遅延・欠航便
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遅延便(ちえんびん)とは出航ないし到着が予定より遅れている航空便[1][2]。国土交通省では、定時運航とされる時間は出発予定以降15分以内[3]、これよりも遅れた場合を遅延と定義している[3]。連邦航空局(FAA)も15分以上の遅れを以って遅延と定義している。欠航便(けっこうびん)とは何らかの事情で運航自体が取り止めとなった便[1][4][5][6][7][8]。遅延・欠航があった場合は、搭乗予定客に対し、運航会社から何らかの補償を受けられる場合がある[9]。補償内容は、規則240、地域によっては規則218のいずれかに準じる。規則240、218には補償の範囲と詳細に関する規定がある。例として、振り替え便が翌日になってしまった場合の宿泊費、払い戻しの方法、経由地の変更、電話代、軽食代などが挙げられている[9]。
遅延が発生した場合、FAAでは本来の発着順が早い順に遅延便に発着枠を割り振って行く[10]。
原因
米国交通統計局では2003年より遅延の原因の統計を取っている[11]。
一般に以下の要因で遅延・欠航が発生する。
- 機体整備の都合[12][13]
- 乗組員の都合[12]
- 機内清掃[12]
- 荷積みの遅れ[12]
- 給油[12]
- 悪天候(竜巻、 台風、吹雪等)[12][14][15]
- 航空会社の諸都合[16][17][18]。USA TODAYの調査によると、航空会社の都合による遅延が最も多かった[16]。
- 混雑[16]
- 使用予定の機材が到着していないため[12]
- 保安上の都合[12][19][20][21]
9・11を発端とする、航空会社の財務状況悪化に伴う人員削減の影響で、遅延便の数は上昇傾向にあるという[16]。
影響
航空会社
FAAの推計によると、米国航空会社は、遅延により年間220億ドルもの損失を被っているという[22]。米国では、予定を3時間過ぎても駐機したままにしておくと運航会社に過料が科される(国際便の場合は4時間以上)[23]。
乗客
ひとたび遅延や欠便があると、到着後の予定を変更せざるをえなくなってしまったり、接続便を逃してしまったりと、乗客にとっても負担となり、中には我慢の限界に達して怒り出したり、航空会社に楯突く乗客もいる[10][24][25]。
上述の過料は連邦に対して支払われるもので、搭乗客への補償には充てられない[23]。遅延や欠航により宿泊が必要になった場合には、別途航空会社が宿泊費を負担するよう定められている[23][9]。但し、悪天候など、航空会社に非がなかった場合にはその限りではない[23][9]。
遅延便の関連法規
米国では、遅延で4時間以上離陸しなかった場合、乗客一人当たり27,500ドルの過料を連邦交通局が徴収する[26]。
ヨーロッパでは遅延が3時間以上に及ぶ場合、欠航、搭乗拒否を受けた場合には乗客は航空会社から600ユーロまでの補償を受けられるとしている。(Regulation_261/2004を参照)[27]
欠航便の関連法規
ヨーロッパでは遅延が3時間以上に及ぶ場合、欠航、搭乗拒否を受けた場合には乗客は航空会社から600ユーロまでの補償を受けられるとしている(Regulation_261/2004を参照)[27]。
出典
- ^ a b 「全日空、一部でスト 国内線115便欠航・40便遅延」『朝日新聞』朝日新聞社、2006年3月23日。オリジナルの2006年3月25日時点におけるアーカイブ。2026年1月8日閲覧。
- ^ 「キツネはねて離陸中止 松山空港で全日空機」『MSN産経ニュース』産業経済新聞社、2009年7月9日。オリジナルの2009年7月12日時点におけるアーカイブ。2026年1月8日閲覧。
- ^ a b “令和2年度 定時就航率・輸送実績に関する情報 特定本邦航空運送事業者に係る情報(PDF形式)”. 国土交通省. pp. 1-2 (2021年7月26日). 2021年8月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月3日閲覧。
- ^ 「パイロットが足りなくて… 国内線6便欠航 スカイマーク」『MSN産経ニュース』産業経済新聞社、2009年6月23日。オリジナルの2009年6月26日時点におけるアーカイブ。2026年1月8日閲覧。
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- ^ 「日航機トラブルで3便欠航 山形発大阪行き」『MSN産経ニュース』産業経済新聞社、2009年7月7日。オリジナルの2009年9月7日時点におけるアーカイブ。2026年1月8日閲覧。
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- ^ 「台風8号の影響で空の便、欠航相次ぐ」『MSN産経ニュース』産業経済新聞社、2009年8月6日。オリジナルの2009年8月9日時点におけるアーカイブ。2026年1月8日閲覧。
- ^ a b c d “出発当日の空港での遅延と欠航による諸費用について”. 日本航空. 2026年1月8日閲覧。
- ^ a b Hanna, Julia (August 31, 2011). “Improving Fairness in Flight Delays”. HBS Working Knowledge. オリジナルのSeptember 17, 2011時点におけるアーカイブ。.
- ^ “Airline On-Time Statistics and Delay Causes”. Bureau of Transportation Statistics. 2004年1月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年9月15日閲覧。
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- ^ Rapajic, Jasenka. Beyond airline disruptions. p. 16
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- ^ 「日航機タイヤ破損で滑走路一時閉鎖 大阪空港」『MSN産経ニュース』産業経済新聞社、2008年11月27日。オリジナルの2009年2月21日時点におけるアーカイブ。2026年1月8日閲覧。
- ^ 「日航機ヒーター故障、大阪空港に引き返す」『MSN産経ニュース』産業経済新聞社、2009年1月29日。オリジナルの2009年6月4日時点におけるアーカイブ。2026年1月8日閲覧。
- ^ Yu, Roger (2011年8月21日). “New rules for airlines kick in this week to protect fliers” (English). USA Today. オリジナルの2011年8月22日時点におけるアーカイブ。 2011年9月15日閲覧。
- ^ a b EC Regulation 261/2004
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外部リンク
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