Étienne Bonnot de Condillacとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Étienne Bonnot de Condillacの意味・解説 

エティエンヌ・ボノ・ドゥ・コンディヤック

(Étienne Bonnot de Condillac から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 11:48 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
エティエンヌ・ボノ・ドゥ・コンディヤック
Étienne Bonnot de Condillac
コンディヤック
生誕 (1714-09-30) 1714年9月30日
フランス王国グルノーブル
死没 (1780-08-03) 1780年8月3日(65歳没)
フランス王国ロワレ県ライイ=アン=ヴァル
時代 18世紀の哲学
地域 西洋哲学
学派 啓蒙思想経験論感覚論
研究分野 形而上学認識論
心理学心の哲学
テンプレートを表示

エティエンヌ・ボノ・ドゥ・コンディヤック(Étienne Bonnot de Condillac、1714年9月30日[1] - 1780年8月3日)は、フランス哲学者聖職者である。先行世代のジョン・ロックに影響を受けて主に認識論における研究を行い、経験論的認識論を発展させた。

生涯

コンディヤックは1714年、グルノーブルにて法服貴族ガブリエル・ボノとその妻カトリーヌの第七子、末っ子として生まれた。ちなみにその年はマルブランシュが死んだ年でもある。歴史家ガブリエル・ボノ・ドゥ・マブリはコンディヤックの長兄である。なお、マブリだとかコンディヤックというのは父の購入した所領の地名である。

コンディヤックは視力が弱かったため書物から遠ざけられ、12歳まで文字を読めなかったようである。1726年秋に父の死に伴いリヨンで司法長官の役職にあった長兄のもとに引き取られ、1733年までイエズス会のコレージュで哲学神学ラテン語などを学び、1733年10月にパリに出てサン・シュルピス神学校とソルボンヌ大学で本格的な勉強を始めた。その後1741年司祭に叙階された。しかし、彼は神学より哲学や数学や自然学の研究に熱中し、社交界、サロンに入り浸ってジャン=ジャック・ルソードゥニ・ディドロベルナール・フォントネルジャン・ル・ロン・ダランベールなどの思想家や学者たちと交わり、一度しかミサを行わなかったという。コンディヤックに深い影響を与えた。1746年に発表した処女作『人間認識起源論』を皮切りに彼は『体系論』、『感覚論』、『動物論』など次々に作品を発表した。1752年、フォントネルと共にベルリン王立アカデミー会員に選出される。1758年、44歳になろうというコンディヤックはパルマ公国の公子の家庭教師に招聘され、1767年までルイ15世の孫に当たる公子フェルディナンドを教えた。1767年に家庭教師の職を辞し、コンディヤックはパリに帰った。その頃には彼の名声は非常に高まっており、翌年アカデミー・フランセーズ会員に選出された。1773年にヴォージャンシーに城館を購入し、そこで『教程』、『通商と政府』、『論理学』、『計算の言語』の執筆に勤しんだ。1780年8月3日、コンディヤックは65歳で死去した。葬儀は生前の意思どおりひっそりと行われた。

思想

コンディヤックはジョン・ロックから決定的な影響を受け[2]、感覚に重点を置いた感覚論経験論哲学を展開した。彼は「分析」という手法を重要視し、観念を分析し、それを再構成することによって観念をきちんと理解し、明確化することによって誤りや無用の論争を解消できるとした。細部の違いはあれどこのような観念を明確化することによって誤りや論争を解消できるという発想もまたロックから受け継いだものである。

また、彼の記号と分析に関する発想を範としてアントワーヌ・ラヴォアジエは化学記号の整理を行った(化学革命)。つまり、これまで統一感がない呼ばれ方をしていた元素をHOなどのように記号化し、それらを組み合わせることによって化合物を構成し、式に著す。そして、あたかも数式を操作するかのように(コンディヤックは計算を思考のモデルとしていた)その式や記号を操作する。この方法ならば、実際に実験をせずとも記号操作のみによって実験結果を知ることができる。

影響

コンディヤックの思想はデステュット・ド・トラシー、カバニスなどフランス学士院設立に尽力した観念学派と呼ばれる哲学者たちに決定的な影響を与え、彼らはコンディヤックの観念の分解と再構成のやり方での学の再編を目論んだ。また、メーヌ・ド・ビランはコンディヤックからの影響を受けて哲学を開始したが、後にコンディヤックとの対決から自身の哲学を練り上げ、フランス・スピリチュアリスムの祖となった。[3]

著作

  • 1746, Essai sur l'origine des connaissances humaines
  • 『人間認識起源論』、古茂田宏訳、岩波書店〈岩波文庫 上下〉、1994年
  • 1749, Traité des systèmes (『体系論』)
  • 1754, Traité des sensations(『感覚論』)
  • 1755, Traité des animaux(『動物論』) - ビュフォンの『自然史』(『Histoire naturelle』)への批判
  • 『動物論 デカルトとビュフォン氏の見解に関する批判的考察を踏まえた、動物の基本的諸能力を解明する試み』
     古茂田宏訳、法政大学出版局〈叢書・ウニベルシタス〉、2011年
  • 1775, Cours d'études(『教程』) - パルマ公国の公子のために書いた教科書(「文法」、「書く技術」、「考える技術」、「歴史」からなる)
  • 1776, Le Commerce et le gouvernement considérés relativement l'un à l'autre (『通商と政府』)
  • 1780, La Logique ou l'art de penser(『論理学』)
  • 1798, La Langue des calculs(『計算の言語』) - 未完

ネット公開されているテクスト(フランス語)

参考文献

脚注

  1. ^ http://data.bnf.fr/11897507/etienne_bonnot_de_condillac/
  2. ^ コンディヤックは英語が読めなかったのでピエール・コストの仏語訳で学んだ。福島清紀「ライプニッツ 人間知性新論 再考─仏語版 人間知性論 の介在」『人文社会学部紀要』第3巻、富山国際大学、2002年3月、 84頁、 NAID 400053914072015年8月24日閲覧。
  3. ^ 『哲学の歴史 6』(2007)<観念学派とその周辺>および<メーヌ・ド・ビラン>(執筆:村松正隆)572-573頁、614-616頁

アカデミー・フランセーズのコンディヤック座席番号

前任:
ピエール=ジョゼフ・トゥリエ・ドリヴェ
アカデミー・フランセーズ
席次31

第4代:1768年 - 1780年
後任:
ルイ=エリザベト・ド・ラ・ヴェルニュ・トレッサン

関連項目



「Étienne Bonnot de Condillac」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Étienne Bonnot de Condillac」の関連用語

Étienne Bonnot de Condillacのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Étienne Bonnot de Condillacのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエティエンヌ・ボノ・ドゥ・コンディヤック (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2026 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2026 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2026 GRAS Group, Inc.RSS