撃沈とは? わかりやすく解説

げき‐ちん【撃沈】

読み方:げきちん

[名](スル)艦船攻撃して沈めること。「敵艦を—する」

「撃沈」に似た言葉

撃沈

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/26 01:18 UTC 版)

撃沈(げきちん)とは、何らかの攻撃によって艦船沈没させることである。

概要

撃沈とは、艦船・船舶を何らかの手段による攻撃(砲撃・爆撃雷撃など)で沈没させることを意味する、軍事用語である。サ行変格活用の他動詞であって、例えば、「敵艦を撃沈した」「味方艦が撃沈された」のように用いる。軍事用語をよく知らない人の記事・著作では、味方が沈められたにもかかわらず「味方艦、撃沈」「味方艦が撃沈した」などと記述されることがあるが誤りで、味方艦を主語にとる場合は「味方艦、沈没」などと自動詞を使うか、前述のように受動現象として表現するのが正しい。

さらに「轟沈」「爆沈」という言葉は「撃沈された」時の具体的な状況(沈むまでの時間や様子)を表したものである。「轟沈」「爆沈」の場合はそれぞれ「沈没」の意味を補強した言葉であるから、後述する戦時報道の場合を除いて「味方艦、轟沈」「味方艦、爆沈」でも誤りではない。また第三者が戦闘結果を語る場合は、双方の損害・戦果共に「撃沈」「沈没」どちらの表現でも問題ない。

轟沈

轟沈(ごうちん)とは、艦船の沈没時の状態を表現した軍事用語で、敵味方を問わず敵の攻撃を受けた艦船がその後、短時間(日本海軍の基準ではおおむね1分以内、ただしそれ以上の時間でも轟沈とされる場合も多い)のうちに沈没することを意味する。

太平洋戦争中の1944年に公開された、日本映画社製作による潜水艦戦の国策映画で「轟沈 印度洋潜水艦作戦記録」というタイトルの作品がある。また挿入歌のタイトルも轟沈(作詞・米山忠雄、作曲・江口夜詩)である。

歴史上における轟沈の実例

フッド(右奥)の撃沈を描いたイラスト。左手前はプリンス・オブ・ウェールズ
パラオ空襲下の若竹
若竹の最期。若竹は船団を護衛して逃れようとしたが発見され、爆弾4発を受けて15秒で沈んだ。

爆沈

爆沈とは、艦船の沈没時の状態の一つ。被弾、被雷、事故、その他の理由によって搭載する弾薬、積荷、燃料などが爆発し、船体が破砕されることによって浮力を喪失、沈没に至ることをさす。また、戦闘行動によらないものであっても浮力の喪失の主たる原因が、その船の積載物の爆発に起因する船体の破壊であるときは爆沈と呼ぶことができる。

歴史上における爆沈の実例

  • 1905年9月11日 - 日本海軍の戦艦三笠は、佐世保港内で搭載弾薬の爆発事故をおこし、沈没・着底(後に修復)した。
  • 1943年6月8日 - 日本海軍の戦艦陸奥は、柱島泊地に停泊中、弾薬庫が謎の爆発を起こして沈没した。付近に停泊して事態を視認した戦艦扶桑が「ムツバクチンス 一二一五」と報告の電文を呉から柱島泊地に向かっている長門へ打電している。
  • 1943年11月24日 - アメリカ海軍の護衛空母リスカム・ベイは、ガルヴァニック作戦におけるマキン島沖での哨戒中、潜水艦から発射された魚雷4本のうち1本が船体後部の航空爆弾庫付近に命中して集積されていた爆弾等が誘爆、瞬時にして後ろ半分が跡形もなく吹き飛び、残った前半分も時を経ずして沈没した。
  • 1944年6月19日 - 日本海軍の空母大鳳は、マリアナ沖海戦に参加中、潜水艦からの魚雷攻撃が原因で漏れて気化した航空機燃料が充満、これに引火して爆発炎上、約2時間後に沈没した。
  • 1944年10月25日 - 日本海軍の扶桑は、スリガオ海峡海戦において駆逐艦の発射した魚雷が命中して弾薬庫が爆発、真っ二つに折れて沈没した。同じく山城も被雷によって砲弾が誘爆、艦橋が崩壊するなどの後に沈没しているが、沈没の主たる原因が駆逐艦の発射した魚雷の命中によって生じた破孔からの浸水による転覆のため、これは爆沈ではない。
  • 1944年12月28日 - アメリカ海軍のリバティ船ジョン・バークは、ミンドロ島攻略に向け弾薬を積み航行をしていたがセブ島から出撃した神風特攻隊の1機が前部2番倉庫、3番倉庫間に突入、数秒で積載していた弾薬に誘爆し巨大なキノコ雲を発生させ爆破炎上し沈没した、爆発の余波も凄まじく直後を航行していた別の輸送艦も沈没、衝撃波により飛び散った破片による他船舶への損害も出した。

報道用語

報道用語としての「撃沈」とは、少なくとも戦前の日本では、自国の軍隊が敵艦を沈没せしめることを形容したもので、自国艦の沈没時には用いられなかった用語である。戦意高揚のために、新聞紙面で敵艦を沈めた時に多く使われた。この場合も敵味方を問わず、砲撃、爆撃、雷撃、接触雷により艦船を沈没させることを指す名詞(サ行変格)である。

「轟沈」も報道用語として戦争報道で用いられる。これは自国の軍隊が敵艦を沈没せしめることを派手に形容したもので、あっと言う間に見事に沈没させたこと(=時間を掛けて苦戦しながら沈めたのではない)を強調し短時間での沈没状況をさすことが多いが、そうでない場合(例えばマレー沖海戦の報道)で用いられるケースもあった。

また「轟沈」は日露戦争における、旅順港封鎖作戦で機雷によるロシア戦艦ペトロパウロウスク撃沈の報道に使われたのが最初ではないかという説がある。太平洋戦争時の大本営発表では「轟撃沈」「轟爆沈」という、合わさった表現も見られる。戦争中の新聞記事では連日、敵艦「撃沈」「轟沈」の文字が紙面を賑わせ、(事実とは異なっていても)日本軍の華々しい勝利を強調していた。

撃沈も轟沈も、敵艦を撃沈した時には使われたが、自国艦が沈められた時の報道では決して用いず、「沈没」「喪失」などと控えめな表現で記述された。当然、敵方や第三者による報道の場合、これにあてはまらない。

俗語

上記から転じて、「撃沈(する)」は自動詞として、日常生活や仕事での失敗、不合格、酒に酔いつぶれること、疲労で力尽きること、失恋、勝負の敗北などを意味する俗語スラングとしても使われる。「轟沈(する)」も意味するところは同じであるが、その程度が激しいことを表す。

関連項目


撃沈

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 10:45 UTC 版)

りすぼん丸」の記事における「撃沈」の解説

9月27日午前8時過ぎ、「りすぼん丸」は香港出港した目的地宇品で、門司経由地予定した捕虜乗せていることを考慮して防諜上の理由馬公への寄港避けたため、護送船団には組み込まれず、直接護衛無し単独航行だった。対潜警戒之字運動をしつつ速力10ノット大陸沿岸航行して初め4日間は平穏な航海だった。捕虜基本的に薄暗い船倉生活したが、初日上甲板1時間過ごすことが許され上甲板設置されトイレ使用管理捕虜中の下士官へすぐに委ねられた。航行中食事朝夕米飯タマネギ入り汁物支給されたほか、初め2日間の夕食には捕虜たちが出港前に共同購入したコンビーフ付いた飲料水各自水筒1日2回支給されたが、洗面に使う無き等しかった10月1日午前7時15分、「りすぼん丸」は、舟山群島沖の.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯3017東経12313分 / 北緯30.283度 東経123.217度 / 30.283; 123.217(アメリカ側記録北緯2957東経12256分 / 北緯29.950度 東経122.933度 / 29.950; 122.933)の地点航行中アメリカ潜水艦「グルーパー」の雷撃受けた。「グルーパー」は目標捕虜乗船していることに気付いていなかった。「りすぼん丸」には魚雷2発が命中。うち機関室付近に命中した1発は不発だったが、右舷船尾スクリュー付近に命中したもう1発が爆発スクリュー伝い機関室浸水、舵も破壊され航行不能陥った命中時に日本兵1人戦死、4人が負傷している。浸水は緩やかで、沈没まで時間がかかる考えられた。 緊急通信受けた日本海軍は、すぐに航空機偵察連絡対潜制圧発進させた。10月1日午前12時20分に支那方面艦隊所属駆逐艦」が現場到着し特設砲艦百福丸」、「第十雲海丸」、「豊国丸」も続いた捕虜監視兵や船員を除く日本人乗船者は、午後5時過ぎから、「百福丸」、「豊国丸」へ移動した一方捕虜乗船部隊指揮官相談した護送隊の少尉指示日本人退船中混乱避けるため船倉戻され船倉口はハッチ閉じた上にターポリン覆い布)まで被せ封鎖された。船長はこの措置反対したが、護送指揮官命令により実行された。日本俘虜情報局作成内部報告書では、捕虜代表のスチュワート中佐ピット少佐曳航する旨の説明をして了解得て、肉の缶詰等を配布した主張している。午後8時50分から「豊国丸」が「りすぼん丸」の海岸への曳航開始した同日夜から翌朝にかけて「第一黄浦丸」、「笠島丸」、「正生丸」、「利根丸」も現場到着している。 翌10月2日浸水船体後部から船体中央の第3船倉まで広がり沈没迫った日本兵苦情訴えて無視され続けた捕虜たちは、午前8時頃にスチュワート中佐指示で第2船倉ハッチ破壊して脱出した甲板出た捕虜は第1船倉ハッチ開いたが、第3船倉はすでに海面下に没しており開けられなかった。日本人船員一人は、いよいよ最後という時に浸水圧力船倉ハッチ水柱上げて吹き飛び遺体生存捕虜飛び出してきたと述べている。監視兵は捕虜に対して発砲したが、午前8時55分に監視兵や船員退去移り午前9時7分に「りすぼん丸」は東福山から方位角352度・距離約104kmまたは衢山島三星灯台から方位角136度・距離約31kmの地点沈没した水深浅かったため、マスト煙突先端水面から飛び出した状態で残った周囲にいた日本軍艦船により救助作業が行われて現場報告では644人が収容された。近在中国漁船救助駆け付けた捕虜一部付近の島上陸したが、10月3日414人が日本海軍救出後に捕えられたと報告されるなど、日本軍捜索活動によりほとんどが救出後に再拘束された。日本側の記録では捕虜845人が溺死判定されたが、実際に少なくとも3人の捕虜付近にいた漁船中国人救助されることで逃亡成功していた。日本側の人的被害捕虜監視1人戦死1人が行不明となったほか、便乗していた歩兵第82連隊第1機関銃中隊1人戦死した

※この「撃沈」の解説は、「りすぼん丸」の解説の一部です。
「撃沈」を含む「りすぼん丸」の記事については、「りすぼん丸」の概要を参照ください。

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撃析係まず立合開始の柝を入れて仮の約定値段を示し、その値段での売買枚数を各市場代表者から申し出させる。端を表示するとともに、値段を上下させる。売りと買いと対比して、売り枚数が多いときは「何枚買える」または「何枚買」といって値を下げ、逆に買い枚数が多いときは「何枚売れる」または「何枚売」といって値を上げる。売り枚数と買い枚数が同じ枚数になった場合には、「無出入」と唱え、その値段をもって本約定値段の成立を宣言する。「売りハナ」または「買いハナ」の場合、市場代表者の「みんな売った」または「みんな買った」の申出により、その値段をもって本約定値段の成立を宣言する。撃析係というのは、仮約定値段の提示者であり、売りと買いの枚数が一致するまで新しい値段を提示する役目を果たすわけである。見張り係、読上げ

撃析係市場内の売買取引の状況を観察して、市場代表者が個々に表示している値段のうちから最も妥当であると思われる値段を表示する。この場合、売りの勢力が強いときには「何円ヤリ」と表示し、買いの勢力が強いときには「何円カイ」と表示する。上記1において、場況の変化により、売りの勢力が一方的になった場合にはセリ下がり、買いの勢力が一方的になった場合にはセリ上がる。上記1および2のセリが進行し、売りと買いの枚数が一致して、他に成行もしくはその値段以下の売り注文、および成行もしくはその値段以上の買い注文がなくなった場合、その値段をもって約定値段の成立を宣言する。このとき、成行注文はもちろん、その約定値段より高い指値の売り注文および安い値段の買い注文は、すべて成立することとなる。上記1および2のセリの途中において、たとえば8,750円の売り注文と8,740円の買い注文だけが残り、「5ヤリ」と「4カイ」が対峙して、市場の売買が一時膠着状態となるときがある。この場合、撃析係は「4カイ・5ヤリ」と「極まり手」を宣言する。「極まり手」とは二者択一の状態をいい、その後の売買によって枚数の合致したほうの値段が約定値段となる。このため、極まり手のあとから出された注文は、たとえそれが40円以下の売りまたは50円以上の買いでその状態に適合する注文であっても、その全部が履行されない場合もある。極まり手の方法をとらないで、あくまでも売りと買いの枚数が一致した場合にのみ約定値段を成立させる方法をとっている取引所もある。この方法によると、約定値段が成立する以前の注文はすべて履行される長所がある反面、立会時間が長びく欠点がある。見張り係

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