のリテラシー 仏教は、いかにして多様化したか: 部派仏教の成立 (教養・文化シリーズ)の感想仏教の発祥から多数の部派への分岐と仏教の多様化、日本での展開を概観。仏教に関する基本事項をわかりやすい筆致でかいつまんで説明してくれている。部派の…
『五福臨門』 先月の時点ではイマイチみたいなことを書きましたが、中盤からジャンルが突然ラブコメから公案物に変わり、グッと面白くなってきました (^_^;) 公案物といっても近年流行りの時代ミステリーとは異なり、『棠陰比事』あたりを下敷きにしている…
ダーウィンの呪い (講談社現代新書 2727)の感想ダーウィンの進化論、進化学から遺伝学、そしてそれらの闇の側面としての優生学の展開をたどる。自然科学としての進化論と社会進化論との関係に興味があって読んだが、社会進化論についても言及されていたもの…
『国色芳華』 『珠簾玉幕』『蜀錦人家』に続く唐代文化細腕繁盛記シリーズ第三弾。こちらは楊紫&李現主演。三作それぞれビジュアルにこだわりがありますが、本作が一番映像が綺麗ですね。内容は夫と義父母に愛想を尽かした牡丹こと何惟芳が離縁し、皇帝お気…
近代日本の中国学: その光と影 (アジア遊学 299)の感想近代中国と関わった漢学者ないしは「支那学」者、画家、探検家、ジャーナリストと五つの区分に分けた論集で、「支那通」に割かれた部分は最後の第Ⅴ部ぐらいであるが、その実全編を通して当時の中国学の…