湿生とは? わかりやすく解説

しっ‐しょう〔‐シヤウ〕【湿生】

読み方:しっしょう

仏語四生(ししょう)の一。湿気から生まれるもの。カエルの類。


しっ‐せい【湿生】

読み方:しっせい

植物湿潤な場所に生育すること。⇔乾生


四生

(湿生 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/17 21:11 UTC 版)

四生(ししよう、: catur-yoni)とは、仏教において生物出生ジャーティ)方法によって4つに分類したもの[1]で、「胎卵湿化」、「卵胎湿化」とも呼ばれる。

四生の分類

仏教では無我を説くが、常一主宰なを否定した上で(肉体があればこそ意識があるのであり、死後肉体が滅んでも霊魂は不滅であるという考えを否定した上で)、業(カルマ)に基づき衆生は輪廻転生すると説明される[2]

  • 胎生(たいしょう、: jarāyu-ja) - 母親胎内から出生するもの(哺乳動物など)。人間もこれに含まれる。
  • 卵生(らんしょう、: aṇḍa-ja) - 殻から出生するもの(鳥類魚類など)[1]
  • 湿生(しっしょう、: saṃsveda-ja) - 湿潤なじめじめしたところから出生するもの(虫など)[1]
  • 化生(けしょう、: upapādu-ka) - 業(カルマ)により何もないところから、別によりどころなしに[3]忽然と出生するもの(天人地獄衆生など)[1]

餓鬼は胎生のものと化生のものとがあり、畜生は胎生のものと卵生のものと湿生のものとがある。特殊な場合として、畜生にも化生があり、人間にも卵生・湿生・化生がある、という[3]

パーリ仏典』によれば、常見(人生は一度限りだが霊魂は不滅であるとする見解)・断見(出家し、欲や執着を絶って輪廻から解脱涅槃に入らなくても、人は死ねば二度と生まれ変わらないとする見解)は、悪見であると釈迦は批判したが、化生の衆生の存在を疑うことも悪見だと説いたという。

修行者たちよ、邪見とは何か。

布施〔に果報〕はない。善悪の(カルマ)に果報(善業・悪業の報い)はない。他世(=来世)は存在しない。化生の衆生はいない。(中略)修行者たちよ、これが邪見である。

脚注

  1. ^ a b c d 岩波仏教辞典 1989, p. 354.
  2. ^ 清水俊史『ブッダという男 ――初期仏典を読みとく』筑摩書房、2023年、69頁。ISBN 978-4480075949 
  3. ^ a b 櫻部・上山 2006, p. 42.

参考文献

  • 中村元他『岩波仏教辞典』(第2版)岩波書店、1989年。 ISBN 4-00-080072-8 
  • 櫻部建上山春平『存在の分析<アビダルマ>―仏教の思想〈2〉』角川書店角川ソフィア文庫〉、2006年。 ISBN 4-04-198502-1 (初出:『仏教の思想』第2巻 角川書店、1969年)
  • 片茂永「韓国の蓮華化生図について」『比較民俗研究』24号,比較民俗研究会,2010年3月.
  • 片茂永「蓮葉化生の国際性」『比較民俗学会報』比較民俗学会,通巻147,2011年3月.
  • 片茂永「京都六波羅蜜寺蛙股の三本蓮華化生」『比較民俗学会報』,通巻150,2012年3月.
  • 片茂永「韓国松広寺地蔵殿極楽図と浄土三部経」『比較民俗学会報』,通巻162,2015年7月.
  • 片茂永「今昔物語集の道喩と蓮華化生」『比較民俗学会報』,通巻172号,2017.
  • 片茂永「中国の何仙姑と蓮華」『比較民俗学会報』,通巻180号,2019.

関連項目


湿生

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 08:47 UTC 版)

名詞

湿 しっしょう

  1. (仏教) など、湿潤じめじめしたころから出生する生物四生ししょうのひとつ(ウィキペディア四生」も参照)。

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