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日常ではない何者かになりたいわたしの旅の記録

熊本城 天守閣ガイド|最先端技術が満載!震災を乗り越え進化した体感型展示を徹底紹介

熊本城 天守閣ガイド|震災を乗り越え進化した体感型展示を徹底紹介

震災を乗り越え、最先端技術で蘇った天守閣の内部を徹底紹介

崩落した石垣と崩れた屋根材が残る斜面の上に建つ熊本城の櫓

2016年の熊本地震で大きな被害を受けた熊本城。そのシンボルである天守閣が、5年の歳月をかけて完全復旧を果たしました。

最新の耐震技術とバリアフリー設計、そして体感型の展示コンテンツ。震災からの復興の中で、熊本城天守閣は単なる「復旧」ではなく「進化」を遂げています。

この記事では、生まれ変わった熊本城天守閣の内部を、地下1階から最上階の展望フロアまで徹底紹介していきます。

熊本城

青空の下にそびえる熊本城天守閣の黒と白の外観と石垣

熊本城は、熊本県熊本市中央区にある城郭です。国の特別史跡に指定され、日本三名城の一つに数えられています。築城の名人・加藤清正によって築かれ、高さ20メートルに達する高石垣と「難攻不落」と称された堅牢な構造で知られています。

熊本城 基本情報
項目 内容
開園時間 9:00〜17:00(最終入園16:00、天守への入場は16:30まで)
休園日 12月29日〜12月31日
入園料 高校生以上:¥800 / 小・中学生:¥300 / 未就学児:無料
所在地 〒860-0002 熊本県熊本市中央区本丸1-1
公式サイト https://castle.kumamoto-guide.jp/

完全復旧!現代技術で生まれ変わった天守閣

足場に覆われ復旧工事が進む熊本城天守と青空に伸びるクレーン

2016年の熊本地震で大きな被害を受けた熊本城天守ですが、「最新技術の耐震補強」そして「バリアフリー化」を果たし、2021年に完全復旧を遂げました。

青空に映える熊本城大天守と小天守の黒い外壁と白い破風

さらには天守内の展示や内装もフルリニューアル。体験・体感型のアプローチを取った天守の展示は、現代技術によって「ただの展示」ではない、エンターテイメントとしての歴史の学びを提案します。

本記事では、そんな熊本城の天守内部を紹介していきます。

青空の下で熊本城大天守と小天守へ向かう見学通路を歩く来場者

興味と楽しいを誘発!体感型コンテンツ

熊本城天守の展示はただの展示ではありません。映像や造形をふんだんに使用し、訪れた私達の興味関心を強く引くようなアプローチを取っています。

代表的なのは映像コンテンツ。解説もあり分かりやすい上、ついつい見入ってしまいます。

加藤時代の歴史を説明する壁面パネルと日本地図の映像を映した展示スクリーン

巨大な熊本城天守の模型。

木組みの構造が見える熊本城大天守と小天守の内部骨組み模型

屋根の骨組みや破風が見える熊本城天守の木製模型の接写

これらは私達の背丈よりも大きな模型です。覗き込めば模型の精巧さに驚きますが、何より巨人にでもなった気持ちになれるのにも楽しさを感じます。

屋根の垂木が露出した熊本城天守模型を正面から見た構造展示

垂木が露出した屋根と内部の部屋が見える熊本城天守模型の側面

木組みの梁と縁側が見える熊本城天守模型の一室を正面から捉えた展示

この模型に映像コンテンツが添えられており、天守の構造をより深く知る機会の提供も逃しません。

御上段の木組み模型の説明文と内部写真を表示したタッチ式解説モニター

さらには、大きなパネルを使った展示で、歴史に詳しくない我々でも入りやすく、シンプルに「眺めるだけでも楽しい」要素が盛り込まれています。

天守のつくりの解説文と城郭内部構造のイラストパネルが並ぶ展示

熊本城天守の平面と断面を描いた大型解剖図イラスト展示

天守のかたちの解説文と天守解剖図絵が壁一面に広がる展示コーナー

そうかと思えば、ミニチュアサイズで超絶精巧な熊本城が現れます。

金色の瓦が輝く熊本城大天守と小天守のミニチュア模型

石垣台座の上に置かれた熊本城大天守のミニチュア模型

金属調の瓦が重なる熊本城天守ミニチュアの屋根を斜めから見た構図

長い渡櫓と大天守が連なる熊本城ミニチュアを石垣台座ごと展示した模型

重なる入母屋屋根が目立つ熊本城大天守のミニチュア模型の斜め前景

極めつけは、まるで原寸大かのような巨大な「御上段模型(おじょうだんもけい)」です。

最上階御上段を再現した原寸大模型の優美な反り屋根と部屋の内部

「御上段」は、大天守最上階(6階)にあった部屋です。模型は時代の平面図や古文書をもとに復元されました。

近づいて見ると迫力がすごい。再現性が高いので、覗き込むと本当にそこにいるかのように感じます。

御上段の畳敷きの部屋と金屏風を障子越しに望む復元展示

南には「松」、北には「秋野花」が描かれています。

松と秋野花が描かれた金屏風が奥に並ぶ御上段の復元空間

他にも、シアタールームでの映像コンテンツ「天守シアター」や、プロジェクションマッピングを利用した解説など、直感的に分かりやすく興味を引くコンテンツが沢山用意されています。

天守シアターの暗い室内で石垣映像を鑑賞する来場者の後ろ姿

城下町の地図模型に映像を投影して細川時代を解説するプロジェクション展示

これはまだ一部です。こういうコンテンツが大天守内に沢山あるので、根っからの歴史好き、城好きでなくても楽しめます。

天守のバリアフリー化と車いすについて

熊本城天守閣のフロア構成と注意事項が並ぶ黒い施設案内板

天守に入る前に、熊本城天守のバリアフリーについて触れておきたいと思います。

日本のお城とは元来、敵の侵入を少しでも防ぐ工夫がなされているものです。その一つとして、階段が急勾配に作られており、健常者であっても上りづらかったりします。

熊本城は全部で 6 階(実質 7 階)まであり、その全てを階段を上ることで進みます。

ただし、車いす利用者の方(介添者含む)をはじめ、視覚に支障のある方、階段利用が困難な方に限って、エレベーターを利用することが可能です。

エレベーターを利用したい場合は、熊本城のスタッフに声を掛けてください。案内してくれます。

ちなみに、天守はフルリニューアルされていますので階段も刷新されています。昔ながらの城によくある急勾配の階段はありませんのでご安心ください。

手すり付きの広い天守内階段を上り下りする来場者の様子

天守への入口も、このように完全にバリアフリー化がなされており、車いすでも天守へ入ることができます。

雨に濡れた通路に天守閣入口の案内看板が立つバリアフリーの導線

地下 1 階 天守入口 穴蔵

石垣沿いのスロープから天守入口へ続くガラス手すりの通路

青い幕と提灯が掛かった熊本城天守入口の木造門と石垣の通路

入口は大天守の脇にある小天守です。天守閣としては石垣の部分に当たるため、階層としては「地下 1 階」と数えられます。穴蔵(=地下階)と呼ばれるこの場所は、本来は土間に礎石(そせき: 建物の柱を受ける土台石のこと)が並び、その上に木の土台を置いて建物を支える柱を立てていました。

そのため、広く、吹き抜けのような構造になっているのが特徴です。

穴蔵の入口ホールに立つ縦長スクリーンで戦後の熊本城写真を投影する展示

穴蔵の吹き抜け空間に設置された鉄骨階段と耐震補強の柱構造

小天守の穴蔵は「御水屋(おんみずや)」と呼ばれる台所で、井戸や竈門(かまど)があり、当時は籠城にも耐えられる機能を備えていました。

穴蔵の床に復元された井戸跡と周囲の耐震補強鉄骨フレーム

木枠で囲まれた井戸跡と石垣に沿う耐震ブレースのある穴蔵内部

階段を上がって 1 階へ向かいます。

手すり付きの直線階段を見上げる天守内通路と上階へ続く段差

1 階 加藤時代

加藤時代の導入パネルと城域地図の映像が並ぶ展示壁面

「加藤時代」の「加藤」とは、熊本城を築城した加藤清正のことです。1 階では、熊本城の伝説や築城の歴史、加藤清正の人物像などの紹介がメインとなっています。

壁一面に描かれた熊本城加藤時代年表を読む来場者の展示通路

清正の城づくりを解説する大型パネルと年表展示が並ぶ加藤時代コーナー

熊本城が堅牢だと言われた所以

熊本城が秀逸な理由の一つとして「堅牢な構造」が挙げられますが、その一翼を担っている石垣についても解説されています。

石垣の構造を図解した大型パネルが並ぶ展示通路を歩く来場者

そして、熊本城全体に施された防御装置(壁・窓・忍び返し・狭間・石落とし)の解説

壁や忍び返しなど防御装置を図解した大型パネルの展示

貴重な昔の写真や装飾

貴重な昔の熊本城の写真、古くは明治時代に西南戦争で消失する前の天守の写真も展示されています。

古写真で天守の姿を紹介する黒い壁面に並ぶ白黒写真展示

こちらは昔、熊本城を飾っていた鯱瓦(しゃちがわら)です。

鯱瓦の大型模型と由来を説明する解説パネルの展示

(しゃち)とは、頭は龍、体は魚の想像上の生き物で、口から水を吐くため火除けとして城の屋根に置かれ、天守を守る棟飾りとして用いられました。

鯱瓦の頭部の彫刻が分かる展示模型の接写

魚の鱗模様が刻まれた鯱瓦の全身模型を斜めから展示した様子

2 階 細川時代

細川時代の導入パネルが立つ暗い展示通路の入口

2 階は熊本城の第二期の時代である、細川家の時代の展示です。

江戸時代、1632年(寛永 9 年)に清正の子である加藤忠広が身分を剥奪(改易)されたことで、次の熊本藩主として細川忠利が熊本城に入城したことから細川時代は始まります。

細川家の入城を説明する壁面パネルと人物画の前で展示を読む来場者

細川家の統治になってからは、熊本城下がさらに拡大しました。本丸全域を描く唯一の平面図などが大きなパネルで展示されています。

本丸全域の平面図が大きく掲示された壁面パネル展示

そしてここにも、カラフルなプロジェクションマッピングを使った展示・解説があります。

城下町模型に色鮮やかな投影を重ねるプロジェクションマッピング展示を囲む来場者

町割りを色分けした城下町模型に光を投影するプロジェクションマッピング展示

細川家の甲冑を目の当たりに!

武器庫としての天守を説明するパネルと甲冑が並ぶ展示ケース

天守とは、戦時において最後に籠城する場所であり、本来は武具類や食糧が備えられていました。熊本城の天守にも、加藤時代から備えられていた武具とともに、細川家の甲常類が大量に保管されていました。

1871 年(明治 4 年)の廃藩置県が行われた際に、天守にあった大量の武具類の保管が問題となりましたが、当時、細川家が歴代藩主の武具を 200 人以上の旧家臣に預けたことで、廃棄・売却を免れ、現在まで伝わったものも少なくないとされています。

このフロアに展示されている細川家の甲冑もその中の一つです。

黒い甲冑と長い兜飾りが立つ展示と壁に並ぶ火縄銃

黒い兜と胴が特徴の細川家の甲冑を正面から見た展示

3 階 近代

近代展示フロアの入口に立つ時代パネルと奥に大きな熊本城写真

3 階は、西南戦争、明治維新、明治 22 年の熊本地震、そして天守の再建など、近代の歴史を展示しています。

3階の位置を示す大天守と小天守の断面図フロアマップ

西南戦争や天守再建の展示位置を示す3階フロアマップ

開かれた熊本城

明治に入り、熊本城は「戦国の余物」「無用の贅物」とされ一度は解体の道を進みます。しかし政治的な事情もあり解体を免れた熊本城は、ここで「一般公開」に踏み切ります。

開かれた熊本城の解説パネルと古写真が並ぶ展示壁面

明治期の熊本城天守を写した大型の白黒写真パネル

軍用地化する熊本城の解説パネルや地図資料が並ぶ展示壁面

西南戦争

1877 年(明治 10 年)には、日本最後の内戦となった西南戦争が始まります。

西南戦争と熊本城の解説パネルと合戦絵巻が並ぶ展示室

熊本城は、西郷隆盛率いる薩摩軍と、谷干城率いる政府軍が戦う最初の舞台となりました。

熊本城は、50 日間にも及ぶ籠城戦を耐え抜き、最初で最後のこの戦いで「難攻不落」であることを証明しました。

西南戦争に関する解説パネルと資料ケースを閲覧する来場者

城下の焼失を解説する赤い壁面パネルと被害写真が並ぶ展示

焼失原因や被害写真をまとめた赤い壁面の西南戦争解説パネル

明治 22 年熊本地震

明治二十二年熊本地震の被害写真と説明文が並ぶ展示壁面

西南戦争から 12 年後の 1889 年(明治22年)7 月 28 日深夜に、熊本の街を大地震が襲いました。マグニチュード 6.3 と推定される直下型地震で、熊本城でも各所の石垣が崩れる大きな被害を受けました。

当時の崩れた石垣の写真を巨大パネルで見ることができます。迫力もさながらに、こういった記録がしっかり残されていることに頭が下がります。

明治二十二年熊本地震で崩落した石垣の大きな白黒写真パネル

天守の再建

天守の再建を示す大きな文字パネルと1960年の写真展示が続く通路

1960 年(昭和 35 年)に、天守消失から実に 83 年を経て、天守の再建が実現しました。

1958から1960にかけた天守再建の写真が壁一面に並ぶ展示コーナー

昭和三十五年の天守再建を紹介する映像と壁画が映る小さな上映スペース

4 階 現代

現代の展示フロア入口に立つ鯱瓦の写真と現代の大きな文字パネル

4 階は、現代の展示フロアです。まだ記憶に新しい 2016 年(平成 28 年)の熊本地震からの復興の様子が展示されています。

よみがえる熊本城の展示入口に立つ解説パネルと復旧写真を見学する来場者

復興城主デジタル芳名板の説明パネルと寄付者名が表示されるモニター

復興城主デジタル芳名板(ほうめいばん)は、「復興城主」として、熊本城の復旧・復元への寄附を行った方々の名前を見ることができる所です。

5 階 ちょっとした休憩スペース

5 階には歴史の展示はありません。その代わり、熊本城を訪れた著名人のサインとベンチが設置されており、ちょっとした休憩スペースになっています。

著名人のサインが並ぶ天守内の休憩スペースとベンチ

ここから階段を上れば、いよいよ展望フロアです。

展望フロアへ続く長い直線階段と木製手すりの通路

6 階 展望フロア

木床と柱に囲まれた6階展望フロアの明るい室内と窓辺のスペース

6 階は最上階、展望フロアです。熊本市街地を一望できます。

天守最上階から見下ろす熊本城の櫓と緑豊かな城郭公園と遠景の山並み

熊本城天守から望む熊本市街地のビル群と遠くの阿蘇外輪山

震災を乗り越えた「難攻不落」の名城。天守閣で体感する熊本城の歩み

加藤清正が築いた堅牢な石垣、西南戦争で実証された難攻不落の城。そして2016年の熊本地震を乗り越え、最新技術で蘇った天守閣。熊本城には、400年を超える歴史が詰まっています。

石垣の上に立つ熊本城大天守と小天守の外観と広い広場

天守閣内部の展示は、映像やプロジェクションマッピング、精巧な模型を駆使した体感型コンテンツで構成されています。歴史に詳しくなくても、「面白そう」「分かりやすい」と感じられる工夫が随所に施されており、エンターテイメントとして歴史に触れる機会を提供してくれます。

高い石垣の上に建つ熊本城大天守と小天守を下から見上げる外観

バリアフリー化も果たし、車いすでも最上階まで訪れることができる熊本城天守閣。現在も続く復旧工事の様子を間近で見られる「特別見学通路」も、今だから体験できる貴重な機会です。(完全復旧は2052年度を予定)

熊本地震からの復興の象徴として、そして日本三名城の一つとして。熊本城は今日も訪れる人を迎えています。

満開の桜の枝越しに見上げる熊本城大天守と小天守の石垣


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