イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり) 前週トップ10初登場曲の最新動向、および当週初登場したKing & Prince「Theater」について

(※追記(12月27日10時08分):King & Princeのアルバム『STARRING』について、アルバムのデジタルリリースを当初12月22日月曜と紹介していましたが、正しくは12月24日水曜(フィジカルと同日リリース)でした。つきましては、『同週リリースながらデジタルを月曜に解禁しています』→『デジタルをフィジカルと同じく水曜に解禁しています』へ、文言を訂正しています。心よりお詫び申し上げます。)

 

 

 

昨年夏以降再開したこのエントリーですが、タイトルを”前週トップ10初登場曲の最新動向”とした上で、副題を新たに設けています。前週の内容はこちら。

 

ビルボードジャパンソングチャートの動向を分析する者として、真の社会的ヒット曲とはロングヒットする、年間チャートで上位に進出する作品と考えます。週間単位で上位に入るのは好いことですが、他方で所有指標が極度に強い曲は加算2週目に、また接触指標が所有指標的な動きをなぞる曲(主にLINE MUSIC再生キャンペーン採用曲)はキャンペーン終了後に指標が大きく後退し、総合でも急落することが少なくありません。

この急落は毎週のようにみられます。ソングチャートのトップ10は多いときで5曲程度が毎週入れ替わり、ロングヒットするか否かが極端に分かれます。主にライト層の支持が反映されるストリーミングがロングヒット曲では強い一方、急落する曲はコアファンとライト層との乖離が大きいのですが、これらを1週分のチャートの順位およびポイントのみで判断することは、現状では難しい状況です。

そのため、このブログエントリーではビルボードジャパンに対しチャートポリシー(集計方法)の改善も提案していますが、あくまで自分なりのと前置きしつつもチャートの見方を提示したいと考えたのが、エントリー掲載の理由です。

 

<2025年12月24日公開分 ビルボードジャパンソングチャート

 前週初めてトップ10入りした作品の、前週および当週におけるCHART insight>

 

※CHART insightの説明

 

[色について]

黄:フィジカルセールス

紫:ダウンロード

青:ストリーミング

黄緑:ラジオ

赤:動画再生

緑:カラオケ

濃いオレンジ:UGC (ユーザー生成コンテンツ)

 (Top User Generated Songsチャートにおける獲得ポイントであり、ソングチャートには含まれません。)

ピンク:ハイブリッド指標

 (BUZZ、CONTACTおよびSALESから選択可能です。)

 

[表示範囲について]

総合順位、および構成指標等において20位まで表示

 

[チャート構成比について]

累計における指標毎のポイント構成

 

・BE:FIRST「街灯」

 12月17日公開分 1位→12月24日公開分 6位

・≠ME「排他的ファイター」

 12月17日公開分 3位→12月24日公開分 100位未満

・なにわ男子「Never Romantic」

 12月17日公開分 5位→12月24日公開分 100位未満

・ICEx「Da-Da-Da」

 12月17日公開分 6位→12月24日公開分 100位未満

 

また、前週トップ10内に再浮上した作品の当週動向はこちら。

 

Snow Man「カリスマックス」

 12月17日公開分 8位→12月24日公開分 9位

・HANA「Blue Jeans」

 12月17日公開分 9位→12月24日公開分 10位

BUMP OF CHICKEN「I」

 12月17日公開分 10位→12月24日公開分 28位

 

当週のストリーミング表はこちら。

 

 

前週新たにトップ10入りした曲、また再浮上を果たした作品については、前週トップ10初登場曲の最新動向、および当週初めてトップ10入りした曲のCHART insightを読む(12月20日付)にて分析しています。≠ME「排他的ファイター」、なにわ男子「Never Romantic」そしてICEx「Da-Da-Da」はデジタルの強くなさが響き、当週総合100位以内からも後退した形です。

この3曲の中で唯一フィジカル未リリースとなる、なにわ男子「Never Romantic」はストリーミング指標が73位→300位未満と大きく後退。ストリーミングと比例する傾向にある動画再生指標も11→94位へ後退していますが、ストリーミングの下落が際立つ形です。それでも集計期間初日となる月曜リリース、同日ミュージックビデオ解禁等による初週動向の結果は、今後の施策立案の参考になるものと考えます。

 

 

さて、デジタル施策が目立つとは言い難い印象のあるSTARTO ENTERTAINMENT所属歌手作品ですが、当週は(同事務所とグループとしてエージェント契約を締結している)King & Prince「Theater」が総合47位に初登場。この曲はサブスク解禁が12月22日ゆえ、その解禁前日までを集計期間とする当週にて初登場を果たした形です。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています。ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています。)

「Theater」は12月24日にフィジカルリリースされたアルバム『STARRING』のリード曲ですが、ミュージックビデオのショートクリップを1ヶ月以上前にYouTubeで公開しており、それが動画再生指標の上位登場につながっています。

その動画再生指標が高位置で安定し、その上で当週はラジオ指標が2位に初登場。この指標はプランテックによるラジオオンエアチャートを基に、対象局の聴取可能人口等に基づき算出されるものですが、その基となるチャートでも「Theater」は2位につけています。

2位はKing & Prince「Theater」が初登場した。12月24日リリースのアルバム「STARRING」からの同リード曲は、22日の先行配信から更に大きく先がけ、11月19日放送の番組「レコメン!」内の自身のコーナーにてオンエア解禁。その翌週より他番組でも多数リクエストを絡めつつオンエアを獲得してきたなか、リリースを翌週に控えた今週、オンエアが一気に加熱した。

帯放送枠でまとまった数のオンエアを確保した形だが、他番組におけるリクエストオンエアの多さからは注目度の高さがうかがえる。リリースを迎えた次週のチャートアクションも期待できそうだ。

「Theater」はラジオ先行でも解禁されていた形ですが、当週における急上昇が『帯放送枠でまとまった数のオンエアを確保』(上記記事より)という点から、歌手側の施策実行が見て取れます。デジタル/フィジカルリリースタイミングでのラジオ施策はBMSGやTOBE所属歌手等、男性アイドル/ダンスボーカルグループが徹底していることです。それでもリクエストオンエアの多さから、次週も上位にとどまるかもしれません。

 

STARTO ENTERTAINMENT所属歌手がデジタル解禁を果たした後もリリース作品のフィジカル先行/デジタル後発が目立つ中、King & Princeは前作『Re:ERA』がデジタル先行でリリース、今作『STARRING』ではデジタルをフィジカルと同じく水曜に解禁しています。「Theater」の動向に注目すると共に、STARTO ENTERTAINMENT所属歌手ならびに事務所側がKing & Princeの積極的な施策やデジタル姿勢から学べることは多いはずです。