変死体
変死体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/19 03:20 UTC 版)
変死体(へんしたい)とは、変死者または変死の疑いのある死体の二者を総括した死体の総称のこと。日本においては刑事訴訟法に記載定義されている用語。変死として扱われる死体は「自宅(病院外)で死亡した者」がほとんどとなっている。
類義として「異状死」がある。
定義
以下の通り法律に記載されている。
- 刑事訴訟法 第229条
- ・変死者又は変死の疑いのある死体があるときは、その所在地を管轄する地方検察庁又は区検察庁の検察官は、検視をしなければならない。
- ・検察官は、検察事務官又は司法警察員(警察官や海上保安官)に前項の処分をさせることができる。
類別
- 変死者
- 異状死体の一部で、医師によって明確に病死や自然死であると判断されず、かつ、死亡が犯罪によるものであるという疑いのある死体のこと。
- 変死の疑いのある死体
- 異状死体の一部で、医師によって明確に病死であると判断されておらず、かつ、死亡が犯罪によるものであるか不明である死体のこと。
つまり両者をまとめると、変死体とは、死亡が犯罪に起因するものでないことが明らかではない死体のこと。変死体は通常の医療機関等で医師による死亡診断はされず、警察官による検視と監察医や大学法医学教室等での死体検案が行われる。また、死因疎明に必要があれば行政解剖や親族の承諾による任意の解剖、犯罪死の可能性がある場合は司法解剖の対象となる。
取扱い
死体や周囲の状況に犯罪の客観的形跡が認められない場合でも自宅で死んだ者等は、在宅往診等でかかりつけとして医師が看取っていない限り、即座に死因を断定することが出来ず、そのため、これらの死体は、まずは「変死」として扱われ、主に警察官の検視を受けて事件性の有無を捜査された後に、事件性無しという評価になれば監察医の検案を受けて死因の評価が行われ、自然死(病死)であれば、死亡診断書に相当する死体検案書が作成される。ただし「検視」や「検案」によって事件性ありとされた場合には、司法解剖となることもある。
また、病院や医療機関へ救急搬送された死亡者で臨床的に明らかに病死が疑わしい場合でも、「診察を始めて24時間以内に死亡した者は、明確な死因の判断をすべきではない」という見解が多くの医師間であり、「異状死」として警察へ届け出とされ監察医に預けられてしまうことも多い[1][2]。しかし法律・規則上「24時間以内は不可」という趣旨の明文はなく、あくまでも医師の間の無文ガイドラインであって、遵守事項ではない[1][2]。
脚注
- ^ a b “死亡診断書(死体検案書)について”. 厚生労働省. 2025年9月15日閲覧。
- ^ a b “医師が直接の死後診察をしない場合の死亡診断書の作成について” (PDF). 内閣府 (2015年11月26日). 2025年9月15日閲覧。
関連項目
「変死体」の例文・使い方・用例・文例
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