EL15とは? わかりやすく解説

スバル・EL15

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/18 13:58 UTC 版)

スバル・EL15
生産拠点 富士重工業(現SUBARU
製造期間 2006年6月 - 2011年12月
タイプ 水平対向4気筒DOHC16バルブ
排気量 1.5 L
内径x行程 77.7 mm x 79.0 mm
圧縮比 10.1
最高出力 110 ps (81 kW) / 6,400 rpm
最大トルク 14.7 kgf·m (144 N·m) / 3,200 rpm
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スバル・EL15とは、富士重工業(現・SUBARU)の水平対向4気筒ガソリンエンジンである。スバル水平対向初のロングストロークエンジン[1]であり、EJ15の後継機種として、2006年から2011年までスバル・インプレッサシリーズに搭載された。

概要

2006年に行われたインプレッサシリーズの部分改良で追加された新グレード「1.5R」に初めて搭載された[2][注釈 1]。翌年2007年に行われた3代目へのフルモデルチェンジにより、同車の1.5 Lグレード「15S」(後に「1.5i」に変更[3])にはEL15が搭載され、この時点でEJ15搭載モデルは消滅し、同社の1.5 LエンジンはEL15へと完全に引き継がれた[4]

海外については地域により採用時期が異なるが、EJ15、EJ16に代わり、3代目インプレッサからは全てEL15へ切り替わっている。

構造的にはEJ型エンジンを基本としており、多くの部品を共用している(後述)。

スバル水平対向初のロングストロークエンジン[注釈 2]であり、また同社の1.5 Lエンジンとして初のDOHCを採用し、従来のEJ15エンジンに対して最高出力で10 ps(100 → 110 ps)、最大トルクで0.2 kgf·m(14.5 → 14.7 kgf·m)の引き上げが行われている[1]

なお、4代目インプレッサからはエンジンがFB型に切り替わり、後継となるFB16の排気量は1.6Lとなったため、現状においてスバル最後の1.5Lエンジンとなっている。

搭載車種

基本仕様

  • 種類:1.5 L DOHC 16バルブ EGI
  • 排気量:1,498 cc
  • 内径×行程: 77.7 mm × 79.0 mm
  • 圧縮比:10.1
  • 最大出力:110 PS (81 kW) / 6,400 rpm
  • 最大トルク:14.7 kgf·m (144 N·m) / 3,200 rpm
  • 使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
  • 可変動弁機構:吸気AVCS

基本仕様にはその変化が現れないが、2007年のインプレッサフルモデルチェンジ後のEL15はシリンダーヘッドやピストンなど一部本体部品まで変更されている[5]

設計の特徴

スバル水平対向初のロングストロークを実現したほか、従来のEJ15エンジンに対してDOHC、AVCS、等長等爆エキゾーストシステム[注釈 3]などの採用により、全回転域で扱いやすいトルク特性を得ると同時に、平成17年基準排出ガス75%低減レベルを達成するなど、環境対応を意識した設計になっている[1]

また、各所にEJエンジンとの強い関係性がみられる。

シリンダーブロック

シリンダーブロックボアピッチが113 mmでEJ型エンジンと共通であり、クランクシャフトコンロッドは行程が同一であるEJ25のものを流用している[注釈 4]

シリンダーヘッド

EJ型エンジンの設計をベースに、バルブスプリングの低荷重化、バルブリフター頂面の鏡面加工及びモリブデンコーティングなどでフリクションロスを低減、燃費改善を図った設計になっている[1]。AVCS関係の部品はDOHCのEJ型エンジンと同一のものが適用されている[6]

補機類

ウォーターポンプやオイルポンプなど、EJ型エンジンとの共通部品が多いため、エンジン全体で見てもDOHCのEJ型エンジンとの見分けはつきにくい。

EJ型エンジンとの関係

以上のようにEL15は基本構造、使用部品の観点から、新エンジンというよりもEJ型エンジンシリーズの一つと考えることができる[注釈 5]。 EL15発表後、EJ型エンジンの後継としてEL20やEL25が開発されているのではないかとの憶測もあったが[要出典]、その後の新モデルでもEJ20、EJ25が搭載され続けた。上記のようにEL15はEJ型エンジンの1バリエーションであり、EL20やEL25といったエンジンはリリースされることなく、2010年9月にEJ型エンジンの正式な後継となる新世代のボクサーエンジン、FB型エンジンの開発が正式発表[7]された。

脚注

注釈

  1. ^ なお、この部分改良以前から存在するグレード「1.5i」にはEJ15が継続して搭載されていた。
  2. ^ ロングストロークではあるがボア:ストローク比は1:1.017であり、ほぼスクエアエンジンである
  3. ^ EJ15は等長エキゾーストだが等間爆発ではない
  4. ^ 連桿比・ピストン側圧が悪化する代わりに、燃焼室が小さくなることで燃費やエミッションの面で有利となる
  5. ^ EJ15とは排気量は近似するが同一ではないため、国土交通省には既存のEJ15と同一名称で届け出ることはできない

出典

  1. ^ a b c d 『スバル インプレッサ』モーターマガジン社、2008年1月。ISBN 978-4-86279-025-5 
  2. ^ スバル インプレッサシリーズを一部改良富士重工業ニュースリリース、2006年6月19日
  3. ^ スバル インプレッサ シリーズを一部改良あわせて4ドアモデル「インプレッサ アネシス」を追加設定富士重工業ニュースリリース、2008年10月8日
  4. ^ スバル インプレッサ シリーズをフルモデルチェンジ富士重工業ニュースリリース、2007年6月5日
  5. ^ 『スバル技報第34号』2007年6月発行
  6. ^ 『スバル技報第33号』2006年6月発行
  7. ^ 『富士重工業、新世代ボクサーエンジンを開発』 (PDF) 2010年9月23日発表

関連項目


EL15

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スバル・EJ型エンジン」の記事における「EL15」の解説

スバル・EL15参照

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