任意同行(にんいどうこう)(voluntary appearance)
警察や検察の捜査員が被疑者の自宅や会社までやって来て、出頭要請を承諾の上で、警察署や検察庁へ同行すること。捜査の初期段階における刑事訴訟法上の手続きのひとつ。
犯罪の捜査をするために必要があるときは、犯罪に関与した疑いのある人物に出頭を求め、事情を聞くことができる。この出頭要請については、応じるのも拒むのも被疑者の自由とされるため、任意同行と呼んでいる。
例えば、状況証拠しかないなど犯行を証明するのに十分な証拠がそろっていないとき、被疑者を呼び出し、事件に関する証言を求める。もし、本人が犯行を認めれば、その場で逮捕に踏み切るという場合が多い。
任意同行は、逮捕とは違い、あくまでも捜査への協力という観点から行われる。したがって、任意同行に応じて警察署内で事情を聞かれている間は、いつでも退去できることが定められている。
14日に背任容疑で逮捕された外務省の佐藤容疑者は、事情聴取のために求められた任意同行を拒んでいた。そのため、東京地検特捜部は、裁判所が発行する逮捕状を用意し、勤務先での逮捕に踏み切ったという。
(2002.05.16更新)
総領事館(そうりょうじかん)(voluntary appearance)
世界の主要都市に設けられている日本の総領事館は、旅券(パスポート)の発給や出生届などの証明手続きといった「領事業務」の窓口となっている。
総領事館の職員は、総領事や副領事という外務省から派遣された職員をはじめ、専門調査員などの契約職員で構成されている。
総領事館は、受け入れ先の国との合意に基づき設置される。相手国との関係が悪くなると自国に引き揚げる大使館とは異なり、総領事館は、たとえ外交関係が断絶したとしても業務を続けることが多い。その国に住む日本人のための機関という役割が大きいからだ。
従来、このような領事関係は、2国間で通商航海条約や領事条約などの個別の条約を締結することで成り立っていた。現在は、1963年に採択された領事関係に関するウィーン条約によって、詳細が定められている。この条約によると、火災などやむを得ない場合を除き、領事館の敷地内の主権は派遣元の国に属するとされている。
中国にある日本の総領事館で、中国の警察官が亡命の目的でやって来た北朝鮮人を捕まえた事件について、敷地内での権力行使は国際条約違反だとする日本側とテロリストと見られる不審者の侵入という非常事態だったとする中国側との間で、両国の言い分に食い違いが表面化している。
(2002.05.13更新)
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