▼ WPの本文 ▼
僕たちが『メンズノンノ』に出会うずっと前、誌面でファッションを、モードを装う楽しさを伝えてきた俳優・阿部寛。今もスクリーンを通して見ているあのレジェンドが、実に36年ぶりに「モデル」として本誌に帰ってきた! 今なお最前線を駆け抜けて深化する大人の魅力に、僕たちはもう、憧れっぱなしだ。
Interview with Hiroshi Abe
挑戦の道のりを支えた、
『メンズノンノ』モデルとしての
プライド

『メンズノンノ』の歴史はこの人とともに始まった。創刊号から43号連続で表紙を飾った阿部寛さんが振り返る、当時のこと、それからのこと。
まぶしくて目が開けられないから、
ちょっとしかめっ面になった
――『メンズノンノ』は1986年5月に創刊号が発売され、そこから43号連続で阿部さんに表紙を飾っていただきました。今回は1989年12月号以来の表紙撮影となります。久しぶりの『メンズノンノ』でのファッションシューティングですが、撮影はいかがでした?
阿部 久しぶりの表紙でしたからね。当然、今の読者層とはまったく年齢が違うし、自分がどういうふうに表紙に登場すればいいのか、正直イメージが湧きませんでした。僕が『メンズノンノ』にモデルとして出ていたのはもう35年以上前で、今の号と見比べると「ああ、いろいろ変わったな」と感じます。だからこそ、初心を思い出して新鮮な気持ちで臨みました。初期の思い出って、すごく鮮明に覚えています。今日の撮影中も「当時はこうだったな」と思い出して楽しかったですよ。
――『メンズノンノ』に対しては特別な思いはあるのですか?
阿部 それはあります。僕自身、「ここから始まった」という思いがありますし、本当にお世話になりました。だから、いわゆるモデルとしてのファッション撮影は、『メンズノンノ』とその後に創刊メンバーが立ち上げた『UOMO』だけに出演させていただきました。それくらい僕にとって『メンズノンノ』には特別な敬意があります。

――ありがとうございます! 『メンズノンノ』は40周年なんですが、阿部さんのキャリアもほぼ同じということになるんですね。
阿部 そうですね。大学生のとき、賞品のクルマ欲しさに『ノンノボーイフレンド大賞』に応募したら、運よく優勝して。そのとき先輩モデルの方から「阿部くん、ラッキーだよ。これから『メンズノンノ』という雑誌が創刊されて、そっちでもモデルができるから、いい時期に優勝したね」と言われたんです。最初はその意味をよく理解していなかったんですよ。僕はただクルマがもらえたことを喜んでいただけで。そうしたら『メンズノンノ』のプレ創刊号をつくるという話になって、「表紙はプロのモデルじゃなく、まったく色のついていないフレッシュな存在でいきたい」という編集部のチャレンジ心があったようで、僕が起用されたんです。
――すごいタイミングですよね!
阿部 それでプレ創刊号の反応が予想以上によかったこともあって、8か月後に創刊第1号が出る、という流れでした。ただ、そのときはまだ自分が表紙をその後もやっていくとは思っていませんでした。
――「阿部くんでずっといくよ」と言われていたわけじゃないんですか?
阿部 言われなかったですね。たしか3号くらい撮影した頃だったかな。「しばらくは固定でいこう」という話を聞いたのは。それまでは自分でもよく状況がつかめないまま表紙を務めることになっていて、最初はなかなか気持ちがついていかなかったんですよね。ただの大学生で、素人同然でしたから。
――ちなみに、この創刊第1号の表紙撮影のことは覚えていますか?
阿部 セーシェルのビーチで撮影してるんですが、とにかく日差しが強くて。顔の下にシャドーが出るのを防ぐために、下からレフ板で太陽光を当てるから、まぶしくて目が開けられなかった。後にも先にもこれ以上まぶしい撮影はないですね。
「メンズノンノモデル出身の俳優は
個人的にも注目して見ています」

まだやってないことをやってみたい。
その気持ちは常にある
――今の『メンズノンノ』読者は阿部さんがモデルをしていたことを知らないという人も多いと思います。
阿部 そうですよね。『メンズノンノ』でモデルを3年ほどやって、その後俳優の道に進むのですが、当時はまだモデルあがりという言葉があってなかなか俳優として扱われない時期が続きました。モデル出身という肩書が消えなくて、それぐらいモデルのイメージがしばらく強かったのに、今は僕がモデルだったということを知らない人のほうが多い。なんか複雑な気持ちですね。
――現在、メンズノンノモデルの多くが俳優の道へと進んでいきます。そのパイオニアが阿部さんであることは間違いありません。今も毎年「メンズノンノモデルオーディション」をやっているんですけど、その中に憧れのモデルを書く欄があって、阿部さんの名前を挙げる人はいます。
阿部 そうですか。『メンズノンノ』でモデルを務めていたことに対してはすごくプライドを持っています。そう思えるのは、同じようにメンズノンノモデルから俳優の道に進んでいた人たちの存在が大きいですね。僕もしっかりしなきゃと思います(笑)。
――見た目からはまったくわからないのですが、阿部さんは60代になりました。あらためて振り返って、ここまでの道のりは長かったですか?
阿部 もう60代になったのかって思いますよ。20代、30代、40代ってどんどん加速していくというのは聞いていたけど、あっという間にここまで来たという感じですね。ただ、その都度、新しい人も出てくるので、そうした出会いからいろいろな刺激を受けて、自分はどうやっていこうかなというのはずっと考えてきました。世代は違っても、同じモデル出身で頑張っている人たちを見るとすごく刺激を受けるし、うれしいんですよ。それこそ『ドラゴン桜』(2021年)をやったときに、鈴鹿(央士)が「僕、メンズノンノモデルをやっています」と言ってきてくれたことがあって、それだけですごく親近感が湧きました。『メンズノンノ』出身の俳優は個人的にも注目して見ていますね。

――阿部さんはどういうときに俳優としてのやりがいを感じるんですか?
阿部 やっぱりいい作品に出会ったときです。期待値を超えられるかわからないけれど、やってみたいと思える作品に出会えたときはやりがいを感じます。
――超えられないかもしれないと思うことがあるんですか?
阿部 ありますね。もちろん最大限の努力はします。そうすれば、たとえ報われなかったとしても悔いは残りません。ハードルが高ければ高いほどやりがいを感じますし、どの年代になっても常に挑戦することは山ほどあります。
――今の阿部さんの立場であれば、ラクをしようと思ったらいくらでもできますよね?
阿部 難しいハードルに挑んでいくのが面白いんですよ。思い返すと、モデルから俳優の世界に来たときはそれほど期待されてなかったから、あるプロデューサーに「阿部さんだったらこの難しい役ができるんじゃないか」と言われたときは本当にうれしかった。その欲がまだあるのかもしれないですね。期待してもらいたいという欲があるから、いろいろなことをやっていきたいと思うのかもしれません。
――この先やってみたいと思う役柄はあるんですか?
阿部 いろいろなものをそぎ落としてやる役かな。最近は割とエンターテインメント性の高いものが多かったので、人間がそのままいるような役柄とか、バランス的にちょっとそうじゃないものをやりたいなと思っています。
――俳優の仕事以外で何かやりたいことはありますか?
阿部 1年でも2年でもいいから、一度は海外での生活を経験してみたいですね。異国の文化や暮らしを学んでみたいという憧れがずっとあるんです。未知数のいろいろな驚きや発見があって、そこから得られるものは人生観を変えると思います。今にして思うと、仕事がなかった20代の時期に5年ぐらい行っておけばよかった。それはちょっと後悔として残っています。60代になって年齢的にも最後の機会かなという気がするので、仕事を少し緩めていきたいと思ってるんですけど、まぁ、実現するのはいつになるんだろうという感じです(笑)。
――未知の世界に飛び込むことを怖がっていないというか、むしろ楽しんでいるというのがすごいですね。
阿部 まだやってないことをやってみたいという気持ちは常にあります。刺激を受け続けたいんですよ(笑)。これまで俳優以外何も見ずに怒涛のごとく走ってきたから、ちょっとギアチェンジしてゆっくり学びを深めていくのもいいのかなと。そこから何かが広がっていくかもしれないし、未知の世界に向かったほうがきっと楽しいことになるんだろうなと思っています。
1986年6月号の創刊から43号
連続カバーの歴史的偉業。
圧巻の全アーカイブを初披露
阿部さんが「最も印象深いカバー」として挙げてくれたのは、やはり創刊号である1986年6月号。「インド洋の真珠」と称される、美しい自然とビーチが広がるセーシェル諸島にて撮影が行われた。

PROFILE
俳優
阿部 寛
1964年生まれ、神奈川県出身。大学在学中から『メンズノンノ』にてモデルとして活動。87年、映画『はいからさんが通る』で俳優デビュー。以降、シリアスからコメディまで幅広い役柄を演じる実力派として映画やドラマ、舞台などで活躍。近作に映画『ショウタイムセブン』『俺ではない炎上』、ドラマ『キャスター』、Netflixシリーズ『イクサガミ』など。日曜劇場『VIVANT』続編が2026年放送予定。
Models:Hiroshi Abe Photos:Keita Goto[W] Yuko Uchida Hair&Make-up:AZUMA[M-rep by MONDO artist-group] Stylist:Masayuki Sakurai[casico] Prop stylist:Takashi Imayoshi[Kichi] Interview&Text:Masayuki Sawada Composition&Text:Masayuki Ozawa[MANUSKRIPT]
▲ WPの本文 ▲




![スニーカーにうるさいのに2足もゲット。「KEEN(キーン)」沼に腰まで浸かってます![編集者の愛用私物 #263]](https://www.mensnonno.jp/wp-content/uploads/2025/12/editorsbuzzkeen-440x330.jpg)

![今年最後のご褒美はボッテガ・ヴェネタで。鈴鹿央士が味わう、ホリデーシーズンに欲しい新作4選[BOTTEGA VENETA]](https://www.mensnonno.jp/wp-content/uploads/2025/12/01_123046_crop-440x330.jpg)

![[松岡 光] 「サロン アダム エ ロペ」のマフラーで冬コーデを格上げ。シックなコートを小物で遊ぶ【メンズノンノモデルの私服スナップ】](https://www.mensnonno.jp/wp-content/uploads/2025/12/10f29d0aa2af3ebc6cecd2a617a14bca-2.jpg)







![今年最後のご褒美はボッテガ・ヴェネタで。鈴鹿央士が味わう、ホリデーシーズンに欲しい新作4選[BOTTEGA VENETA]](https://www.mensnonno.jp/wp-content/uploads/2025/12/01_123046_crop-880x660.jpg)


![スニーカーにうるさいのに2足もゲット。「KEEN(キーン)」沼に腰まで浸かってます![編集者の愛用私物 #263]](https://www.mensnonno.jp/wp-content/uploads/2025/12/editorsbuzzkeen-880x660.jpg)





