吉川尚輝とは? わかりやすく解説

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吉川尚輝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/06 15:06 UTC 版)

吉川 尚輝
読売ジャイアンツ #2
2018年4月7日 明治神宮野球場
基本情報
国籍 日本
出身地 岐阜県羽島市[1]
生年月日 (1995-02-08) 1995年2月8日(30歳)
身長
体重
177 cm
82 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 二塁手遊撃手
プロ入り 2016年 ドラフト1位
初出場 2017年5月14日
年俸 2億円(2025年)[2]
※2025年から3年契約
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム 日本

吉川 尚輝(よしかわ なおき、1995年2月8日 - )は、岐阜県羽島市出身のプロ野球選手内野手)。右投左打。読売ジャイアンツ所属。


2026年シーズンから第22代選手会長を務める[3]。妻はシンガーソングライター足立佳奈[4]

経歴

プロ入り前

小学生から軟式野球を始め、中学生になると父が監督を務める岐阜南ボーイズ(前・羽島フジクラブ)にて硬式野球を始める[1]。中学時代は卓球部に所属。中京高校では1年夏から三塁手のレギュラーに定着し、秋からは遊撃手を守る[1]

吉川は、当初は亜細亜大学に進学する予定であったが、入学前に参加した野球部の練習が合わずに入部を取りやめ、地元の中京学院大学に進学した[5]。1年春からリーグ戦に出場し、秋にベストナインを受賞[1]。4年春には第65回全日本大学野球選手権大会に出場し、中京学院大学は初出場で優勝した[6]。同年に開催された第40回日米大学野球選手権大会の日本代表にも選出された[7]

2016年10月20日に行われたドラフト会議にて田中正義佐々木千隼の重複指名による抽選で交渉権を逃した読売ジャイアンツから外れ外れ1位指名され[1]、中京学院大学初のドラフト1位選手となった[8][9]。11月14日に最高条件となる契約金1億円+出来高払い5000万円・年俸1500万円で合意した(金額は推定)。背番号は0[10]。担当スカウトは藤本茂喜[11]。同僚には同姓の吉川大幾吉川光夫がいたことから、スコアボードなどには「吉川尚」と表記されることとなった。

巨人時代

2017年は、上半身のコンディション不良で新人合同自主トレは別メニュー、春季キャンプも三軍スタートで二軍昇格は3月だった。イースタン・リーグでは30試合に出場した時点で打率.187、0本塁打だったが、守備と足を期待され、5月9日に一軍に昇格した[12][13]。5月14日の広島東洋カープ戦で代打で一軍デビュー[14]。5月17日の東京ヤクルトスワローズ戦ではプロ初先発出場も果たしたが、初安打を放つまでには至らなかった[15]。7月13日に草薙球場で行われたフレッシュオールスターゲーム2017において、イースタン選抜として出場した[16]。その後2度の二軍降格を経て夏から二軍で打撃の調子を上げていった後9月下旬に3度目の一軍昇格を果たし、シーズン最終戦の10月3日に、「2番・二塁手」で先発出場し、第1打席でプロ初安打を記録すると2打席目、3打席目も安打を放ちプロ初の猛打賞も記録、また二安打目の出塁後には二塁への盗塁も成功させた[17]。11月25日から台湾で開催されたアジアウインターベースボールリーグに、NPBイースタン選抜として出場した[18]。オフに、200万円減の推定年俸1300万円で契約を更改した[19]

2018年は、シーズン前から球団首脳や先輩選手たちが期待の言葉を口に出すなど、キャンプから二塁手のレギュラー筆頭とされ、開幕一軍を勝ち取ると、開幕戦は「2番・二塁手」として先発出場を果たした。5月13日の中日ドラゴンズ戦では松坂大輔からプロ初本塁打を放つと好守も随所にも見せた[20]。交流戦から調子を落としスタメンから外されることもあったものの、スタメン復帰すると課題とされた打撃面でも活躍を見せ始め、坂本勇人の離脱後は遊撃手に回りながら7月には月間打率.386を記録した。8月1日の横浜DeNAベイスターズ戦で6回の打席で内野安打を放ち、18試合連続安打となったものの、一塁にヘッドスライディングした際に左手支柱骨を骨折し、負傷交代となった[21][22]。翌日登録抹消されると、固定ボルトを埋め込む手術を受け[22]、シーズン終了まで一軍復帰はなかった。10月23日、フェニックスリーグで実戦復帰した[23]。オフに、1500万円増の推定年俸2800万円で契約を更改した[24]

2019年は、開幕戦から1番打者として起用され、11試合で打率3割9分を記録し、開幕ダッシュ成功の原動力になった。しかし春季キャンプ中から抱えていた腰痛が悪化し、4月12日にスタメンを外れ、2日後には出場選手登録を抹消された[25]。その後腰のリハビリが長引き、腰への負担を減らすためにも外野守備にも挑戦[26]。実戦復帰戦となった8月29日の三軍戦では「9番・左翼手」として出場した[26]。一軍にはレギュラーシーズン最後まで復帰できず11試合の出場に留まった。オフに、500万円減の推定年俸2300万円で契約を更改[27]。背番号を29へ変更した[28]

2020年新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕が遅れたが、6月19日の阪神タイガースとの開幕戦(東京ドーム)での7回裏に岩崎優から逆転2点本塁打を記録し、チームの通算6000勝に花を添えた[29]。中盤からは主に「1番・二塁手」として定着し、9月は1日の対DeNA戦(東京ドーム)で2-2の同点で迎えた9回無死満塁の打席でエドウィン・エスコバーから自身初のサヨナラ適時打[30]、23日の対広島戦(東京ドーム)では4-4の同点で迎えた9回二死三塁の打席でヘロニモ・フランスアからサヨナラ適時打を放ち、2度のサヨナラ勝ちに貢献[31]。10月14日に9月度の「月間スカパーサヨナラ賞」に選出された[32]。最終的に112試合に出場、打率.274、8本塁打、32打点、11盗塁を記録。プロ4年目にして初めてシーズン通して一軍に帯同し、初の規定打席にも到達した[注 1]。オフに、1000万円増の推定年俸3300万円で契約を更改した[33]

同姓の同僚であった吉川光夫は2019年途中にトレードで退団しており、2020年オフには吉川大幾が引退したため、2021年からはプロ入り後初めてマスメディア表記が「吉川」となることとなった。スコアボード表記も開幕時は「吉川」であったが、4月3日のヤクルト戦(東京ドーム)より「吉川尚」表記と場内アナウンスのフルネーム呼称に戻った。

2021年は6月10日のオリックス・バファローズ3回戦(京セラドーム大阪)で1回の第1打席に左手に山﨑福也から死球を受けて負傷交代。病院で精密検査の結果、左手中指末節骨骨折、左手中指爪根脱臼と診断された[34]。8月13日に一軍復帰して[35]、最終的に108試合に出場。規定打席に届かなかったが、打率.272、5本塁打、25打点、7盗塁(盗塁死は0)を記録[36]。オフに400万円増の推定年俸3700万円で契約を更改し、背番号を2に変更した[37]

2022年は5月4日の対広島戦で8回表に黒原拓未から死球を受け、担架で運ばれて退場した[38]。その後の検査で肩甲骨の骨挫傷であると判明した[39]。その後、負傷後初実戦となった15日のイースタン・リーグ西武戦では、いきなり4安打を放ち、17日に宇都宮で行われた広島戦で早期一軍復帰する[40]と、7月6日の対ヤクルト戦(東京ドーム)で3-3の同点で迎えた延長10回二死一・二塁の打席で田口麗斗からサヨナラ適時二塁打を放ち、ヤクルトの連続カード勝ち越しを14で止めた[41]。シーズン通算では132試合に出場。2年ぶりの2回目の規定打席到達、打率.277、7本塁打、31打点、16盗塁を記録した。同年11月23日に行われたファンフェスタにて、翌年から副主将を務めることが発表[42]。12月6日には3300万円増の推定年俸7000万円で契約を更改した[43]

2023年は132試合に出場し、打率.256、7本塁打、36打点を記録[44]。11月30日、2000万増となる推定年俸9000万円で契約を更改した[44]

2024年はキャリア初となる全143試合に出場[注 2]。5月は4日の対阪神戦(東京ドーム)で1-1の同点で迎えた延長10回一死満塁の打席で島本浩也からサヨナラ適時打[46]、29日の対福岡ソフトバンクホークス戦(東京ドーム)では両者無得点で迎えた延長12回一死二塁の打席でロベルト・オスナからサヨナラ適時二塁打を放ち、2度のサヨナラ勝ちに貢献[47]。6月13日に5月度の「月間スカパーサヨナラ賞」に選出された[48]。最終的に打率.287、5本塁打、46打点を記録[49]。同年9月26日の対DeNA戦(横浜スタジアム)で頭部付近への投球を避けた際に肋骨を強打した影響で[45]、10月19日にDeNAとのクライマックスシリーズ・ファイナルステージに出場選手登録されたが出場機会はなく[50]、後にチームは3勝4敗で日本シリーズ進出とはならなかった[51]。同年に第3回プレミア12日本代表に選出されたが、左第四肋骨肋軟骨移行部損傷のため、出場辞退した[52]。シーズンの終了後には初となるベストナインゴールデングラブ賞に選出された[49]。12月4日、1億1000万増となる推定年俸2億円で契約を更改した[49]

2025年は5月1日の対広島戦で岡本駿からサヨナラ打を放つ[53]など、5月1日時点で打率.319を記録するほど好調だった[54]。その後岡本和真が左肘靭帯損傷の怪我で長期離脱したことに伴い、代役4番という形で巨人の第92代4番打者になる[55]も、無安打に終わった[56]。守備でも失策を犯すなどその後も精彩を欠き、2試合後には3番に戻された[57]。3番に戻った5月16日の対中日戦では、2死一二塁の場面で当時未だ無失点、防御率0点台の齋藤綱記の初球の変化球を捉え、逆転及び決勝点となる3点本塁打を放った[58]。当時、チームの主砲および4番打者を務めている岡本和真が怪我で長期離脱中であり、チームが苦しい状態の中、応援するファンの声援もあってか、ヒーローインタビューでは涙を堪える場面もあった[59]。その後、 腰痛のため7月31日に登録抹消[60]、8月22日に浅野翔吾と同時に再登録された[61]。9月6日の対中日戦では、守護神(クローザー)である松山晋也から泉口が死球を受け、岡本、岸田中山の4連打で満塁となり、代打で出場した坂本勇人が同点となる適時打を放つと、それに続いて決勝点となる勝ち越し適時打を放ち、チームは逆転勝利した[62]。その後、9月14日に右脇腹痛のため登録を抹消された[63]。10月11日にDeNAとのクライマックスシリーズ・ファーストステージで一軍復帰し[64]、全2試合で先発出場したが、チームは1勝もできずファーストステージ敗退となった[65]。最終的なシーズン成績は、チーム3番目となる107試合に出場、打率.277、3本塁打、33打点、8盗塁を記録した[66]。11月23日、大城卓三の後任として第22代選手会長に就任した[67][68]。12月3日、現状維持となる推定年俸2億円で契約を更改した[69]

選手としての特徴

井端弘和から「最大の持ち味はスピード。守備範囲だけなら広島の菊池涼介より広いかもしれない」と評価を受けている[70][71]。菊池は吉川にとって中京学院大学の5学年先輩にあたるが、その菊池自身も「(2023年の)ゴールデングラブ賞を獲るのは吉川だと思っていた」と守備範囲の広さを認めている[72]

打撃面では秋山翔吾に「ここ5年間で216本以上安打を打ってシーズン最多安打を更新する選手がいたとすれば吉川(尚輝)が一番近い」と評価を受けている[73]

人物

学生時代は学業と練習の一方、スーパーとカー用品店のアルバイトを掛け持ちしていた[74]。吉川は後年、「お金の大切さ、1万円を稼ぐ大変さが身をもって分かった」と当時を振り返っている[75]

座右の銘は「結果が全て」[76]

2024年12月28日、同郷(岐阜県)出身のシンガーソングライターである足立佳奈と結婚したことを発表した[4]

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2017 巨人 5 12 11 1 3 0 0 0 3 0 1 0 1 0 0 0 0 2 0 .273 .273 .273 .545
2018 92 355 316 51 80 16 3 4 114 29 11 4 13 2 19 0 5 61 5 .253 .304 .361 .665
2019 11 46 41 7 16 1 0 0 17 3 1 2 2 0 3 0 0 4 1 .390 .432 .415 .847
2020 112 389 354 47 97 16 2 8 141 32 11 3 2 0 30 4 3 60 6 .274 .336 .398 .734
2021 108 329 305 35 83 13 1 5 113 25 7 0 3 2 17 2 2 48 4 .272 .313 .370 .683
2022 132 567 516 64 143 20 6 7 196 31 16 7 10 1 32 0 8 53 6 .277 .329 .380 .708
2023 132 478 430 47 110 19 4 7 158 36 4 4 11 3 26 2 8 66 12 .256 .308 .367 .676
2024 143 602 536 65 154 25 4 5 202 46 12 5 13 6 41 2 6 61 8 .287 .341 .377 .718
2025 107 455 404 33 112 15 3 3 142 32 8 3 2 3 41 0 5 63 7 .277 .349 .351 .700
通算:9年 842 3233 2913 350 798 125 23 39 1086 234 71 28 57 17 209 10 37 418 49 .274 .329 .373 .702
  • 2025年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績



二塁 遊撃
























2017 巨人 2 5 7 0 2 1.000 -
2018 71 155 199 3 41 .992 19 26 57 2 7 .976
2019 11 21 37 4 9 .935 -
2020 104 183 242 3 51 .993 16 17 20 1 4 .974
2021 99 170 222 3 41 .992 8 4 10 1 2 .933
2022 132 298 421 11 83 .985 1 0 1 0 1 1.000
2023 125 254 357 5 71 .992 -
2024 143 331 485 5 94 .994 -
2025[77] 106 237 328 6 63 .989 -
通算 793 1654 2298 40 455 .990 44 47 88 4 14 .971

表彰

記録

初記録
その他の記録

背番号

  • 0(2017年[10] - 2019年)
  • 29(2020年[28] - 2021年)
  • 2(2022年[37] - )

代表歴

脚注

注釈

  1. ^ 巨人生え抜きの二塁手が100試合以上に出場して規定打席に到達したのは2005年の仁志敏久以来15年ぶりだった。
  2. ^ 巨人の二塁手で全試合先発出場した選手は1949年、1951 - 1952年の千葉茂以来72年ぶり2人目[45]

出典

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  5. ^ 甲子園優勝校の主将が強盗逮捕 “野球エリート”を転落から「救う道」はなかったのか」『AERA』2020年2月6日。2020年2月6日閲覧
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  9. ^ ドラフト1位で中京学院大・吉川尚輝内野手の交渉権獲得、計7選手を指名」『読売巨人軍公式サイト』2016年10月20日。2016年11月1日閲覧
  10. ^ a b 巨人 ドラ1吉川尚の入団決定「ゼロからのスタート」」『スポニチアネックス』2016年11月14日。2016年11月14日閲覧
  11. ^ 元巨人スカウト藤本茂喜氏、千葉工大コーチ就任「2部で優勝して1部に上げたい」」『スポーツ報知』2019年2月8日。2021年3月28日閲覧
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  13. ^ 巨人吉川尚輝、先輩広島菊池の前で1軍デビューだ」『日刊スポーツ』2017年5月12日。2021年4月24日閲覧
  14. ^ a b 巨人吉川尚、代打で1軍デビュー「とても緊張した」」『日刊スポーツ』2017年5月14日。2017年11月19日閲覧
  15. ^ a b 巨人吉川尚「まだまだ力不足」初スタメンも無安打」『日刊スポーツ』2017年5月17日。2017年11月19日閲覧
  16. ^ プロ野球フレッシュオールスターゲーム2017 出場者一覧」『NPB.jp 日本野球機構』2017年7月11日。2017年11月20日閲覧
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