ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した

年間を通じて外泊が多いので、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化しました。

◎〇△×と記していますが、これは私が滞在した時点における感想であり、価格や為替の変動、混雑度合い、当時のスタッフの対応など偶然に因る部分も多いので、話半分に捉えてください。また、ハイアットやヒルトンは最上級会員であり、ひらまつは株主なので、素で予約する場合とは対応が異なるかもしれません。

費用対効果も重要視しています。お金に糸目をつけないお金持ちの方々とは観点が異なることをご承知おきください。

ところで、私は子連れ客とそれをコントロールできない宿泊施設を憎んでおり、そういった客層が支配的なホテルは自然と△や×が多くなります。しかしながら、これは見方を変えれば家族旅行に向いたホテルを選ぶ指標となり得るかもしれません。


【ハイアット】
<北海道>

<関東>
△:ハイアットリージェンシー東京ベイ

Uno Staio(ウノ スタイオ)/恵比寿

2024年、恵比寿神社の裏手にオープンした「Uno Staio(ウノ スタイオ)」。恵比寿と広尾の間にある(あった?)「マジカメンテ(MAGICAMENTE)」の系列店であり、自家製の手打ちパスタが自慢のカジュアルなイタリアンレストランです。
店内は木目調、というかワインの木箱が壁に張り巡らされています(写真は食べログ公式ページより)。トータルでは30席ほどでしょうか。軒先にはテラス席もあって、ペットの同伴も認められているようです。
お酒は絶対的な価格としては控えめですが、ワインもビールも極めて量が少なく寂しい印象を受けました。また、スタッフは素人っぽい雰囲気で、気が利かなくつまらない接客です。テーブルチャージを請求する割にパンは別料金で、意地でもお冷などを出さない姿勢を示しており、お金儲けに一生懸命な印象を抱きました。
海老とリコッタチーズのカンノーロ。シチリアの銘菓を前菜に仕立てたひと品。塩気をきかせたリコッタチーズに甘海老を合わせておりアイデア賞。ワインのつまみにピッタリです。
美桜鶏むね肉のゴンザーガ風。「イチローズモルト」のウイスキー樽でスモークしているそうですが、それほど薫香が漂うわけでなく、サラダチキンを丁寧に並べた程度の味わいです。量も少なく、これで1,680円は高杉晋作です。880円ぐらいでいい。
自慢の手打ちパスタはウンブリケッリをチョイス。ウンブリア州発祥の、うどんのような太さとコシを持つ手打ちロングパスタであり、黒トリュフ、ポルチーニ茸、マッシュルームなどキノコ特集のソースで頂きます。もちろん美味しいのですが、昼に「考えるな、うどん食え。」で旨い讃岐うどんを食べたばかりだったので、2,480円という価格設定については色々と思うところがありました。量も少ない。
ワインも料理も量が少なく、満腹まで食べ進めれば2万円を余裕で超えそうだったので早々に打ち切り。上記の料理にちょっと飲んだだけで1万円弱という支払金額だったので、ギリ致命傷で済みました。

味は悪くないのですが、とにかく量が少ない。小食でお酒をあまり飲まないイッヌ連れの女さん等にはピッタリかもしれませんが、食いしん坊には不向きに感じました。おつかれさまでした。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
イタリア20州の地方料理を、その背景と共に解説したマニアックな本。日本におけるイタリア風料理本とは一線を画す本気度。各州の気候や風土、食文化、伝統料理、特産物にまで言及しているのが素晴らしい。イタリア料理好きであれば一家に一冊、辞書的にどうぞ。

THE APSARA RIVE DROITE(ジ アプサラ リヴ ドロワト)/ルアンパバーン(ラオス)

ルアンパバーンにあるブティックホテル「THE APSARA RIVE DROITE(ジ アプサラ リヴ ドロワト)」がミシュランガイドに掲載されました。中心市街地である半島部から見てナムカーン川を挟んだ対岸、バン・ファンルアン(Ban Phanluang)地区に位置します。その名称「Rive Droite(右岸)」が示す通り、パリのセーヌ川右岸を意識したネーミングは、フランス植民地時代の美学を現代に継承する同ホテルのアイデンティティを象徴しています。
ちなみに当館はイギリス発祥の厳選ホテルガイド「Mr & Mrs Smith」に認定された加盟ホテルであり、2023年にハイアットが「Mr & Mrs Smith」を約85億円(5,300万ポンド)で買収したため、加盟ホテルはハイアットの予約システム(World of Hyatt)に統合されつつあります。ちなみに「Mr & Mrs Smith」の由来は、お忍びでホテルに泊まるカップルが宿帳に偽名としてよく使った「スミス夫妻(Mr & Mrs Smith)」というジョークに由来しています。
Loca(ラオスの配車アプリ)の車でホテルに横づけすると、マネージャーのオッチャンが出迎えてくれます。もっとシュっとした外資っぽい人が対応してくれると思いきや、別荘の管理人みたいな普通のオッチャンです。ところが彼は当館の名物マネージャーであり、そのマネジメントスタイルは単なる管理業務に留まらず、ゲストの滞在体験全体をプロデュースするコンシェルジュ的な役割を果たしており耳目を集めています。ちなみにこのロビーフロアは夜間施錠され、当直のスタッフがここに布団を敷いて寝ていました。
建屋はかつてのフランス植民地時代のヴィラを修復・改装したもので、外観は白を基調とした漆喰壁にテラコッタの屋根、そして木製のシャッターという典型的なコロニアル様式を踏襲しており、周囲の熱帯植生と鮮やかなコントラストを描き出しています。 
お部屋は「Room 1」にご案内頂けました。9室のみのブティックホテルなので余裕で特定できます。広さは40-50平米といったところでしょうか。内装にはダークウッド(濃色の硬木)の家具が多用され、ラオスの伝統的な織物やシルク製品がアクセントとして配置されています。他方、テレビなどのデジタル製品は排除されており、当館の哲学を感じさせます。
ベッドルーム。ダークウッドの床と家具がコロニアルな雰囲気を醸し出しています。清潔感あふれる純白のリネンが嬉しいのですが、ところどころ虫がいた形跡というかなんというか、やはりそういうエリアです。ベッドサイドに焚かれたベープマットに期待しましょう。

ちなみに空調は天井ファンとエアコンの両方の用意がありますが、我々はちょうど良い季節に訪れたので、いずれも使用せず快適に過ごすことができました。
ドアや窓は簡単にぶち破られそうなので、セキュリティボックスの存在は命綱です。冷蔵庫には酒やジュースがギッシリなのですが、いずれも有料。とはいえ飲料水はガラス瓶に山ほど用意されており、普通に滞在する分には不都合はありません。

ところでネット環境は実に脆弱。下りで10Mbps行くか行かないか程度であり寸断もしばしば。私は途中からイラついてスマホのテザリングに切り替えました。もちろんこれは当館の責任というよりはルアンパバーンというエリア全体の問題なので諦めましょう。世界遺産の街でYoutbeやオンライン会議など無粋なのだ。
すべての部屋にプライベートバルコニーまたはテラスが備え付けられており、「Room 1」のそれは川と街を見渡す眺望が自慢です。ゆったりとしたラタンのチェアと奥に備えられたデイベッドは、読書や昼寝を楽しむのに最適。
なお、当館の対岸はルアンパバーンの中心市街地であり、通常はホテルは専用のシャトルボートで送り迎えしてくれるのですが、2025年末時点では政府主導の護岸工事が進行中であり、ボートの発着が物理的に不可能となっていました。代替手段として、街へはタクシーで送ってくれるのですが、これはこれで空調の効いた快適な移動が保証されるので悪くありません。ちなみに宿泊客専用の無料レンタサイクルの用意もあります。
ウェットエリアに参りましょう。バスタブ・シャワーブースに洗面ボウルとトイレが一か所にまとまっており大勢で泊まるには不便を感じるかもしれません。シャワーは取り回しが悪く、水流と温度調整も難しい。もちろんこれは当館だけの問題ではなく、ルアンパバーンというエリア全体に対して指摘できる点でもあります。
ルアンパバーンのホテルとしては珍しくプールがあります。プールサイドにはラウンジチェアが配されチル感は抜群。もちろんプールのサイズは小さくガチ泳ぎには不向きであり、大人のカップルのためのホテルでもあるので、主に観賞用と捉える方が良いでしょう。
朝食はテラス席を併設したカフェっぽいエリアで頂きます。9部屋しかなく、それぞれのグループもバラバラの時間帯にやってくるので、実に穏やかに過ごすことができます。
料理はシンプルで、卵料理かフォーのいずれかを選択し、後はパンとフルーツが出る程度です。欧米系の重厚長大なビュッフェ朝食とは考え方がまるで異なるので、大食いの方はお気をつけて。
パンが中々、いや、かなり美味しいですね。フランス統治時代の名残とも言うべきクオリティの高さであり、一度はラオスでフランス料理を試してみようかなという気にさせてくれました。
コーヒーはルアンパバーンの有名店「Saffron Coffee」から引いているそうで流石の美味しさ。先のパンも妙に旨かったので、もしかすると何処か有名店から仕入れているのかもしれません。
なるほど姉妹ホテルである「THE APSARA」が世界遺産エリア内の歴史的建造物を活用し街の喧騒と活気の中に身を置くのに対し、当館は「リゾート」としての性格を強く帯びており、威圧感のない温かいサービスも楽しむことができました。とは言え日中帯は護岸工事の騒音があり、また、遮音性の低い建屋でもあるので、運営が主張するほど静かかというと疑問符が付きます。とは言え当館の美学に賛同したゲストが集まるため、敷地内が上質な空気に満ちているのは確かです。

ナムカーン川が隔てるのは、単なる地理的な距離ではなく、日常と非日常の境界線なのかもしれません。便利さを捨ててでも静寂と美意識を取りに行きたい、そんな手練れの旅人にこそ推奨したい一軒です。

食べログ グルメブログランキング
人気の記事
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

割烹 柊(ひいらぎ)/静岡駅

2019年秋に開業して以来、地元の美食家たちから高評価を得続ける「割烹 柊(ひいらぎ)」。JR静岡駅または新静岡駅から歩いて10分ほどの、七間町という静岡の中心街に位置します。
店内はカウンター席が8席に個室がひとつ(写真は公式ウェブサイトより)。木の温かみが感じられる落ち着いた雰囲気であり、カウンター目の前の厨房風景はこれから始まる料理への期待感を高めてくれます。
アルコールにつき、瓶ビールは千円弱に日本酒は1合1,500円前後が中心。和らぎをお願いしたら自動的にミネラルウォーターが供され、それなら別に水道水でいいから酒をもう一合飲みたかったんだけど、というお気持ちです。
先付はゴマ豆腐。軽く炙って表面に微かな色を付け、香ばしさを纏わせています。カリッとした外皮の抵抗の後に、温かくねっとりとした濃厚な胡麻のクリームが心地よい。百合根や菜の花、そしてキャビアの風味も心地よく、コースの幕開けに相応しいひと品です。
お造りはミナミマグロ。脂の乗ったミナミマグロのねっとりとした身に、さらに濃厚な卵黄ソースが絡み合い、舌の上でとろけるようなコクを生み出します。辛味大根の鋭い辛さや海苔の磯の香りも程よいアクセント。海のレイヤーを重ね、和の深みを強調しています。
今回はランチの「静岡産鰻コース」をお願いしたのですが、きちんと八寸までお出し頂けるのが嬉しいですね。小ぶりな盆ながら手間がかかっていることがよくわかり、ディナータイムのフルコースも試してみたいと思わせてくれる魅力がありました。
鰻丼用のゴハンが炊き上がりました。静岡産のコシヒカリを用いており、蓋を開けた瞬間に立ち昇る、甘く芳醇な湯気が食欲を新たな次元へと誘います。表面は張りがありながらも芯までふっくらとした粘り気があり、噛むほどにお米本来の強い甘みが広がります。
主題の鰻丼。活鰻(かつまん)を仕入れ店内で捌き、焼き上げるプロセスを経ており、「トロトロ」「飲める」という表現がまさに相応しい仕上がりです。
口に入れた瞬間にホロリと崩れて消えていき、西日本のバリバリに焼くスタイルとはまた違った魅力が感じられます。タレは別添えで過度な焦げ目も無く、鰻本来の繊細な風味と脂の甘みをダイレクトに楽しむことができました。
甘味として練りたてのわらび餅。持ち上げても崩れず、口に含めばスッと溶けるような軽やかさ。それでいて絶妙な弾力も保っており、練りたてでしか味わえない儚い贅沢と言えるでしょう。

以上のコースが8,800円で、軽く飲んでお会計はひとりあたり1万円強。専門店に勝るとも劣らない鰻丼をしっかり食べてこの支払金額はリーズナブル。鰻丼だけでなく、他の料理にもセンスを強く感じたので、次回は夜にお邪魔し、最高値コースでお願いしたいと思います。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
日本料理は支払金額が高くなりがち。「飲んで食べて1万円ぐらいでオススメの日本料理ない?」みたいなことを聞かれると、1万円で良い日本料理なんてありませんよ、と答えるようにしているのですが、「お前は感覚がズレている」となぜか非難されるのが心外。ほんとだから。そんな中でもバランス良く感じたお店は下記の通りです。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

くろぎのおかず [ 黒木 純 ]
価格:1,650円(税込、送料無料) (2024/1/20時点)

黒木純さんの著作。「そんなのつくれねーよ」と突っ込みたくなる奇をてらったレシピ本とは異なり、家庭で食べる、誰でも知っている「おかず」に集中特化した読み応えのある本です。トウモロコシご飯の造り方も惜しみなく公開中。彼がここにまで至るストーリーが描かれたエッセイも魅力的。

焼肉幸泉(こうせん)/京成立石

都内で最も予約の取れない焼肉店のひとつ「焼肉幸泉(こうせん)」。町焼肉界隈の最高峰であり、テレビ番組の「情熱大陸」でも特集され、そのレジェンド感は日に日に増しつつあります。食べログでは当然に百名店に選出。立石エリアの再開発のスケジュールが確定しないため新規の予約は止めているそうであり、私は1年半ぶりの訪問です。
店内はお祖母様の代のレトロな雰囲気を残しつつも清潔に維持されています。1階は約10席のカウンター席で、2階は靴を脱いで上がるスタイルのお座敷。カウンター席は店主の手捌き、肉の切り付け、味付けを目の前で見ることができるシェフズ・テーブル。店主は好青年オブ好青年であり、人気の焼肉屋にありがちな高圧的な態度は微塵も感じさせません。
飲み物はいくらだったっけかな。大食漢がさんざん飲み食いして1.5万円という世界線なので、ビールやレモンサワーに係る支払金額は誤差程度に捉えましょう。
真っ白に輝くセンマイ刺し。独特の臭みが完全に除去され、純粋なコリコリとした食感と淡白な旨味のみが残ります。下味がしっかりとついているのでそのままでも旨く、添えられたタレで酸味と甘辛さを加えながら楽しむのも良し。濃厚なタレ焼肉コースの幕開けとして最高のスターターと言えるでしょう。
キムチ盛。浅漬けのサラダ感覚ではなく、しっかりと発酵の旨味が乗った本格派。辛みは穏やかで甘味と旨味が重層的に重なり合い実に深みのある味わいです。
アボカドキムチ。まったりと完熟したアボカドのクリーミーなコクにキムチダレの持つ動物性・魚介性の旨味と辛味が加わる中毒性の高いひと皿。クリーミーかつ濃厚な口当たりで、ユッケやレバ刺しなどが規制される現代において濃厚な生食感を楽しむための知的な代替案とも解釈できます。
それでは焼肉に入りましょう。見てください、この牛脂の存在感を。もうこのビジュだけで旨そうで、実際ラストはカリカリに焼いて食べてしまえるくらいの肉質です。
上タン。適度な厚みのスライスでであり、ニンニクと胡麻油、塩が効いたパンチのある味付けがたっぷりと揉み込まれています。火を入れるとサクッとした心地よい歯応えがあり、噛み締めると溢れ出す肉汁とジャンキーな塩ダレが混ざり合います。
上ハラミ。サシが美しく入り、火を通すと繊維がほろりと解ける柔らかさ。この部位特有の濃い肉の味が感じられ、脂はしつこくなく、むしろジューシーな旨味ジュースとして舌を潤します。
堪らず皆で注文するライス。粒立ちが良く、水分量はやや少なめの硬め仕上げであり、脂とタレをたっぷり纏った肉を受け止めるのに最適なコンディション。噛み締めるとお米本来の甘みが広がり、濃厚な味付けの肉とのコントラストを形成します。いい大人が高校生のように何杯もおかわりしてしまいました。
赤身角切。ホルスタインのモモ肉を厚みのある角切りにしており、特有の瑞々しさと鉄分を含んだ旨味を楽しみます。マグロの赤身やカツオのタタキを彷彿とさせる味覚であり、ほのかな酸味すら感じさせます。
上ロース。霜降りが適度に入った部位を大判に薄切りにし、サッと炙って頂きます。すき焼きの肉を直火で焼いたようなリッチな味わいであり、決して脂っこすぎず、赤身の酸味が後味を引き締めます。これは間違いなくオン・ザ・ライス案件であり、卵黄があれば絡めたくなる味覚です。
先の赤身角切を薄切りで。片面のみをサっと焼き、片面の香ばしさと、もう片面のレアな滑らかさを同時に楽しむ高度な食体験。きめ細やかな肉質でパサつきは一切なく、舌に馴染む滑らかさが真骨頂。
サガリ。特有の野性味があり、筋肉質で味が濃い。脂は控えめですが、そのぶん肉汁の純度が高く、噛みごたえも心地よい。肉の繊維に沿って歯が入る感覚が楽しく、ビールとライスが止まらないひと品です。
趣向を変えて豚足。ボイルしたものを味噌ダレで食べるスタイルであり、余分な脂が削ぎ落とされ、純粋なゼラチン質へと昇華しています。口に含めば体温でとろりと解け、淡白でクセのないそのキャンバスに、濃厚な味噌ダレが強烈なアクセントを加えます。
レバニラ鉄板焼。網で直接焼くとパサつきがちなレバーを、タレとニラの水分の中で煮焼きにすることで、ふっくらとした食感を維持するアヒージョ的アプローチ。レバーは火を通してもプリプリとした食感をキープしており、ニラの鮮烈な香りと、熱々の鉄板で焦げたタレの匂いが食欲を刺激します。
ホルモンMIX。ゲタ、ミノ、ギアラ、大腸と食感も脂の量も異なる部位が盛り込まれており、タレの味わいが全体を統一していますが、噛むたびに異なる景色が見えます。ミノのザクザク感、大腸の爆発する脂、ゲタの肉々しさ、ギアラの濃厚な旨味。内臓肉や骨周りの肉を愛する立石という土地柄にも合致したひと皿です。
ツラミ。牛の頬肉であり、よく動かす部位なので筋肉質で硬めですが、薄くスライスすることで独特のコリコリ感と強い旨味を楽しめるようになりました。噛めば噛むほど濃厚な味が染み出してくるのが印象的で、赤身ともホルモンとも違う、野趣あふれる味わいがあります。
上カルビ。言わずと知れた焼肉の王様であり、表面をカリッと焼き、中はレア気味で頂きましょう。タレがバッチリきいているので脂の重さを感じさせず、。白米との相性は全メニュー中最強クラスです。
玉子スープ。主役の玉子はふわふわに仕上げられており優しい口当たり。塩味は角が取れてまろやかで、焼肉で疲れた舌を癒やすオアシスのような存在です。具材はシンプルですが、それゆえに出汁の質の良さが際立つ滋味深いスープです。
真っ赤な見た目が食欲をそそるテグタンスープ。肉を長時間煮込んだスープを土台にコチュジャンや唐辛子の辛味が加わります。単に辛いだけでなく、野菜の甘みや肉のコクが溶け込んでおり、ゴロゴロと入った肉塊はホロホロに崩れていく。残しておいたライスを少し入れ、セルフのクッパで私は絶頂に達しました。
以上、グルマンディーズたちがさんざん飲み食いして1人あたり1.5万円。このクオリティの焼肉を腹いっぱい食べてこの支払金額はまさに幸せの泉。天下茶屋の「板前焼肉 一斗(いっと)」「くいや」にも似たライブ感であり、貸切由来の一体感も堪らない。次の予約は再び1年半後であり、何なら友人の結婚披露宴よりも先のスケジュールである。

食べログ グルメブログランキング

関連ランキング:焼肉 | 京成立石駅青砥駅


関連記事
それほど焼肉は好きなジャンルではないのですが、行く機会は多いです。お気に入りのお店をご紹介。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

フード・ラック!食運 [ EXILE NAOTO ]
価格:3,344円(税込、送料無料) (2024/1/6時点)

寺門ジモン監督の焼肉映画。焼肉文化についてここまでシリアスに描けているのは監督の焼肉に対する並々ならぬ拘りに因るのでしょう。焼肉業界の有名店や有名人も沢山登場するので、焼肉通を標榜するのであれば必修科目の1本です。