虹彩都市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/18 13:26 UTC 版)
| ジャンル | キネティックノベル[1] |
|---|---|
| 対応機種 | Microsoft Windows 10/11[1] |
| 開発元 | Key |
| 発売元 | Key / ビジュアルアーツ |
| プロデューサー | 丘野塔也 |
| ディレクター | yucchi |
| シナリオ | 松山剛 |
| 音楽 | 折戸伸治 |
| 美術 | イラスト KEI プロダクトデザイン からます |
| 発売日 | 2025年11月28日 |
| 対象年齢 | 全年齢対象 |
| エンジン | SiglusEngine[2] |
『虹彩都市』(こうさいとし)は、ビジュアルアーツのゲームブランド・Keyより2025年11月28日に発売されたPC向けゲームソフト。
概要
キャッチコピーは「天国は虚構だ。」[3]。
2023年12月、Keyによる新作SFノベルゲームとして開発が発表され[3]、2024年発売予定とされていたが[3]、2024年12月に配信された「Key Channel ゲーム&音楽ライブ新情報発表会 2025」にて品質向上を理由に2025年秋への延期が発表された[4][5]。2025年7月に、同年11月28日に発売予定であると発表された[6]。
本作は従来のKeyによるキネティックノベル作品と比べてサブキャラクターの描写がより深く、全体の分量もおよそ1.5倍に増えている[7]。
あらすじ
ADONIS社が開発した眼内レンズ「Plant」の普及により、人々はアドバンスド・リアリティー(AR)[注 1]へ容易にアクセスできるようになった[9][10]。とくに、政府とADONIS社が共同で整備したAR特別区「東亜0区」では[10]、行政・企業・インフラがADONISの管理下に置かれ、都市機能の多くがAR技術と連動していた[10]。Plantに記録される視界ログは「ADONISの眼」によって常時確認され、通常犯罪は減少した一方、サイバー犯罪は増加傾向にあった。
ADONIS社サイバー犯罪対策第一課に所属する一級捜査官・喰木紫苑は[9]、最高レベルのサイバー犯罪であるクラスA案件「スワンプマン事件」の捜査を担当することになる。准二級捜査官・薄野尾花とともに事件に臨むが[11]、謎のハードウェア「チートPlant」によって[9]、捜査官専用の視界閉鎖装置「クローザー」やADONIS専用回線が機能不全に陥る事態が発生する[11]。
紫苑は最終手段である「リムーバー」を無承認のまま使用するが[12][10]、それでも事件解決には至らず、クラスA案件としての危険性は残されたままであった。紫苑はこの行為を含む複数の規定違反により、一級捜査官権限の1年間凍結などの処分を受ける。さらに、首都でも辺境とされる「OCTA支部(オクタしぶ)」への転属を命じられる[11]。
OCTAへ赴任した紫苑は、そこで死亡したはずの少女・一華百花と再会する[11][9]。
登場人物
- 一華 百花(いちげ もか)
- 声 - 寺澤百花[11]
- 紫苑の夢にたびたび現れる少女で、幼少期には紫苑と遊んでいた。病気で死亡したとされていたが、紫苑がOCTAへ赴任した際、アバターリングを持たない違法ARアバターとして姿を現す。
- 喰木 紫苑(くらうぎ しおん)
- 声 - 伊東健人[11]
- 本作の主人公[13]。ADONIS社サイバー犯罪対策第一課に所属する一級捜査官。処分により本部を離れ、OCTA支部へ異動となる。
- 乙原 瑠璃乃(おとはら るりの)
- 声 - 大和田仁美[11]
- サイバー犯罪対策第一課の准二級捜査官で、紫苑の後輩。チートPlant事件の際には紫苑とともに捜査にあたり、紫苑の異動後も本部から情報提供を行っている。ADONIS入社以前は警察官だった。
- 薄野 尾花(すすきの おばな)
- 声 - Marika[11]
- サイバー犯罪対策OCTA支部の支部長で、一級捜査官。12歳の子を育てるシングルマザー。
- クロサンドラ サマーキャンドル
- 声 - 湯浅かえで[11]
- 「サンドラ」の愛称で呼ばれるOCTA支部所属の捜査官。アニメ好きで、分からない用語があると紫苑に尋ねることが多い。
- 芍薬 根々(しゃくやく ねね)
- 声 - 松本沙羅[11]
- OCTA支部所属の捜査官で、高い技術を持つクラッカー。スカウトによって採用されたが引きこもり傾向があり、普段はARアバターで勤務している。
- 青年
- 声 - 河西健吾[11]
- 「チートPlant」を強奪し、ダークウェブにて販売した謎の青年。
- ダフォデイル
- 声 - 黒田崇矢[11]
- 「Plant」や「ADONISの眼」などを開発したADONIS社の最高幹部。実際の姿を見せず、猫の姿をしたARアバターを通じて現れる。
スタッフ
- シナリオ - 松山剛[1]
- イラスト - KEI[1]
- 音楽プロデューサー - 折戸伸治[1]
- プロダクトデザイン - からます[1]
- モニターグラフィックス、ARグラフィックデザイン - Richard Falcema[1]
- 原案 - 妹尾ありか[1]
- ディレクター - yucchi[1]
- プロデューサー - 丘野塔也[1]
主題歌
開発
企画は、『Summer Pockets』の制作が本格化する前に、yucchiが当時プロデューサーを務めていた丘野塔也へ相談したことをきっかけに始動した[8]。
開発初期には「虹彩都市」というタイトル案は挙がっていたものの、「Flower」という仮タイトルで進められていた[8]。ディレクターのyucchiは正式タイトルの決定に迷っていたが、イラスト担当のKEIに意見を求めたところ、漢字4文字のタイトルがシンプルで印象に残ると助言を受けたという[8]。
作品内では「AR」という語が多用されている[8]。眼内レンズを介して多様な情報を表示する技術設定から、開発局内ではMR(複合現実)の方が実態に近いとの指摘もあった[8]。しかし制作当時は「AR」の名称の方が一般に浸透していたことから、拡張現実の「Augmented Reality」ではなく、上位現実を意味する造語「Advanced Reality」として用いる方針が採られた[8]。
ゲームエンジンには、ビジュアルアーツが自社開発しているSiglusEngineが採用された[2]。同エンジンは作品ごとのカスタマイズが可能であり、本作では『プリマドール』のシステムを基に再構築が行われている[2]。
音声データの制作においては、従来の16bit / 44.1kHzまたは48kHzで作成したマスターをVorbis形式へ変換する手法から変更が加えられた[14]。本作では 32bit float / 48kHz でマスターを作成したうえでVorbis形式に変換する工程が採用されており、編集段階での音質劣化を抑えられることや、圧縮時により豊富な情報量をエンコーダーへ渡せる点から、最終的なゲーム内音源の品質向上が見込めるとしている[14]。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k “spec”. 虹彩都市. Key. 2025年11月16日閲覧。
- ^ a b c “Key開発日誌(yucchi)10.02.2024”. Key 公式サイト (2024年10月2日). 2025年11月17日閲覧。
- ^ a b c “天国は虚構だ。――Keyの新作キネティックノベル「虹彩都市」発表!”. GAME Watch (2023年12月15日). 2025年11月16日閲覧。
- ^ “Key開発日誌(yucchi)01.16.2025”. Key 公式サイト (2025年1月16日). 2025年11月17日閲覧。
- ^ “Keyの新作「虹彩都市」は2025年秋に発売延期”. GAME Watch (2024年12月20日). 2025年11月16日閲覧。
- ^ “「Key」新作キネティックノベル『虹彩都市』の発売日が11月28日に決定”. 電ファミニコゲーマー (2025年7月18日). 2025年11月16日閲覧。
- ^ “Key開発日誌(yucchi)03.13.2024”. Key 公式サイト (2024年3月13日). 2025年11月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g “visualstyle Vol.42”. visualstyle. VISUAL ARTS. 2025年11月17日閲覧。
- ^ a b c d “story”. 虹彩都市. Key. 2025年11月17日閲覧。
- ^ a b c d “gallery”. 虹彩都市. Key. 2025年11月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l “character”. 虹彩都市. Key. 2025年11月17日閲覧。
- ^ “Key開発日誌(yucchi)11.14.2025”. Key 公式サイト (2025年11月14日). 2025年11月17日閲覧。
- ^ “ビジュアルアーツ、ゲームブランド「Key」のキネティックノベル新作『虹彩都市』の体験版を配信開始”. gamebiz (2025年11月7日). 2025年11月17日閲覧。
- ^ a b “Key開発日誌(折戸)03.21.2024”. Key 公式サイト (2024年3月21日). 2025年11月20日閲覧。
外部リンク
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