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【小小坊】シャシャンボは「あのフルーツ」の仲間だった!? - アタマの中は花畑
前回のシャシャンボに引き続き、今回も家族旅行中に見かけた植物についてご紹介します。
今回取り上げるのは、こちらの赤い実が美しいサネカズラです。私が最初にサネカズラのことを知ったのは幼少期の頃で、その時も赤い実の写真を見て思わず一目惚れしてしまいました。滅多に見られない植物かと思いきや…その後実家の敷地内にも生えていることを知り、拍子抜けしてしまった記憶があります。

ただ実家のサネカズラはその後撤去されてしまったため、今回サネカズラを見かけたのは数年振りになります。見ようとよっては美味しそうに見えなくもないですが…実際のところ、サネカズラの実は食べることができるのでしょうか?
サネカズラの概要

科・属名:マツブサ科サネカズラ属
種別:つる性常緑(半常緑)木本
花色:淡黄
花期:7〜8月
原産:日本、朝鮮半島、台湾、中国など
別名:ビナンカズラ(美男蔓)、マクズ(真葛)など
花言葉:再会、また逢いましょう、好機をつかむなど
◎特徴:
日本、朝鮮半島、中国、台湾を原産とするつる性常緑木本で、日本では関東〜沖縄地方の山野に分布しています。本来は常緑樹に位置付けられますが、寒冷地では冬季に落葉するため半常緑樹として扱われることもあります。
また、秋に実る赤い実は見た目が美しく、観賞用としても人気が高いです。「サネカズラ」という名称に関しても、実が美しいつる性植物(蔓)=実蔓が由来となっています。
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「ビナンカズラ」の由来は?
概要欄でも少し触れましたが、サネカズラはビナンカズラ(美男蔓)と呼ばれることもあります。正直なところ、その見た目から「美男」はなかなか連想できないのですが…なぜこのような別名で呼ばれるようになったのでしょうか?

調べてみたところ、どうやら昔の武士達がサネカズラのつるや葉を水に浸して粘液を作り、それを整髪に用いていたことに由来するようです。この粘液で髪を整えることで(武士達の)見た目が美しくなることから、ビナンカズラと呼ばれるようになったのだそうです。
なお、サネカズラ(ビナンカズラ)から得られた粘液は整髪料のほか、ヒビやあかぎれに効く薬としても利用されていました。
サネカズラの実は食べられるの?
サネカズラの実は、丸い花托(花を支える部分が肥大化したもの)の周りに直径1cmほどの液果がたくさん付くことで形成されています。その見た目は大きなキイチゴのようですが、この実を美味しくいただくことはできるのでしょうか?

先に結論だけ書いてしまうと、サネカズラは無毒なので口に入れても問題はありません。ただ美味しいかどうかは別の話で、実際には苦味・渋味・えぐ味などがあり生食には向いていません。ただ果実酒や生薬としての用途はあり、例えば赤く熟した果実を乾燥させた南五味子(ナンゴミシ)は、滋養強壮や鎮咳に効く生薬として知られています。