潜望鏡とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 潜望鏡の意味・解説 

せんぼう‐きょう〔センバウキヤウ〕【潜望鏡】

読み方:せんぼうきょう

潜水艦・戦車などで、密閉され内部から外部状況偵察するためなどに使われる、2個の直角プリズムレンズとを組み合わせた反射望遠鏡ペリスコープ


潜望鏡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/20 06:38 UTC 版)

潜望鏡の原理
A - 二枚の平面鏡を用いる潜望鏡
B - 二つの直角プリズムを用いる潜望鏡
1 - 2 - 平面鏡
3 - 4 - 直角プリズム
5 - 6 - 観測者の眼
7 - 8 - 潜望鏡の管
H - 潜望鏡の光学的高さ

潜望鏡(せんぼうきょう)は、反射鏡などを利用して視点の位置を変える光学装置のことである。ペリスコープ(periscope)とも呼ばれる。反射鏡ないしプリズムを2回使って光路を折り曲げる他、レンズにより望遠鏡の機能も持たせたものが一般的である。正立望遠鏡は一般に全長が長くなるのが欠点だが、潜望鏡ではむしろそれを利用でき、また機能上も正立像[注釈 1]が必要であるので、光学系に正立望遠鏡を使ったものが多い。

用途

レンズ潜望鏡の原理
A - 像の補正に一枚のレンズ(L2)を用いる潜望鏡
B - 像の補正に二枚のレンズ(L2-L3)を用いる潜望鏡
1-3 - 潜望鏡の窓
2-4 - 視野絞り、あるいは網線(レティクル)
P - 直角プリズム(あるいは平面鏡)
L1 - 対物レンズ
AL2 - BL2 - L3 - 像を正立させるレンズ系
AL3 - L4 - BL4-L5 - 接眼レンズ
L0 - 視野レンズ
y - 遠方の目標物
H - 潜望鏡の光学的高さ
用の手持ち式潜望鏡の光学設計
1 - 接眼レンズ
2 - 45°直角プリズム
3 - 把手
4 - 6 - 正立レンズ系
5 - 潜望鏡の管
7 - 視野レンズ
8 - レンズ
9 - 45°直角プリズム(頂部)
10 - 窓
「潜望鏡」という日本語呼称の由来にもなったように、潜航中の潜水艦が海上の様子を観察するために用いられる。
潜水艦では目視により発見されることを避けるための難視性の他、近年はレーダーにより発見されることを避けるためのステルス性の向上も図られる。
軍事分野においては、他にも塹壕戦において塹壕の中から地上の様子を観察するために用いられたり、車外視認装置として戦車に装備されたりもする。
戦車に装備する理由は、車外視認装置として単純な覗き窓を設けるとそこが装甲上の弱点になってしまうのに対し、潜望鏡式にすれば弱点を減らせるからである。また、覗き窓を貫通されると乗員に直撃してしまうのに対し、潜望鏡式であれば潜望鏡が破損するだけで済む可能性も上がる。
航空機でも、GPSが無い時代の天測航法アストロドーム英語版を用いず星の位置などから場所を確認するためにB-52に装備されたり[1]MiG-21などの後部座席の視界確保などに用いられた。
バード・ウォッチングなどに使われる、簡便な携帯用の製品もある。

方式

光学式

上記のとおり、プリズムとレンズを組み合わせ、対物レンズへの入射光を光学的に屈折・反射させて接眼レンズへ届ける方式である。

双眼鏡タイプもあり、鏡筒の角度から距離の測定にも使用される。水上艦艇などの光学測距儀の距離測定の原理と同じである。

電子式

外部に設置したデジタルビデオカメラで撮影し、その情報を電子的に有線ないし無線で伝送してディスプレイに表示する、という方式である。電子技術の発達により解像度、感度が向上した。従来の光学的な潜望鏡と異なり、船殻に穴を開けて潜望鏡を設置する必要がなくなるため、非船殻貫通型として耐圧船殻の開口部を減らし、強度を増すことができる。画像処理を加えたり、赤外線暗視装置とすることなども可能である。

原理上自然光が頼りの光学式は、特にレンズのコーティングにより空気—レンズ面の反射率が下げられるようになる第二次世界大戦以前は、レンズ枚数が多い上にレンズ径をむやみに大きくすることもできず、暗視性能が課題であった。電子式はそういった問題がないのも利点である。

ギャラリー

脚注

注釈

  1. ^ 像が反転せず、かつ上下左右も実際の風景と一致している像のこと。

出典

  1. ^ Periscope Aircraft Sextant | Pritzker Military Museum & Library | Chicago”. www.pritzkermilitary.org. 2025年12月20日閲覧。

関連項目


潜望鏡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 15:16 UTC 版)

戦車」の記事における「潜望鏡」の解説

かつて、ハッチ開けて外部直接視認するのが危険な戦闘中には、ハッチ閉め安全な車内から銃弾や弾片が飛び込まないように細く長いスリット通して外部視認していた。旧日本軍では「車内から外を覘く孔」という意味で「覘視孔(てんしこう)」、ドイツでは外部開閉式のカバー設けたスリットをクラッペ(Klappe)と呼んでいた。八九式中戦車操縦手前方視察窓は、小窓スリットないし小穴設けた円盤とを重ねたもので、円盤電動モーター回転させてストロボ式視界を得ることで、広い視野被弾時の防護両立させようとしていた。しかし単純なスリットだと細かい弾片が車内にまで飛来することがあり、次第車内側に防弾ガラスはめ込むようになった

※この「潜望鏡」の解説は、「戦車」の解説の一部です。
「潜望鏡」を含む「戦車」の記事については、「戦車」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「潜望鏡」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「潜望鏡」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「潜望鏡」の関連用語

潜望鏡のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



潜望鏡のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの潜望鏡 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの戦車 (改訂履歴)、ソープランド (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2026 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2026 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2026 GRAS Group, Inc.RSS