必殺!_THE_HISSATSUとは? わかりやすく解説

必殺! THE HISSATSU

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/07 03:40 UTC 版)

必殺! THE HISSATSU
監督 貞永方久
脚本 野上龍雄
吉田剛
製作 山内久司
櫻井洋三
野村芳樹
出演者 藤田まこと
三田村邦彦
中条きよし
鮎川いずみ
片岡孝夫
山田五十鈴
音楽 平尾昌晃
主題歌 鮎川いずみ「花の涙」
撮影 石原興
編集 園井弘一
製作会社 朝日放送、松竹
配給 松竹
公開 1984年6月16日
上映時間 124分
製作国 日本
言語 日本語
配給収入 6.3億円[1]
次作 必殺! ブラウン館の怪物たち
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必殺! THE HISSATSU』(ひっさつ! ザ ヒッサツ)は、1984年公開の日本映画。松竹株式会社・朝日放送・京都映画撮影所(現・松竹撮影所)制作。監督は貞永方久

解説

必殺シリーズ」通算600回を記念し製作された。『必殺仕事人IV』をベースに、シリーズの特色である殺しの様式美やバラエティ色などをバランスよく配した、テレビシリーズの豪華拡大版といえる作風。 封切り当時における「テレビドラマの映画版は当たらない」というジンクスをはね除け、ヒットを記録。以後年一回のペースでシリーズ化されることになった。

1985年4月12日にテレビ放送され、視聴率24.9%(ビデオリサーチ調べ)を記録[2]

あらすじ

江戸市中で六文銭を口にくわえた身元不明の死体が次々と見つかった。それらが仕事人の成れの果てだと見抜いた主水は仲間たちに警告。おりくはことの次第を確かめるため江戸を離れ上州へと向かう。

そんななか、遊女お君が女郎屋の主・伝次殺しを加代に依頼する。しかし伝次に殺された愛猫の恨みを晴らしたいがためと分かり、主水たちは依頼を断った。その夜、お君は偶然出会った朝之助に促され愛猫の通夜をするが、伝次の密談を聞いてしまい、伝次の放った手裏剣で命を落とす。

お君への憐憫の情から伝次を仕掛けに向かう秀であったが、そこへ蝶々を飛ばす仕事人が突然現れ、先に伝次を仕留めてしまう。

一方、主水の前にお葉という女が現れ、金儲けをちらつかせて六文銭一味に加わるよう主水を誘惑し、明日の祭で何かが起こることを予告する。祭の当日、柳橋のお甲を中心とする仕事人たちが、主水らの目の前で奇妙な御輿を担ぐ黒衣の集団に次々と殺され、唯ひとり瓦職人の政が生き残る。

上州から戻ったおりくによって、一連の仕事人殺しの黒幕が庄兵衛という男であることが分かり、おりくらは庄兵衛に接触。しかし庄兵衛はおりくたちに、闇の世界から足を洗うか、江戸から立ち去るか、さもなくば六文銭をくわえて死ぬか、と選択を迫った。

庄兵衛との戦いに備えて、助っ人を探すおりくたち仕事人であったが…。

登場人物

仕事人

中村主水
演 - 藤田まこと
卑劣な手段を使う六文銭一味に憤慨。仲間たちと共に仕事を敢行するが…
飾り職人の秀
演 - 三田村邦彦
仲間たちが伝次殺しの依頼を断る中、愛猫を殺されたお君に同情して一人で伝次を狙い、その際に朝之助と遭遇、六文銭打倒の協力を求める。
何でも屋の加代
演 - 鮎川いずみ
六文銭一味との戦いのために助っ人の仕事人を探し続ける。本作では敵の一人を時計のからくりの仕掛けで手に掛けている。
西順之助
演 - ひかる一平
六文銭一味との戦いは命を落としかねない、と考えた主水によって仕事から外される。
三味線屋の勇次
演 - 中条きよし
決戦の際、三味線の糸だけで六文銭一味との戦いに参加。見事な戦いを披露した。
おりく
演 - 山田五十鈴
六文銭をくわえた死体の事件の真相を調べるために上州へ向かい、黒幕が庄兵衛であることを突き止める。

その他

中村せん
演 - 菅井きん
六文銭一味の手先・お葉によって主水が殺し屋と吹き込まれ、動揺する。
中村りつ
演 - 白木万理
六文銭一味との戦いに向かう主水と、二人だけの時間を過ごす。
筆頭同心・田中
演 - 山内としお
主水が殺し屋と吹き込まれたせんに「婿殿が奉行所で変わったことはないか」と尋ねられるが、「相変わらず昼行灯」と返す。
お民
演 - 林佳子

ゲスト

六文銭

庄兵衛
演 - 石堂淑朗
六文銭一味の頭。かつておりくに師事していた仕事人。裏稼業が長いせいで、感情が失われ冷酷非道となり果てている。裏稼業を独占すべく数多くの部下を率い、様々な手段を使って仕事人たちを始末しようともくろむ。そっくりな顔の影武者を何人も用意し、危機を乗り切るのが常套手段。
貞永監督は『必殺仕置人』第1話の闇の御前との関連を持たせるため、その演者の大滝秀治にオファーしたが、当時『特捜最前線』で刑事を演じていた大滝は悪役の依頼を断ったため、実現しなかった[3]
絵日傘のお葉
演 - 中井貴恵
庄兵衛の手先。素性など一切が謎に包まれた女性で、主水を陥れようと画策する。
のちに劇場版2作目『必殺! ブラウン館の怪物たち』にも登場。
伝次
演 - 中田浩二
おきみが働かされていた出会い茶屋の主で、庄兵衛の手下。うるさいというだけで、お君の愛猫を投げ殺した。その後、現場に遭遇したお君を投げた小柄で殺害するが、お君の依頼を受けた朝之助に始末される。
牛鬼
演 - 大前均
庄兵衛の手下で僧侶の姿をした大男。槍を使う。

仕事人

政 / およね
演 - 芦屋雁之助 / 研ナオコ
瓦屋の夫婦。政は元仕事人。次々と仕事人を始末している六文銭一味を恐れて外出を控えていた。しかし祭りが大好きな政は祭り囃子に我慢できず外へ飛び出してしまい、六文銭一味に襲撃される。一命は取り留め、順之助の手当てを受けて、六文銭一味との戦いに夫婦で参加。矢が急所に当たった政は瀕死になりながら抗戦するが、牛鬼の槍にかなわず絶命。およねも思わずかけつけたことで共々絶命する。
鎖筒の時次郎
演 - 草野大悟
おりくがかつて組んでいた仕事人。重度のアルコール中毒で、仕事の前日、弟分の石亀とともに赴いた酒場で酔客といざこざを起こし、殺されてしまう。
胆臓潰しの石亀
演 - 斎藤清六
時次郎の弟分。酒場での喧嘩により時次郎が殺された際、頼み金20両を持ち逃げしていった。のちに『必殺仕事人V』8話で再登場する。
霞の半吉
演 - 赤塚不二夫
仕事人。六文銭一味に目を付けられ殺されてしまう。殺し技を解説するシーンでは、演じる赤塚不二夫による漫画が使用され、『おそ松くん』のキャラクターも登場した。
キツツキの吾平
演 - たこ八郎
中国帰りの仕事人。耳かき屋を営んでいる。裏仕事では耳かきの中に仕込んだ針で一気に35人も殺してきた男だと加代から紹介されるが、耳かき中の殺しのため、戦闘には不向きだと主水に却下された。しかしその事で素性を知った六文銭一味に殺され中村邸に遺体が放置される。
柳橋のお甲
演 - 朝丘雪路
芸者。政夫婦がいた仕事人チームの元締。六文銭一味の脅しで新吉が命を落としたことで、自宅で籠城していたが、山王祭の日に六文銭一味の大神輿に家を破壊され絶命する。
髪結いの新吉
演 - 美里英二
お甲チームの仕事人。六文銭一味の脅しにチームを集めて忍んでいたが、先回りされて命を落とし、チームの前で遺体を宙づりにされる。
太鼓持ちの善好
演 - 橋本功
お甲チームの仕事人。山王祭の日に六文銭一味の大神輿に連れ去られ殺害される。
此竹朝之助(蝶々の朝吉
演 - 片岡孝夫(現・十五代目仁左衛門)
江戸で人気の高い人形遣い。極度のギャンブル依存症で丁半博打にのめりこんでいる。主水たちの断ったお君の依頼を受け入れ、伝次殺しを行った(なお、お君は依頼後に伝次によって殺害されるが、朝之助はお君の死に気付いていない)。秀から六文銭一味打倒の協力を要請され、一度は断るが、最終的に参戦する。
脚本段階では人形浄瑠璃の朝之助と仕事人の朝吉は「双子」の設定だったという[4]

その他

お君
演 - 浜田朱里
出会い茶屋の遊女。加代に伝次殺しを10両で依頼するが、「愛猫が殺された」という理由だったため断られる。その後、朝之助に依頼することになるが、六文銭一味のつなぎの現場に遭遇した直後に伝次が投げた小柄に胸を刺されて死亡した。
仙太
演 - 火野正平
出会い茶屋の若い衆(わかいし)。
酒場の客
演 - 柳沢慎吾
酒場で泥酔し大声で愚痴をこぼしていたところ、それをうるさがる時次郎にぶん殴られる。その後いざこざに発展し時次郎を刺し殺してしまう。
演 - 大下哲矢友金敏雄北村晃一高品正宏杉欣也加藤大樹井上ユカリ北見唯一 ほか

中村主水
必殺仕事人IV』を参照。
必殺仕事人IV』を参照。
勇次
必殺仕事人IV』を参照。
加代、西順之助
順之助が製造した火炎瓶を加代が投擲する。順之助はお民の世話をするため出陣せず。
おりく
必殺仕事人IV』を参照。
政、およね
およねが瓦を要所に配置、政に投げ渡し、政が瓦をブーメランのように敵へ向かって投げる。
時次郎
鎖分銅。
石亀
豪脚で土に潜り、敵の至近距離まで近づいて肝臓・胆嚢を握りつぶす(おりくたちに対して実演した際はかぼちゃを握りつぶした)。
しかし、酔っ払いと喧嘩の末に時次郎が刺殺されたことで怖くなって逃げてしまった。
半吉
調教した啄木鳥の嘴にトリカブトの毒を塗り、標的を突かせて殺害する。
ただし、調教した啄木鳥が死んでしまい、調教に半年掛かるので待ってくれとのことで脱落。
吾平
耳かきに仕組んだ針。
朝吉
鋭く長めの刃を扇子に仕込み、蝶の形に切った白い紙吹雪の舞う中、華麗な足捌きをしながら、急所を一刺し、または喉を掻き切る技を用いる。

スタッフ

主題歌

(オープニングで「荒野の果てに」の歌とインストルメンタルを合わせたバージョンを使用)

エンディング
作詞:中西冬樹、作曲:平尾昌晃、編曲:竜崎孝路
必殺仕事人IV』の主題歌。

受賞

脚注

  1. ^ 「1984年邦画4社<封切配収ベスト作品>」『キネマ旬報1985年昭和60年)2月下旬号、キネマ旬報社、1985年、120頁。 
  2. ^ 週刊東洋経済』1986年8月2日号、122頁。
  3. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p25
  4. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p89

外部リンク


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