東王父とは? わかりやすく解説

とうおうふ〔トウワウフ〕【東王父】

読み方:とうおうふ

中国の伝説上の神仙東方蓬莱山(ほうらいさん)上に住んだという。西王母(せいおうぼ)と対置される。東王公。東父


東王父

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/28 20:24 UTC 版)

東王父

東王父(とうおうふ)は、中国の神話上の仙人西王母に対応する。西王母が女仙を統率するのに対し、東王父は男仙を統率する東王父道教における地位が極めて崇高で、六御の尊神にも劣らず、時には三皇の一人である伏羲氏の神名ともされ、万神の祖、万炁の先[1][2][1][2]。東王父はまた、中国が象徴する陰陽両儀の大神のう、陽の極致を代表する至上の神霊でも、東華至真の精陽の炁を以て、この我が身に鍾化せしめん、何兆もの仙神を支配する[3][4][3][4][5]。さらに、全真教が尊崇する五祖の筆頭として、厳かに祭祀される核心の主神であるため、呂祖の師であるという説話も派生した。

他の称号としては東王公木公扶桑大帝東皇父東帝東華帝君東父東君東華木公上相青童道君[5][6]東霞木公上相青童道君[7]東華至極少陽木父天尊[8]東華大司命少陽帝君王公木父天尊[8]元陽慈父東霞扶桑大帝木公尊神道君[9]とも。

概要

古代中国の神仙思想では、はるか西方に西王母の司る来世の仙界である崑崙山があり、東海に東王父の司る現世の仙界である、蓬萊方丈瀛州の三神山が浮かぶとされていた。

西王母が、神話や伝説、小説などに頻繁に登場するのに対し、東王父は、あまり登場しない。これは、西王母が先に成立し、それに対応する形で東王父が生まれたとされる成立事情に関係があると思われる。

道教の文献によれば、東王父は東華の至真の気によって化生し、碧海の上・蒼霊の墟に生まれ、西王母とともに万物を生み育み、東方を治め、陽和の気を主宰する。名は倪で字は君明で(あるいは、姓は無為、字は君解)、上天下地の男性の登仙得道した者(天に昇って仙人になる男性)は、みな彼のもとに所属する。[10][11]

張君房の『雲笈七籤』に収録された「道蔵三洞経」では、東王父は青陽の元気、万神の先祖である。姓は無為で字は君鮮(あるいは君解)で、上は太清雲曜五色を有し、下は東方の蓬萊山を治め、上上太一道君と皇天上帝太上道君に次ぐ三番目の神仙に列している[12]

脚注

  1. ^ 道教典籍《灵宝无量度人上经大法》卷十五记载:“东王父,五色衣,绛冠,名无为,字君解。左有王乔,右有赤松子。居日中,号君阿,名伏羲,万神之祖,万炁之先。
  2. ^ 道教典籍《道藏三洞经》记载:“东王父者,青阳之元气也,万神之先也。衣五色珠衣,冠三缝,一云三缝之冠。上有太清云曜五色,治于东方,下在蓬莱山。姓无为,字君鲜,一云君解。人亦有之,在头上顶巅,左有王子乔,右有赤松子,治在左目中,戏在头上。其精气上为日,名曰伏羲。”
  3. ^ 《历代神仙通鉴》卷一记载:“木公生于东之尾闾,金母生于西之昆仑,悉通造化玄理。木公曰,天地初开,以东华至真精阳之炁,锺化于我,生于碧海之上、苍灵之墟;以西华至妙洞阴之炁,化生金母,栖神于昆仑之圃,阆风之苑,性凝湛寂,道体无为,既属同源,焉有不至。言未毕,西方素炁横空,金母荏苒而来,向前稽首,各定睛观之,见其豹尾虎齿、蓬发戴胜,身披珠玉璎珞,腰纂桑土长裙。”
  4. ^ 《仙传拾遗》:木公亦云东王父,亦云东王公,盖青阳之元气,百物之先也。冠三维之冠,服九色云霞之服,亦号玉皇君,居于云房之间,以紫云为盖,青云为城,仙童侍立,玉女散香,真僚仙官巨亿万计,各有所职,皆禀其命而朝奉翼卫,故男女得道者,名籍所隶焉。
  5. ^ 『道法会元』巻二”. ウィキソース. 2021年10月26日閲覧。
  6. ^ 『無上黄籙大齋立成儀』巻六”. ウィキソース. 2021年10月26日閲覧。
  7. ^ 『道法会元』巻二十一”. ウィキソース. 2021年10月26日閲覧。
  8. ^ a b 『懺法大観』巻一”. ウィキソース. 2021年10月27日閲覧。
  9. ^ 『霊宝文検』巻二十一”. 知識図譜. 2023年9月22日閲覧。
  10. ^ 『有象列仙全伝』巻一”. 光明之門. 2021年8月22日閲覧。
  11. ^ 『広博物志』巻十三”. ウィキソース. 2021年8月22日閲覧。
  12. ^ 『雲笈七籤』巻十八”. ウィキソース. 2021年8月22日閲覧。

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