酔い
酔い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/04 13:51 UTC 版)
酔い(よい)は、不快な症状を引き起こす生体影響の一種[1](生理現象)。酒などを摂取した時に引き起こされる酒酔い(drunkenness)や乗り物などに乗った時に起こる乗り物酔い(kinetosis)などがある[2][3][4]。
歴史
酔いは紀元前400年頃には知られており、ヒポクラテスは「航海するとわかるように、動かされると体の働きが乱れて吐き気が起こるものである。」と記している[1]。また、今昔物語集第二十八巻第二には「此の者共、車酔ひたる心地共なれば、極て心地悪く成て、目転て万の物逆様に見ゆ。」と源頼光の郎等三人が初めて牛車に乗った際の車酔いについて書かれている[1][5]。
現代では自動車等による乗り物酔いのほか、映像酔いや宇宙酔いなど新たな要因によるものも現れている[1]。
要因
酒酔い
酒類に含まれるエチルアルコール(エタノール)には、耽溺、酩酊、耐性、依存といった薬理学的特性がある[6]。飲酒により酩酊状態になると、直接的には身体運動機能、認知機能、感情理性制御の低下を生じる[6][2]。さらにこれらが要因となって、交通事故、転倒事故、転落事故、頭部外傷、溺水や凍死、吐物吸引や誤飲などの事故が起きることもある[6][7][8][9]。
乗り物酔い
乗り物酔いは三半規管の誤作動により自律神経に異常が発生した場合に起こる症状であり、振動、視覚刺激、嗅覚刺激などが要因で引き起こされる自律神経系失調による一過性の眩暈、吐き気などの症状を指す[10]。
その他の要因
出典
- ^ a b c d 松浦康之, 高田宗樹「立体映像刺激による映像酔いの生体影響」『日本衛生学雑誌』第71巻第1号、日本衛生学会、2016年、2-11頁、doi:10.1265/jjh.71.2、ISSN 0021-5082、 PMID 26832611、 CRID 1390001206363615360、2023年6月23日閲覧。
- ^ a b 「酒に酔い、姉の頭に灯油かけ火を…21歳妹逮捕」『読売新聞』読売新聞社、2012年1月3日。オリジナルの2012年1月10日時点におけるアーカイブ。2025年11月4日閲覧。
- ^ 「酒気帯びの新成人、別の新成人男性に暴行容疑 横浜」『朝日新聞』朝日新聞社、2012年1月10日。オリジナルの2012年1月10日時点におけるアーカイブ。2025年11月4日閲覧。
- ^ “乗り物酔い 動揺病/奥村新一先生 Dr. Shin-ichi Okumura/ motion sickness”. 2014年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年4月8日閲覧。
- ^ 田川邦子「物語の〈場〉としての「足柄」」『文芸論叢』第31号、52-58頁。
- ^ a b c 髙取健彦, 長尾正崇『NEW エッセンシャル法医学 第6版』医歯薬出版、2019年、268-277頁。
- ^ 「酒気帯び運転の車にはねられ、90歳男性死亡 大阪」『朝日新聞』朝日新聞社、2006年12月5日。オリジナルの2006年12月11日時点におけるアーカイブ。2025年11月4日閲覧。
- ^ 「忘年会の宿泊先近くで会社員の遺体 酔って転落か」『朝日新聞』朝日新聞社、2006年12月11日。オリジナルの2006年12月12日時点におけるアーカイブ。2025年11月4日閲覧。
- ^ 「大阪・道頓堀川へ飛び込みか 男性1人死亡」『朝日新聞』朝日新聞社、2021年11月22日。オリジナルの2021年11月22日時点におけるアーカイブ。2025年11月4日閲覧。
- ^ “乗物酔いの原因とは?”. エスエス製薬. 2025年11月4日閲覧。
関連項目
酔い
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「人体へのエタノールの作用」の記事における「酔い」の解説
「酔い」も参照 酒に含まれるアルコール(エタノール)を摂取すると人間は酔う。 酔いには、エタノールによる脳の麻痺と、体内でのエタノール分解の過程で生じるアセトアルデヒドの毒性による酔いとの、二種類がある。 以下に、エタノールによる脳の麻痺による酔いを説明する。 アルコールによる酔いは、エタノールの血中濃度に比例する。しかし同じ量を同じペースで飲んでも、酔う程度は人により異なる。これは同じ量のエタノールを摂取しても、エタノールの血中濃度は各人が持っている体液の量(体液の量が多いと同じ量のエタノールを摂取しても血中濃度は低くなる)により変わってくること、および、アルコール脱水素酵素の活性度にはアセトアルデヒド脱水素酵素(アルデヒド脱水素酵素)と同じように3種類の遺伝子多型があり、エタノールの分解速度が異なるためである。 アルコール脱水素酵素の活性度は酵素誘導により増減する酵素の絶対量のほかにも、遺伝による酵素タイプの違い(体質)によって変わる。 そもそもエタノールによる「酔い」の本態は、中枢神経系の抑制が原因である。中枢抑制作用を持つ麻酔とは異なり、エタノールの場合、早期には(低レベルの血中濃度では)抑制系神経に対して神経抑制効果が掛かるために結果として興奮が助長される(アルコール作用の発揚期)。血中濃度が上昇するにつれて、運動器や意識を司る神経系にも抑制が掛かり、運動の反射時間の延長や刺激への無反応を生じる(アルコール作用の酩酊期)。さらに血中濃度が上昇すると脳幹まで抑制するので、瞳孔拡大や呼吸停止を引き起こし死に至る。 短時間に代謝量を上回るエタノールを摂取すると、代謝が追いつかず急激に血中濃度が上昇し、発揚期・酩酊期を経ずにいきなり中枢神経系を抑制してしまうことで最悪の場合死に至る(急性アルコール中毒)。 エタノールの血中濃度と酔いの態様血中アルコール濃度酩酊度影響0.05% 微酔期 陽気、気分の発揚 0.08% 運動の協調性の低下、反射の遅れ 0.10% 酩酊期 運動の協調性の明らかな障害(まっすぐに歩けない等) 0.20% 泥酔期 錯乱、記憶力の低下、重い運動機能障害(立つことができない等) 0.30% 昏睡期 意識の喪失 0.40% 昏睡、死 上記の酔いは、エタノールが体内でアセトアルデヒドに分解されるまでに、エタノールの脳への作用で生じる酔いであり、一般的に言われているお酒に強い体質・弱い体質(アセトアルデヒド脱水素酵素の活性度合いの差による体質)とは関係がない。
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「酔い」の例文・使い方・用例・文例
- ほろ酔い機嫌で
- 彼は成功に酔いしれている
- カクテルでほろ酔いになった
- 船酔いの
- 船酔いで彼女は吐き始めた
- 二日酔いになっていませんかとスタッフがみんな心配しました
- 私が子供達に酔い止めの薬を飲ませます
- あなたはお酒が強いですね。私はほろ酔い気分です。
- わたし、今朝、かなり二日酔いだったの。
- 母は私にとっておきの二日酔いの解消法を伝授した。
- その新米水夫は船酔いした。
- 彼女が突然立ち上がって踊り出したとき、私も生酔いだった。
- その生酔いの男性は上機嫌そうに見え、私に何度も話しかけてきた。
- 二日酔いによく効く
- 私は二日酔いだ。
- 私はすぐに乗り物酔いする。
- 私は乗り物に酔いやすい。
- 実は、二日酔いです。
- あなたが元気で二日酔いになっていないといいです。
- 車酔いになりますか?
酔いと同じ種類の言葉
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