人買い
『小栗(をぐり)』(説経) 牢輿に入れられ海に放たれた照手姫は、ゆきとせが浦に漂着する。そして人買いの手から手へと売られたあげく、美濃の国青墓の宿の遊女屋に13貫で買い取られる。姫は遊女となることを拒み、水仕女になって働く〔*後に姫はここで小栗と再会する〕→〔うつほ舟〕1。
『桜川』(能) 桜児は、母の貧窮を救うため自らの身を人買いに売り、身代金と手紙を残して去る→〔物狂い〕1。
『さんせう太夫』(説経) 奥州将軍・岩城の判官正氏は罪を得て、筑紫の安楽寺へ流される。妻と2人の子供・安寿とつし王(厨子王)、乳母うわたきの4人は、朝廷から知行地確認の安堵の御判を得ようと、都への旅に出る。しかし彼らは越後で山岡太夫にだまされ、人買い舟に乗せられる。うわたきは入水し、母は蝦夷が島へ送られ、安寿とつし王は丹後のさんせう太夫に売られる。
『磁石』(狂言) 遠江国の男が上方見物に出かけ、大津で人買いに声をかけられる。宿屋へ連れて行かれて銭2百疋で売られそうになるが、男は逆にその金を騙し取って逃げる。人買いが刀を抜くので、男は「自分は磁石の精だ」と言って人買いを欺く。
『信田(しだ)』(幸若舞) 平将門の孫である信田の小太郎は、姉の夫小山(をやま)に常陸国の領地を奪われ、旅に出た。辻の藤太という男が「徒歩の旅はお気の毒だ」と言って、馬に乗せ、宿へ連れて行くなどして油断させ、信田を人買いに売ってしまう。信田は人買いの手から手へ、諸国を転々と売られるが、人並みの農作業もできないので、「役立たず」として追い払われる。信田は乞食となってさまよう。
『隅田川』(能) 京の北白河に住む故吉田某の一子梅若丸は、12歳の時に、人買い商人によって東国まで連れて来られる。しかし梅若丸が病臥したため、人買いは隅田川の岸辺に彼を捨てて、陸奥へ去る。梅若丸は衰弱して、3月15日に死ぬ。
*亡父・亡母の追善供養のため、子供が人買いに身を売る→〔身売り〕4。
『赤いろうそくと人魚』(小川未明) ろうそく店の老夫婦が人魚の娘を拾い、育てる。娘は美しく成長するが、ある時、南の国から来た香具師(やし)が、「人魚の娘を買いたい」と言って大金を積む。老夫婦は欲にかられて、「どんなにでも働きますから、売らないで下さい」と泣く娘を、香具師に渡してしまう〔*しかし大暴風雨が起こり、香具師と人魚の乗る船は海に沈む〕→〔ろうそく〕1。
『家なき子』(マロ) みなし子の「ぼく(レミ)」は、バルブラン夫婦に育てられた。「ぼく」が8歳になった時、バルブランは怪我をして生活が苦しくなり、旅の老芸人ビタリスに「ぼく」を引き渡す。ビタリスは「レミを買うのでなく、1年20フランで借りよう」と言ったが、バルブランは値段をつり上げ、40フラン要求する。ビタリスは、猿1匹・犬3匹の一座に「ぼく」を加え、町々を巡って歌と芝居の興行をする〔*ビタリスは善良な人だったが、後に凍死した〕。
人買い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/24 11:49 UTC 版)
奴隷商人たちのこと。戦争で親を亡くした孤児や呆然自失で彷徨っていた者、力の弱い女性、そして大巡礼の途上で弱っているヨホロギなどが捕らえられ、労働力や性的欲求を満たすために富裕層や商人などに売られる。
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