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イノダコーヒ 本店(INODA COFFEE)/烏丸御池(京都)

京都を代表する喫茶店のひとつである「イノダコーヒ」。1940年に創業し、京都市内を中心に複数の店舗を展開しており、この日は本店にお邪魔しました。ちなみに「イノダコーヒー」とう表記は誤りで、あくまで「イノダコーヒ」です。「タナカコーヒ」など、京都には「コーヒ」と記す習慣がある。
「京都の朝はイノダから」という言葉が生まれたほど地元で親しまれており、休日の10時に訪れた際には10人ほどの待ち順列が生じていました。それでもハコは大きく回転も悪くないので、10分ほど待てば座ることができました。内装は昭和レトロな雰囲気で、スタッフは蝶ネクタイを身に着けており、歴史あるホテルのサロンに見紛うほどです。
注文して数分で全てが並びます。「京の朝食」が1,780円に「ロールパンセット」が1,130円で総額は3千円を切る。ホテルで朝食を摂ることを考えれば良心的な価格設定と言えるでしょう。
こちらは「京の朝食」のメインのお皿。ハム、サラダ、スクランブルエッグといずれも素材の質が良く、下手なホテルよりも余程レベルが高いです。とりわけハムが良いですね。茅ヶ崎のハム工房にオーダーメイドでお願いしているそうです。
クロワッサンはサクサクとした口当たりで、芳醇なバターの香りが鼻孔をくすぐります。見た目以上にリッチな味わいだ。
創業以来人気のブレンドコーヒー「アラビアの真珠」。飲んでびっくり、めっちゃ旨いやんけ。香りとコク、酸味のバランス感覚が見事。単品注文であれば750円と強気の価格設定ですが、それに見合った美味しさです。
こちらは「ロールパンセット」のプレート。ロールパンにはエビフライが挟まっており、分かり易いソースの味覚を含め、シンプルだけど飽きない美味しさです。
「ロールパンセット」にはスープかコーヒーを選択でき、こちらにはスープを。手作り感のあるマッシュルームスープであり、マッシュルーム特有の芳醇な香りとクリーミーで濃厚な口当たりが堪りません。
「きっと観光地化した老舗の喫茶店だろう」と斜に構えてお邪魔しましたが、申し訳ございません、とっても上質で素晴らしいお店でした。とりわけ「アラビアの真珠」は唯一無二の美味しさであり、改めてお邪魔したい。今度はケーキと一緒に楽しむんだ。

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京都はとにかく和食がリーズナブルですね。町全体の平均点が高いのはもちろん、費用対効果も良いことが多い。その文化に影響を受けてか、欧米系のレストランにも目が離せない魅力がある。
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JR東海「そうだ京都、行こう。」20年間のポスターから写真・キャッチコピーを抜粋して一冊にまとめた本。京都の美しい写真と短いキャッチフレーズが面白く、こんなに簡潔な言葉で京都の社寺の魅力を表せるのかと思わず唸ってしまいます。

さぼらみ(SABORAMI)/松尾(那覇)

国際通りから少し入った浮島通り沿いに位置する「SABORAMI(サボラミ)」。ヴィーガンオプションのあるカフェであり、「浮島ガーデン」にせよ、浮島通りはそれ系の店が多い気がする。
店内はカウンター席にテーブルがいくつか。モノが多くハコの大きさの割に席数は少ない。面白いところではキッズスペースが用意されており、お子様連れ大歓迎の装いです。店名はラテンの曲「Sabor a mi(サボール・ア・ミ)」から取られており、スペイン語で「私の味」という意味だそう。
ランチセットには日替わりのスープが付随します。こちらはヘチマのスープであり、独特のとろみを感じさせるひと品です。
私は「グルクンの唐揚げ定食」を注文。1,300円です。副菜にちょっとしたサラダやモズク、枝豆なども付随します。
主題のグルクンの唐揚げ。ネギのソースの香りが良く、グルクンの唐揚げによく合うのですが、なんせ量が少ない。あと3倍は食べたいところです。
250円の追加料金で「焼きサバスモーク」も付けてもらいました。定番の焼きサバをスモークすることで旨味を凝縮させています。薫香も心地よく、「焼きサバスモーク定食」にすれば良かったかなと思うほどです。
ライスは茶色みを帯びており、ヘルシーそうな外観です。大盛りにしてもらうことも可能でしたが、オカズそのものの量が少ないので、根本的な解決には至りませんでした。
連れは「県産マグロの竜田揚げ定食」を注文。こちらは1,350円。グルクンと一切れ交換こしましたが、マグロのほうが可食部が多く、相対的に食べ応えがあるような気がしました。
味は悪くないですがとにかく量が少なく、成人男性であればもう1セットは余裕でいけちゃうほどです。(余裕で魚などを出しますが)良くも悪くも日本のヴィーガン推しの店らしい店。台北の暴力的なヴィーガン料理店が懐かしく思えたランチでした。

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寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。

キャセイパシフィック・ラウンジ(Cathay Pacific Lounge)/成田国際空港

始めての成田キャセイラウンジ。キャセイは自国の素晴らしいラウンジはもちろん、パリ羽田、成田にまでラウンジを展開していてすごいなあ。
ラウンジ内は実に開放的で、日系エアラインのフードコート調の誂えとはダンチのセンスの良さです。ちなみに以前はアメリカン航空のラウンジが入居していたそうで、そのまま居抜きでキャセイのものに代わったそうです。
客層は外国人ビジネスパーソンが多めであり、静かで落ち着いた雰囲気。仮にJALのフライトだったとしても、今度から敢えてキャセイのラウンジを使わせて頂こうと決意した瞬間です。
食事はエアラインの一般的なラウンジのそれと大差ありません。キャセイのラウンジと言えばヌードルバーなのですが、成田のラウンジには用意が無いらしく、そこだけちょっと残念でした。見方を変えれば世界で唯一(?)ヌードルバーが無いキャセイのラウンジと言えるかもしれません。
時間帯によって食事のラインナップは異なるようですが、我々は午後に訪れサラダにスモークサーモン、チーズ、パンダエクスプレス的な鶏肉にチンゲンサイといったところ。午前中などはお粥などが提供されるようです。
飲み物はビールはもちろんワインに日本酒、各種ハードリーカーと百花繚乱。特筆すべきはパイパーで、ビジネスクラスラウンジでシャンパーニュを置くのは世界的にも珍しいほうではなかろうか。
ガリガリにPC操作したい方のためにシェアオフィスのようなブースもあります。
また、今回は利用しませんでしたが、割にしっかりしたシャワーブースもある模様(画像は公式ウェブサイトより)。香港ファーストクラスラウンジの風呂付20平米超といったバスルームほどではないにせよ、普通にリフレッシュするには充分でしょう。
ビジネスクラスラウンジとして素晴らしいクオリティでした。今後はJAL便の利用だったとしても、敢えてキャセイのラウンジにお邪魔させて頂きます。定番のヌードルバーを堪能することができないのは残念ですが、それはまた、彼の地に訪れてからのお楽しみということで。

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ANAファーストクラス/ホノルル→成田

成田→ホノルルのフライトに引き続き、ホノルル→成田もA380のファーストクラスを利用しました。

まずはホノルルはダニエル・K・イノウエ国際空港のファーストクラス向けラウンジ「ANA SUITE LOUNGE」へ。A380型機FLYING HONUの就航に合わせて開業したラウンジであり、ANAが海外空港に自社ラウンジを持つのはこれが初めてです。
巨体のA380と言えどファーストクラスは8席のみであり、多少の便の重複はあれど、どう考えたって満席になることは無いであろう余裕のある空間です。豊かさとは、畢竟、広さなのかもしれません。
一方で、内装はごくごく普通のANAラウンジであり、ファーストクラスラウンジにありがちなクラシックで重厚な雰囲気はありません。もちろんハワイという土地柄を考えれば、これぐらいカジュアルでヘルシーな空気感でちょうど良いのでしょう。

ところで当ラウンジにはシャワールームが設置されていませんが、ホテルから直行して搭乗する時間帯なので、特に問題は無いという判断でしょう。
飲み物はカウンターのスタッフに注文。シャンパーニュはプレーンなテタンジェ。ハワイのラムを用いたカクテルなども用意してくれます。うどんやアサイーボウルなどややこしい料理もここで注文し、ブルブル震える番号札を手渡されるという運用です。
当ラウンジの特長は、ラウンジから直接搭乗することができる点でしょう。A380の2階のファーストクラス席に直結。この機体専用に誂えられた搭乗口であり、ホヌに懸けるANAの気合が感じられる瞬間です。
機内でランチが出るタイミングのフライトなので、食事のラインナップは限定的。それでもポキやガーリックシュリンプなどの地元の名物料理のほか、なかなかに手の込んだものが並びます。成田の「ANA SUITE LOUNGE」よりも余程レベルが高く、全日空のハワイに寄せる愛情が垣間見えました。
私はシャンパーニュのつまみとして、ポキを2種にサラダ、そしてガーリックシュリンプ。これが中々旨くって、「オノ・シーフード(Ono Seafood)」などの専門店を凌駕する味覚です。今後ハワイに来た際、ポキを食べるのはここだけでいいかなと思わせてくれるほどです。
アサイーボウルはちょこっとつまむ感じのサイズで、気分を味わうに最適。ブルーベリーを中心にフルーツがたっぷり用いられており、街中のアサイーボウルよりも贅沢な仕様です。
時間になると、ラウンジ直結の搭乗ゲートが開きます。

たまにSNSで「上級会員様の優先搭乗か知らんけど、けっきょく行列してるのウケるwww」「座席なんて決まってるのに乗る前に並んでるのマジで草」などと嘲笑する投稿を見かけますが、あれはスマホに「そろそろ搭乗口に向かってくださいね」という案内が来るからそれに従っているだけで、そういう案内を送りつけているくせにゲートの準備が整えていないエアライン側に責任があります。そのタイミングではゲート近くの椅子に座ろうにも全て埋まっており、立っているしか選択肢は無く、どうせ立っているならとゲートに並んでいるだけです。

まとめると、「ファーストクラス客が立って並んでてマジで草」という状況は、その空港の設備とエアラインのオペレーションレベルの低さを象徴しているだけであり、当ラウンジでは当たり前ですが搭乗前に行列が生じることはありません。
成田からホノルルへは1列目を予約しましたが、帰りは2列目にしてみました。1列目に比べると視界が開けており、より広く感じます。

ところで直前で搭乗を取りやめたゲストがいたようで、その荷物の取り降ろし作業に20分ほど時間を要しました。座席数が多いと誰かしらにトラブルは生じるものなので、定時性においては小型機に分があるかもしれません。
アメニティにつき、行きと同じくレザーボックスが「エッティンガー(Ettinger)」のもので、コスメ類は「SENSAI」。レザーボックスは行きとは色違いのものを貰えたので私嬉しい。
安定飛行に入り、アペリティフとしてクリュッグを楽しみます。ワイン界隈において、クリュッグの素晴らしさを表現するために「クリュッグとはクリュッグである」という名台詞がありますが、よくよく考えると進次郎構文だなと感心しながら、その厚みのあるボディを愉しみました。酒は人が働いているときに飲むのがいちばん旨いのだ。
せっかくなので、ランチは妻と向い合わせで楽しむことにしました。機内でありながら、下手なレストランよりも広々とした食卓。豊かさとは、畢竟、広さなのかもしれません。
前菜はキャビアにマウイオニオンのムースを選択。キャビアにつき、JALのファーストクラスのほうが個瓶に入って高級感がありますが、量では当機に分があります。豊かさとは、畢竟、量なのかもしれません。
サラダは別に普通ですね。コンビニのそれと大差ないクオリティです。
スープも変に甘ったるく、全く美味しくありません。
パン類も見た目こそインパクトがありますが、味わいは中くらいです。サラダ・スープ・パン。この3つはフライングホヌ・ファーストクラスの逆三種の神器と言えるでしょう。
メインはUSプライム牛フィレ肉のステーキを。これが結構、いや、かなり旨い。火が使えないためガリっと焦げたニュアンスなどは表現できないものの、機内食としては最高位に属する味覚ではなかろうか。ポルチーニの風味の効いたソースも堂に入った美味しさです。
私が恵比須顔でステーキを堪能していると、妻は「あたし眠くなったから寝るね」と、CAに寝床を整えてもらい、さっさと寝てしまいました。これはどういった種類のフリーダムなんでしょうか、この女さんは。
私の食事は続く。ステーキに合わせてワインは紫鈴に替えてみました。ケンゾーエステイトのワインにつき、その消費地の殆どが日本であると茶化される場面が多いですが、なんだかんだ言って私はとっても美味しいワインだと思います。
デザートは温かいシナモンクランブルケーキのバニラアイスクリームを添えて。機上で楽しむには明らかに糖質過多ですが、浅田次郎が「旅行中の食事制限ほど馬鹿げたことは無い」と仰っていたので、その言に従うこととします。
食後は窓が閉まり照明が落とされ就寝モードに。どのエアラインもそうですが、この、昼間移動のフライトなのに敢えて暗くする運用はどういった理由があるのでしょうか。真っ暗闇の中で黙々と酒を飲み続けている私がバカみたいなので、もう少し明るくして欲しいところです。
ゴソゴソと起き出し、おもむろにカレーを注文する妻。真っ暗闇の中で黙々とカレーを食べ続けている彼女がバカみたいなので、もう少し明るくして欲しいところです。
8時間のフライトで成田に到着。私の旅もここで終わり。お土産にファーストクラス限定機内販売の「響 サントリーウイスキー100年記念-Anniversary Blend-」を2本購入。1本5万円と高価ですが、市場では30万円以上で取引される場合もある希少品なので、精神的には無料に等しい。1,000本買えば2.5億円儲かる計算です。やったね。

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