徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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アニメ関係の記事は新設した「白鷺館アニメ棟」に移行します。

白鷺館アニメ棟

カーチュン・ウォン指揮のPACでマーラーの6番は大熱演で大盛り上がり

新今宮のモーニングはCP抜群

 やはりここのところ心身ともに疲労が溜まっているのか、爆睡して翌朝の8時に目覚ましで目が覚める。体調は例によって良くもないが特別に悪くもない感じ。体が動くのを確認してから、簡単に身支度して朝食に出かけることにする。

 最初は「カフェ ド イズミ」を覗いたが、開店後すぐだったにも関わらず既に満席。恐らくこれから待ったらかなり待つことになろう。まあこれは想定内なので、近くの「ラ・ミア・カーサ」に行くことにする。

マンション一階の「ラ・ミア・カーサ」

 朝から玉子サンドでマッタリ。これがコーヒー付きで440円で食べられるのがこの界隈のクオリティ。何だかんだと悪口いう連中もいるが、この界隈は実際は生活しやすい地域でもあるのは事実。

440円のモーニング

 朝食を終えて部屋に戻ってくると執筆作業。今日は15時からのPACのコンサート以外予定がないので、表のドアに「13時にチェックアウトします」の札をぶら下げる。このホテルは500円追加で13時までの延泊が可能。これがこのホテルの使い勝手の良さNo2である。

 そのままチェックアウトの13時まで執筆作業。先日の原稿をアップしてから、教ドキュ用の原稿も作成。気付いたら13時前で、慌ててドタバタと荷物をまとめるとチェックアウトする。実を言うと今日に考えていた予定も皆無ではなかったのだが、体力の状況を見ると止めた方が無難。とりあえず私は体力を付けないと何も始まらないようだ。

 

 

昼食は・・・ハズレ

 チェックアウトするとJRで大阪へ。今日の公演は西宮で15時から。それまでに昼食を摂っておく必要がある。阪急に乗り換える際に地下に立ち寄って飲食店を物色。しかし人気店は行列がある状況。そこでたまたま見つけたそば屋「風流 田舎そば」に入店、鴨そばのセットを大盛り(1380円)にする。

梅田の地下の蕎麦屋に入る

 しかしこれは結果としては失敗。正直あまり美味くない。そもそも出汁の味が良くないのが決定的だが、そばと出汁の一体感が皆無というのはどういうことか。さらにかやくご飯も軟らかすぎるだけで味がない。

ハズレ蕎麦

 やっぱりこういう場所で行列が出来ない店はそれなりということか。まあ良い店でも時間帯とタイミングでは行列がないこともあるし、大したことない店でもなぜか大行列の例も少なくないが。それにしてもやはり昼食に失敗するとややへこむ。

 昼食を終えると阪急で西宮に移動する。兵庫芸文に到着した時には開場直後。いつもは喫茶には立ち寄らないが、今日は口の中で先程の後味がよろしくないので喫茶でアイスコーヒーを頼む。しかしこのコーヒーもあまり美味くない。今日は散々だな。

 コーヒーを飲みながら喫茶の立ち席でしばし原稿執筆で時間をつぶす(笑)。それにしてもフェスといいここといい立ち席の喫茶は疲れる。確かにザ・シンフォニーのような座席だと、コーヒー一杯で開演寸前まで粘られて回らないってのも分からなくないが。町からもベンチが次々と廃止されており、世の中が段々と「老害死ね」という良からぬ社会になりつつあるのをヒシヒシと感じる。自分達の中抜きで財政を悪化させたことを言われたくない政府が、御用評論家を総動員して若者の敵意を高齢者に向けさせようとしている。まあ若者は自分達も年を取るということは考えないものだが(私も若い頃は年を取って衰えてきた自分なんて想像できなかった)、このまま行けば彼らはその時になって、自分達が騙されて進めてきた社会の結末を痛感する羽目になりそう。まあ「もっと子供の頃に勉強しとけば」って後悔が子供に通じないみたいなもので、人の一生は後悔先に立たずの連続である。私も無数の失敗と後悔を重ねて今日のろくでもない状況に至っているわけで、この辺りが最近流行の転生願望につながったりするんだろう。

 

 

PACオケ第155回定期演奏会

16型4管という超巨大編成でステージは一杯

指揮:カーチュン・ウォン
管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団

マーラー:交響曲 第6番「悲劇的」

 マーラーの交響曲の中でもかなり激しい行進曲風の異色な曲がこれである。PACの演奏は初っ端から迫力抜群の力溢れる低弦で始まる。どうしても昨日に世界でもトップクラスのアンサンブルのウィーンフィルを聴いた直後とあって、PACオケのアンサンブルの精度がやや落ちることは感じずにはいられないが、それを補って余りあるのがこの力強さ。緊張感も漲っている。

 カーチュンの指揮はまさに躍動するという言葉がピッタリのもの。初っ端からガンガンと行くが、それは力任せな乱暴なものではなく、全体のバランスを考えながらオケに細かい指示を飛ばし、それを確認しながら進めていることは客席からでも分かる。彼らしい非常に色彩的なオケの鳴らし方をしている。16型の巨大オケに、多彩な打楽器群を加えた仕掛けタップリのこの曲は、ある意味ではカーチュンの真骨頂が出るのに十分。外連味はあるが軽薄さのない演奏である。

 第二楽章は一転して静かに美しく奏でる。ここでも弛緩せずダルくならずの緊張感のある演奏を続けている。第三楽章は怒濤のスケルツォだが、これも決して雑にはならないように配慮してあるのは明らか。

 そして乱痴気騒ぎの気配のある最終楽章。マーラーのこの曲は確かに難しく、下手に演奏したら騒々しいだけのパッパラパーな演奏になりかねないところがあるが、カーチュンは全体を見通しての設計をキチンとしているようで、途中で適度にメリハリを付けて最後まで緊張感を貫くように考えてある。お立ち台の上でのかなり目立つハンマーも印象的(その割には打撃音自体は意外におとなしめだったが)。そのまま怒濤のクライマックスまで盛り上げて、最後はまさに息絶えるかのような終曲。

ハンマー用のお立ち台

 この時点で場内が息を呑んだのが感じられたが、カーチュンの緊張が解けたのを見てから爆発的な拍手が起こった。場内は大盛り上がり、16型巨大オケを手足のように駆使しての名演に最後はスタンディングまで出る状況で、PAC定期でも近年稀に見る熱狂であったが、それも納得の演奏であった。PACオケの粗さや限界が垣間見える局面もなくはなかったが、そこはカーチュンがオケの力を限界まで引き出していたようである。

終演後のカーチュン

場内は大盛り上がりである

 

 

この遠征の前日の記事

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