sugarless time

甘く切ない80年代、甘くない現在の興味のあること中心に綴ります。

エッセイぽく書いてみる 第2回 歩道橋のある風景

出典:高浜台歩道橋の階段(神奈川県平塚市)|階段が好き

 

僕は半世紀以上生きてきてるのだが、日常生活の中に歩道橋は存在しませんでした。

 

一年ほど前から勤務先に近い横須賀市で平日限定で生活をするようになって、今住んでいてる横須賀市の住居から職場へ通勤するときに歩道橋を渡ります。

 

住居と最寄り駅のあいだに国道16号線が通っているためなのですが、歩道橋がある日常生活を満喫しています。

 

階段を登り切ったときの達成感、そしてそこにはご褒美が待っています。

大袈裟かもしれませんが、登山にも似た感覚を味わっています。

 

歩道橋を渡りながら橋下に広がる風景、ほとんどの場合は様々な車が行き来する日常が流れているだけですけど、ちょっと高い場所からその日常を見下ろすことで少しだけ非日常の世界観を味わった気持ちになれる。

 

朝の出勤時に歩道橋を渡りながら横目に橋下から見える相応に渋滞する列に世の中の一日の始まりを感じつつ歩道橋を降りるときに、これから始まる自らの一日をゆっくり踏みしめる。

夕方から夜にかけての帰宅時に歩道橋を渡りながら流れては消えていくテールランプに世の中の一日の終わりを感じ、歩道橋を降りるときに自らの一日が無事に終わりに近づいていくことをゆっくり踏みしめることができます。

 

冒頭に使わせていただいた画像は平塚市高浜台にある歩道橋です。

日常に歩道橋が存在しなかったなかで、最も利用した歩道橋が画像の平塚市高浜台の歩道橋です。

国道134号線上にかかるこの歩道橋を南に渡るとその先には平塚ビーチパークと相模湾が広がり、北に渡るとJR平塚駅南口に続く道が広がります。

この付近は独身の頃も親になってからも思い出深い場所でもあるんですけど、テーマから外れるのでここまでとします。

 

高浜台の歩道橋は自転車も渡れる構造になってますが、僕の日常にある歩道橋はシンプルな歩行者専用の歩道橋です。

ビジュアル的にはシンプルな歩道橋のほうが好きです。

歳をとったこともあるんだと思いますが、高度経済成長期に車社会が到来し、歩行者の安全を確保することのみを目的に至るところに作られた歩道橋を見るたびに僕が生まれる前、高度経済成長期というものはもの凄いスピードで右肩上がりだったように思えて感傷的な想いに浸れることができます。

 

そんな高度経済成長期に建設されたシンプルな歩道橋は年々減少傾向にあるようです。

建設経過年数からの老朽化から本来なら橋の架け替えが必要なものがほとんどなのですが、利用者の減少や架け替え費用などから解体・撤去ということが行われているようです。

 

歩道橋から見下ろす風景に一日の始まりと終わりを感じることができることは前述した通りですが、歩道橋の上から見る朝日、歩道橋の上から見る夕陽、歩道橋から離れたところからみる歩道橋のバックにうつる朝日、歩道橋のバックにうつる夕陽も素敵ですよね。

 

歩道橋と朝日、歩道橋と夕日を日常的に体験できる人はなかなかいないと思いますが、そんな日常があったら素敵だと思えています。

 

今、僕の日常には昔ながらの歩道橋があります。

 

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