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瀬戸芸2025を徹底解説!
全256作品レビュー

宇多津や粟島も加わりラストスパート

  

瀬戸内の島々を舞台とした現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2025」を締めくくる秋会期が11月9日まで開催中だ。香川県の宇多津エリアや粟島が新たに加わった。直島、豊島、小豆島などすべてのエリアを巡り、新作100点以上を含む256点の全作品を5段階のランキングとともにレビューする。(会期終了まで随時更新)

1

宇多津エリア

瀬戸内海に面した香川県のほぼ中央にあり、県内で最も小さな町。明治期には海岸線が塩田で埋め尽くされ、塩の町として栄えた。1972年の塩田廃止後は跡地が新宇多津都市として開発が進み、現在は県内で人口密度・人口増加率がともに最も高い。作品は旧市街地「古街」に集中する。

【宇多津エリアの地図】ut 01 西澤利高「色のない翼の彼方」、ut 02 シガリット・ランダウ「Capacity」、ut 03 山本基「時を紡ぐ」、ut 04 ゼン・テー「The Imperative Landscape(2025)」
2

粟島

上空から見るとスクリューのような形状の島。明治期、日本で初めての海員養成学校が置かれ、1987年に廃校となるまで多くの船乗りを輩出してきた。校舎は島のシンボルとして整備されているが、現在は改修工事中で内部の見学はできない。ほとんどの作品は港がある中心部に集中している。

【粟島の地図】aw 01 日比野克彦「瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト」、aw 06 エステル・ストッカー「思考の輪郭」、aw 14 柏木崇吾「粟島の記憶を染める」、aw 15 タオリグ・サリナ「航海する記憶の船―ノマドギャラリー in 粟島」、aw 16 青野文昭「帰り着く家―瀬戸内粟島古家滞留積層脳海図像・2025」、aw 17 トゥアン・マミ「《ボーダレス》ベトナム移民の庭(No.11) 灯台の庭/移民の庭の神殿」、aw 18 グエン・チン・ティ「Awashima, Fall」
3

本島

戦国時代、塩飽水軍が本拠地を置いた島。江戸時代は物流拠点として栄えた。隣の広島は石切り場として知られ、2019年にこの地域一帯の石にまつわる信仰や文化が日本遺産に認定された。展示会場は泊・甲生地区と笠島地区に分かれ、作品巡りはレンタサイクルが便利。

【本島の地図】ho 06 真壁陸二咸「臨の家」、ho 10 ツェ・スーメイ「Moony Tunes」、ho 12 アリシア・クヴァーデ「レボリューション/ワールドラインズ」、ho 13 アレクサンドル・ポノマリョフ「水の下の空」、ho 14 藤原史江「無二の視点から」、ho 15 川島大幸「SETOUCHI STONE LAB」、ho 18 新作ー丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 企画展「
【4/12-7/6】猪熊弦一郎博覧会【8/1-11/24】大竹伸朗展    網膜」、ho 19 ジャッガイ・シリブート「ディスパッチ」、ho 20 コタケマン「うみのえまつり」、ho 21 エカテリーナ・ムロムツェワ「House of Shadows(影の家)」、st 04-2 筧康明「Echoes as Air Flows」

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