Rec. 2100
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/25 23:29 UTC 版)
一般的に略称のRec. 2100ないしBT.2100として知られるITU-R勧告BT.2100は、BT.1886EOTFおおびSDR-TVでこれまでに推奨されていたその他の伝達関数にかえて知覚量子化器(PQ)ないしハイブリッド・ログ=ガンマ(HLG)伝達関数の使用を推奨してハイダイナミックレンジテレビジョン(HDR-TV)を導入している[1][2]。
この規格は画面解像度(HDTVおよびUHDTV)、フレームレート、クロマ・サブサンプリング、ビット深度、色空間および伝達関数などのHDR-TVのさまざま側面を定義している[3][4]。 この勧告は2016年7月4日に国際電気通信連合(ITU)のWebサイトに掲載された[3][4]。 Rec. 2100はRec. 2020のいくつかの側面を拡張している[4]。
技術的側面
伝達関数
Rec. 2100は知覚量子化器(PQ)およびハイブリッド・ログ=ガンマ(HLG)の2種類のHDR伝達関数を定義している[3]。HLGはRec. 2100でサポートされており、1,000 cd/m2の公称ピーク輝度で、システムのガンマ値は背景の輝度に応じて調整可能である[3]。リファレンスとなる視聴環境では、ディスプレイのピーク輝度は狭い領域のハイライトで1000 cd/m2、黒レベルは0.005 cd/m2以下であることが望ましい[3]。周辺の照明は5 cd/m2の標準光源D65の中性灰色である必要がある[3]。画面に光が当たらないようにする。
それぞれのセットで文書化された伝達関数には以下のものがある:
- 電気光伝達関数(EOTF):非線形の信号値をディスプレイの光に割り当てる
- 光光伝達関数(OOTF):相対的な線形のシーンの光を線形のディスプレイの光に割り当てる
- 光電伝達関数(OETF):相対的な線形のシーンの光を非線形の信号値に割り当てる
システムのカラリメトリー
Rec. 2100は広色域であるRec. 2020と同じ原色体を使用している[3][4]。
| 色空間 | 白色点 | 原色 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| xW | yW | xR | yR | xG | yG | xB | yB | |
| ITU-R BT.2100 | 0.3127 | 0.3290 | 0.708 | 0.292 | 0.170 | 0.797 | 0.131 | 0.046 |
解像度
Rec. 2100では1920 x 1080(FHD)、3840 x 2160(4K UHD)および7680 x 4320(8K UHD)の3種類の解像度を指定している[3]。これらの解像度は16:9の画面アスペクトレシオと正方形のピクセルを有している[3]。
フレームレート
Rec. 2100は以下のフレームレートを指定している:120p, 119.88p, 100p, 60p, 59.94p, 50p, 30p, 29.97p, 25p, 24p, 23.976p[3]。プログレッシブ・スキャンのフレームレートのみが許容される[3]。
数値表現
Rec. 2100はピクセルあたり10ビットと12ビットの両方のビット深度を、ナローレンジないしフルレンジのカラー値で指定している[3]。
ナローレンジカラーでは、サンプルあたり10ビットで黒レベルは64、512が無色のグレイレベルおよび公称ピークはRGBおよびY, Iでは940、CbCrまたはCtCpは960となる。コード値0〜3および1,020〜1,023はタイミング基準として使用することが可能であり、画像データとしては避けるべきである[3]。画素あたり12ビットでは黒レベルは256、無色のグレイレベルは2,048で、公称ピークはRGBおよびY, Iでは3,760、CbCrまたはCtCpでは3,840である[3]。コード値0〜15および4,080〜4,095はタイミング基準として使用することが可能であり、画像データとしては避けるべきである[3]。
フルレンジカラーでは、10ビットでは黒レベルは0、512が無色のグレイレベルで1023が公称ピークとなり、12ビットでは0、2048、4092(4093〜4095は1023段階を有する10ビットADC/DAC回路のクリッピングエラーを除外するために避けられる)である[3]。
信号形式
Rec. 2100はRGB、YCbCr、ICtCpの各形式を指定している[3]。ICtCpはハイダイナミックレンジ(HDR)および広色域(WCG)用に設計された改良された色表現を提供する[3][5]。
輝度係数
Rec. 2100では4:4:4、4:2:2および4:2:0クロマ・サブサンプリングを使用したRGB、YCbCrおよびICtCp信号形式が使用可能である [3]。 Rec. 2100では輝度信号Y'が作られる場合には、Rec. 2020と同じR'G'B'係数(赤:0.2627、緑:0.678、青:0.0593)が使用される[3]。
脚注
- ^ “BT.2100 : Image parameter values for high dynamic range television for use in production and international programme exchange”. www.itu.int. 2021年2月4日閲覧。
- ^ “BT.1886 : Reference electro-optical transfer function for flat panel displays used in HDTV studio production”. www.itu.int. 2021年2月4日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u “BT.2100 : Image parameter values for high dynamic range television for use in production and international programme exchange”. International Telecommunication Union. (2018年7月12日) 2019年1月5日閲覧。
- ^ a b c d “ITU announces BT.2100 HDR TV standard”. FlatpanelsHD (Rasmus Larsen). (2016年7月5日) 2016年7月26日閲覧。
- ^ “ICtCp Dolby White Paper”. Dolby 2016年4月20日閲覧。
関連項目
- ハイダイナミックレンジビデオ
- Rec. 2020 – UHDTVについてのITU-R勧告
外部リンク
- ITU-R Recommendation BT.2100
- ITU-R BT.2390 – HDR全般に関する背景情報を提供し、Rec 2100で指定されている知覚量子化器(PQ)およびハイブリッド・ログ=ガンマ(HLG)の2種類のHDR伝達関数に関するITUのレポート
Rec. 2100
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「Rec. 2020」の記事における「Rec. 2100」の解説
「Rec. 2100」も参照 Rec. 2100は、HDTV 1080pおよび、4K/8K UHDTV解像度両方向けのハイダイナミックレンジ(HDR)フォーマットを定義する、2016年7月に発表されたITU-R勧告である。これらのフォーマットはRec. 2020と同一の原色色度点を使用しているが、HDRでの使用のためにことなる伝達関数を使用している。Rec. 2100ではRec. 2020のICTCP形式をサポートしていない。
※この「Rec. 2100」の解説は、「Rec. 2020」の解説の一部です。
「Rec. 2100」を含む「Rec. 2020」の記事については、「Rec. 2020」の概要を参照ください。
「Rec. 2100」の例文・使い方・用例・文例
- その商品は、21000円で即決で売れた。
- 前もって警戒宣言が出されれば,死者の数は2100人にまで減少するかもしれない。
- シャトルは,分解した時,高度6万2100メートルをマッハ18の速度で飛行していた。
- その契約の総額は2100万ドルだった。
- これらの商品の価格帯は200~2100円だ。
- 2007年度には,日本の粗鋼生産量は1億2100万トン以上に達し,新たな記録を打ち立てた。
- 錦織選手は賞金42万2100ユーロ(約6000万円)を獲得した。
- それは想定価格よりはるかに高い金額の20万9000ドル(約2100万円)で売れた。
- 全部で2100席ある。
- Rec. 2100のページへのリンク
