ホタルの独り言 Part 2

ホタルをはじめ、様々な昆虫の写真や自然風景の写真を掲載しています

風景写真/冬

光を受け取る

雪の丘に立つカラマツは、何も誓わず、ただ立っている。 その脇から昇る朝日は、問いも答えも持たないまま、今日という一日を差し出してきた。 私はそれを、逃げずに受け取る。この静けさの先へ、歩くために。 *以下の掲載写真は、クリックしますと別窓で拡…

メリークリスマス

霧氷がきらめく静かな朝。この白い時間が、心にやさしい光を運んでくれますように。Merry Christmas ! *以下の掲載写真は、クリックしますと別窓で拡大表示されます。 霧氷 -----------------------------------------------------------------------------…

Freezing Rain(雨氷)

~蔵出し写真⑲~ 厳冬の湖畔音という音が凍りついた朝。 木々は光でできた殻をまといその中に光を閉じ込めて立っていた。 それは雪ではなく、霜でもない。雨が、凍ることを忘れたまま降り触れた瞬間にだけ世界をガラスへと変えていった痕跡。 逆光の朝日が触…

霧氷の白樺と雪原の朝

~蔵出し写真⑱~ 霧氷に閉ざされた白樺の枝先に雪原を越えて、朝日は躊躇うように触れ白い世界は淡いオレンジの呼吸をはじめる。 丘を包んでいた静寂はゆっくりと雪原に溶け色は急がず白から白へと滲むように広がっていく。 白樺はただ立ち光が満ちていく時…

まだ見ぬ景色へ

まだ暗い時間から、深い雪をかき分けるように歩き始めた。目的地ははるか遠く、どれだけ進んでも近づいた気がしない。雪に足を取られて立ち止まり、息を整えては、また歩き出す。その繰り返しの中で、ただ前だけを見つめていた。 何度も足を取られ、立ち止ま…

静寂の奥

~蔵出し写真⑰~ 凛と張りつめた空気の奥。池は静寂そのものを映しとる。雪をかぶった木々は水面に溶け色なき世界は、墨絵のように完成していた。 そこに立つ私は この景色の中で言葉を失い自分の輪郭さえも水面に預けていく。孤独は重さを持たずただ静けさ…

神降地

厳冬の上高地。そこには音の終わりがあり静寂が世界を満たしている。 この地はかつて「神垣内」と呼ばれたという。穂高の峰に降りた穂高見命は光とともにこの谷を選びいまも穂高神社に息づいている。 人の足跡が消える季節雪に閉ざされた谷に周囲の峰々から…

白い静寂からはじまる

~蔵出し写真⑯~ 冬の早朝、霜に伏す静かな野は、まだ世界の声を忘れたまま白い息をひそめていた。カラマツの枝先に咲いた霧氷は、凍った花弁のように澄みわたり、その静寂を破らぬように、朝日はそっと薄黄の色を置いていく。 光が触れた瞬間、景色はかすか…

凛冽の回廊

~蔵出し写真⑮~ 雪をまとったカラマツの列が冷たい光のなかに静かに身を寄せ合っている。黒い幹は、凍える風にも揺らがぬ意志のようにまっすぐ奥へと続き白と黒の境界だけが、冬の凛冽をそっと語っていた。 *以下の掲載写真は、クリックしますと別窓で拡大…

初雪光刻

~蔵出し写真⑫(しょせつこうこく)~ 初雪が越後の山里を静かに包み込んだ朝、雲の裂け目から一本の光が伸び、白い大地をそっと照らす。淡く漂う靄は光を受けて橙色に染まり、そのわずかな温もりが、冬の冷たさの中でひっそりと息づいていた。その一瞬、私…

冬は、つとめて

冬は、つとめて。雪の降りたるは、言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎおこして、炭持てわたるも、いとつきづきし。 平安時代中期に執筆されたと考えられる清少納言の随筆『枕草子』の一節である。冬は朝の趣を詠った…

蒲生の棚田

新潟県の十日町市の山間部には、いくつもの棚田が残されている。それらは「越後松代棚田群」と呼ばれ、原風景が残る棚田スポットとして知られている。その中のひとつが「蒲生の棚田」である。山あいの道から見下ろす蒲生の棚田は朝霧がよく現れ、杉林から漏…

嬬恋の丘 (カラマツの丘)

嬬恋の丘 (カラマツの丘) は、群馬県嬬恋村にある。キャベツ畑が見渡すかぎり続き、その丘の上にポツンとカラマツ林が佇むロケーションで、まるで北海道の美瑛のような場所である。 まずは、阪神淡路大震災から29年。5時47分に会社の駐車場から黙とうを捧げ…

ブルーモーメント -青の瞬間-

ブルーモーメント blue moment は、夜明け前と日没後のわずかな隙に訪れる、辺り一面が青い光に照らされてみえる現象である。 以前の記事で「マジックアワー」について記したことがあるが、マジックアワーは、太陽高度(太陽の中心位置と水平線・地平線との…

夜明け

真冬の午前6時過ぎ。東を見れば富士の彼方はゆっくりと東雲色に変化し、美しいグラデーションを成している。西を向けば紫がかった黎明の空に浮かぶ有明の月が北アルプスに沈もうとしている。「夜明け」である。 「夜明け」とは、気象庁の天気予報などで使用…

寄せ氷

寄せ氷とは、湖などの水面で凍った氷が割れて、風によって湖岸に打ち寄せられるガラスのような氷のこと。昨年の1月10日は、山梨県の精進湖にて「寄せ氷と逆さ富士」を撮影し記事「冬の精進湖と子抱き逆さ富士」に掲載しているが、今年は寄せ氷のアーティステ…

初冬の星峠と儀明の棚田

初冬の星峠と儀明の棚田の光景を撮るべく、新潟県十日町市へ。成果のあった撮影遠征は1か月ぶりである。 私が撮りたい棚田の初冬らしい光景には、雪が欠かせない。ただし、棚田一面が雪で埋もれてしまっているのではなく、畔だけが白く田んぼは水鏡の状態で…

マジックアワー

マジックアワー magic hour(魔法の時間)とは、時間帯を指す一般用語ではなく撮影用語である。厳密な定義はないが、時間帯では太陽が地平線に対して+6度から-6度の角度にある頃、すなわち日の出や日の入り前後の数十分間と言われている。空が濃い青色に染…

夜と朝の間

夜と朝の間と言えば、1969年10月1日に発売されたピーターのデビューシングル「夜と朝のあいだに」のメロディーが浮かんでくるのは同年代以上。若い方々は、エレファントカシマシや音大出身のメンバーで結成されたポップスロックバンドの「マカロニえんぴつ」…

蒲生の棚田(冬の朝景)

蒲生の棚田は、新潟県十日町市松代地区の蒲生(かもう)にある棚田。松代地区には、この他に桜の棚田として知られている「儀明の棚田」や大小様々な棚田およそ200枚が斜面に広がる「星峠の棚田」など風光明媚な棚田が多くあり、2013年から四季を通じて通い始…

クリスマス気分

クリスマスは、今や日本でも冬を代表するイベントである。勤め先の東京渋谷では、イルミネーションやクリスマスデコレーションに包まれ、忙しく人々が行き交う雑踏とは別に華やかな演出でクリスマスムードの高まりを感じる。自宅近くの国立でも、並木や建物…

冬の上高地を撮る

冬の上高地を撮るためには・・・ 厳冬の上高地では、雪の穂高連峰や、霧氷の大正池、田代池など、厳冬の時期ならではの美しい光景を見ることができる。今後、冬の上高地を撮りたいとお考えの方々からのリクエストにお応えし、2013年1月に撮影した写真を再現…

秋元湖(冬の朝景)

秋元湖は、磐梯山、安達太良山、吾妻山に囲まれた裏磐梯にある湖(標高725m)。かつて裏磐梯に湖は存在していなかったが、1888年(明治21年)、南方にある磐梯山が突如噴火し、裏磐梯地域を流れる河川が堰き止められて大小様々な湖が形成され、秋元湖は、そ…

蒲生の棚田(雪景色)

新年、明けましておめでとうございます。本年もまた、ホタルの研究と保全活動はもとより、他の様々な昆虫の生態と姿、そして自然風景の「美」を撮影し、写真と動画で紹介したいと思っております。3月頃までは風景写真が主となりますが、その後は10月まで昆…

蒲生の棚田(冬霧)

蒲生の棚田は、新潟県十日町市松代地区の蒲生(かもう)にある棚田。松代地区の棚田は、稲刈りが終わると水を張って代掻きを行うので、いくつもの田んぼが水鏡となる。そして雪が降れば畦が白くなり、朝日に染まる朝霧とともに幻想的な光景が見られる。 一か…

雪の花

白樺高原の霧氷、白樺湖の雨氷、そして御射鹿池の霧氷と見てきたが、どれも説明的な写真になってしまった。霧氷や雨氷という素晴らしい光景に出会いながら、何も考えず撮っているような写真ばかりに未熟さを痛感し、気持も滅入る後日である。 今回、一枚だけ…

白樺湖の雨氷

雨氷とは、0℃以下でも凍らない過冷却状態の雨(着氷性の雨)が、地面や木などの物体に付着することをきっかけに凍って形成される硬く透明な氷のことだ。 白樺湖では、昨年の1月24日にとても美しい霧氷の光景に出会い、写真に撮っているが、今回は、霧氷では…

霜降の朝

奥日光戦場ヶ原は、2016年1月2日現在、暖冬の影響で雪はなく、小田代原へ向かう舗装道路にも、戦場ヶ原の木道にも、一部を除いてまったく積もっていない。この時期、早朝マイナス20℃にもなるが、5時でマイナス12℃であった。 小田代原まで歩いて行ってみる…