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電子ニュートリノ

(electron neutrino から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/24 13:22 UTC 版)

電子ニュートリノ
β崩壊で放出される反電子ニュートリノ
組成 素粒子
粒子統計 フェルミ粒子
グループ レプトン
世代 第一世代
相互作用 弱い相互作用
重力相互作用
反粒子 反電子ニュートリノ(ν 
e
)
理論化 ヴォルフガング・パウリ (1930)
発見 フレデリック・ライネスクライド・カワン (1956)
記号 ν 
e
質量 非ゼロだが、非常に小さい(ニュートリノ質量.)
電荷 0
カラー 持たない
スピン 12
弱アイソスピン LH: ?, RH: ?
弱超電荷 LH: ?, RH: ?
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電子ニュートリノ(でんしニュートリノ、: electron neutrino)は、素粒子標準模型における第一世代のニュートリノである。レプトン三世代構造において、同じく第一世代の荷電レプトンである電子と対をなすため、電子ニュートリノと名付けられた。

ベータ崩壊の過程で運動量エネルギーが喪失するという現象から、1930年にヴォルフガング・パウリによって予測され、1956年にフレデリック・ライネスクライド・カワンによって最初に検出された[1]

予測

1900年代初め、理論によりベータ崩壊によって特定のエネルギーを持った電子が放出されると予測された。しかし1914年、ジェームズ・チャドウィックは連続したスペクトルを持つことを示した[1]

1930年、ヴォルフガング・パウリは未発見の粒子がエネルギー、運動量、角運動量を持ち去っているという理論を提案した[nb 1][2]

1930年12月4日、パウリはチューリヒのPhysical Institute of the Federal Institute of Technologyに宛てて有名な手紙を書き、その中でベータ崩壊における連続スペクトルの問題を解決するために電子ニュートリノの存在を提案した。この手紙の全文の翻訳はPhysics Today誌の1978年9月号で読むことができる[3]

発見

1970年11月13日に初めて観測されたニュートリノの飛跡。水素の泡箱の中で、ニュートリノは陽子と衝突している。衝突地点は写真の右側で3本の線が放射しているところである。

β崩壊のニュートリノを検出する装置は、1942年に王淦昌によって初めて考案された[4]。そして、電子ニュートリノは、1956年にフレデリック・ライネスとクライド・カワンによって初めて検出された[1][5]。この業績により、フレデリック・ライネスは1995年のノーベル物理学賞を受賞した。

命名

パウリは当初この粒子をニュートロン(neutron)と名づけた。しかしジェームズ・チャドウィックが1932年により重い核粒子を発見して中性子(neutron)と名付けると、2つの別の粒子が同じ名前で呼ばれることとなった。ベータ崩壊の理論を発展させたエンリコ・フェルミは1934年にニュートリノという新しい言葉を作り、この問題を解決した。この言葉はイタリア語で小さいneutronという意味である[6]

二つ目のニュートリノの存在が予測・発見されると、ニュートリノの種類を区別することが重要になった。現在では、パウリのニュートリノは電子ニュートリノと呼ばれ、二つ目のニュートリノはミューニュートリノと呼ばれている。しかし、歴史的な経緯から、単にニュートリノと言った場合には電子ニュートリノを指すことが多い。

脚注

  1. ^ ベータ崩壊のこの解釈に反対した人物にはニールス・ボーアがいる。彼はエネルギー、運動量、角運動量は量的に保存される必要はないとした。

出典

関連項目

参考文献




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