セミの幼虫「採取禁止」の張り紙 都内の公園、食用目的で乱獲か 中国語でも注意喚起

セミの幼虫の採取禁止を呼び掛ける張り紙=11日、東京都江東区の猿江恩賜公園(白岩賢太撮影)
セミの幼虫の採取禁止を呼び掛ける張り紙=11日、東京都江東区の猿江恩賜公園(白岩賢太撮影)

都内の公園でセミの幼虫が乱獲される事案が相次ぎ、公園管理者が「採取禁止」を呼び掛ける張り紙を掲示した。公園では深夜に外国人が採取する目撃情報が寄せられ、張り紙には中国語なども併記した。過去には食用目的での採集を禁止した自治体もあり、管理者側は「目的は不明だが、夜間巡回中に大量採集を確認したこともある」としている。

東京都江東区にある猿江恩賜公園。大正13年に昭和天皇のご成婚を記念して東京市(現・東京都)に下賜され、昭和7年に開園した、都心では貴重な緑地として知られる。この公園で異変がみられるようになったのは数年前。毎年梅雨が明けるころになると、深夜から明け方にかけて、セミの幼虫を大量に採取する人の姿が目撃されるようになった。

公園近くに住む40代の女性は、日課のジョギング中に遭遇したという。「暗闇の中、ライトも照らさず木々を探し回るグループに出くわし、思わず悲鳴を上げてしまった」

園内には至る所に注意書きの張り紙が目につく。「セミの幼虫を採取しないでください。子供達がセミを楽しみにしています」。日本語の下には中国語と韓国語、英語の表記もある。

夜間に大量採集「度を超えている」

都から委託を受けた公園の管理会社によると、張り紙を掲示するようになったのは4、5年前。今年はセミの羽化が本格化する前の6月末に約30枚掲示し、注意を呼び掛けている。

公園の利用者からは毎年のように「食用目的で乱獲しているのでは?」「地域の治安悪化につながる」などといった苦情が寄せられ、担当者は「7月中旬以降はアブラゼミの羽化が最盛期を迎える。利用者の意見を参考に今年は例年より早めに掲示した」と話す。

昨夏には、管理会社の警備員が夜間巡回中に中国人とみられる数人が園内でセミの幼虫を大量に採集しているのを確認した。園内の動植物の採取が都条例で禁止されていることを伝えたところ、「日本語が分からない」「何でとったらダメなのか」と開き直られたという。

担当者は「虫かごを持って1、2匹を取るくらないなら、わざわざ注意する必要もないが、一度に何十匹もとなると、さすがに度を超えていると言わざるを得ない」と困惑気味に話した。

都内では過去に杉並区や荒川区の公園でも「食用目的での採取禁止」などの注意書きが掲示され、埼玉県川口市でも同様の対応が取られたことがある。都によると、公園環境の保全の妨げとなる行為や商業用の採集は禁止している。

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