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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米津玄師「IRIS OUT」が日本のSpotifyで週間2位発進…首位曲動向も踏まえ”真の社会的ヒット曲”見極め方法を再掲する

米津玄師「IRIS OUT」の勢いが止まりません。主題歌に起用された映画「劇場版『チェンソーマン レゼ篇』」が公開された9月19日付の日本におけるSpotifyデイリーチャートでは、同曲が自ら樹立したばかりの歴代最高記録を更新しています。

「IRIS OUT」についてはグローバルの動向にも注目すべきと考え、下記エントリーを昨日公開しています。

 

さて、米津玄師「IRIS OUT」は9月18日木曜までを集計期間とする日本のSpotify週間チャートにて2位初登場を果たしています。

米津玄師「IRIS OUT」は1週間フル加算ではなかったことが週間チャート制覇に至らなかった要因といえますが、一方で首位をキープするJIN「Don't Say You Love Me」の好調は特筆すべきでしょう。なお、日本のSpotifyは平日よりも土日祝日の再生回数が伸びる傾向にあり、集計期間中の9月15日月曜が祝日だったことも「Don't Say You Love Me」をはじめとする全体の再生回数上昇につながっています。

 

 

5月16日にリリースされたEP『Echo』のリード曲であるJIN「Don't Say You Love Me」は同日付の日本のSpotifyデイリーチャートにて初登場すると200位以内キープを続け、そして今月には同曲最高再生記録を更新しています。

日本のSpotifyでは平日よりも土日祝日の再生回数が伸びる傾向にあることについて先程お伝えしましたが、それに加えて平日の中では金曜の再生回数が最も少なくなる傾向にあります。その環境下でJIN「Don't Say You Love Me」は、9月12日金曜から2日連続で日本における同曲最高記録を更新した形です。

 

冒頭でお伝えした米津玄師「IRIS OUT」の日本でのSpotifyデイリー最高記録もまた金曜に樹立されていますが、映画の公開日を踏まえれば納得できる方は多いでしょう。しかしながらJIN「Don't Say You Love Me」においてはその背景がみえてきにくいというのが私見です。いや、コアファンの方々では動機がみえているかもしれませんが、それが広く音楽ファンに行き届いているとは言い難いと捉えています。

 

 

Stationheadや最近ではSpotify自身でのリスニングパーティー開催、また他のサブスクサービスよりも広く順位が可視化されるのみならず他サービスにはみられない再生回数の公開も相まって、Spotifyは音楽チャートで上位進出を目指すファンダムの熱量が大きく反映される傾向です。その熱量自体は素晴らしいながら、弊ブログではライト層等にも広く波及する”真の社会的ヒット曲”を見極めるべく、以下の内容を発信しています。

<日本のSpotify動向から真の社会的ヒット曲を見極める方法>

ビルボードジャパンでのストリーミング1億回再生突破時、Spotifyの割合は著しく高くないか

Spotifyと他のサブスクサービスとで週間チャートの順位は大きく乖離していないか

Spotifyデイリーチャートにおいて他の曲よりも再生回数の増減が大きくないか

 

日本のSpotify動向から真の社会的ヒット曲を見極める方法、そしてSpotifyの今後について考える(5月4日付)より

実際、②においては土曜のエントリーで貼付しているストリーミング表が参考になるものと考えます(下記表は最新週分)。JIN「Don't Say You Love Me」のみならず上記エントリーにて例示したJIMIN「Who」においては、Spotifyのみでの上位進出が長期間続いています。

 

ひとつのサブスクサービスばかりにヒットが集中している現象は再生キャンペーンを採用するLINE MUSICでもみられることですが、Spotifyではファンダムの頑張りに伴いキャンペーンに関係なく聴かれ続ける傾向にあります。そしてその聴かれ続ける曲は限られるということが、JIN「Don't Say You Love Me」がランクインしたタイミングにて急落した「Running Wild」の動向からもみえてきます。

上記は日本のSpotifyにおけるデイリー200位再生回数の記録更新と、一方で注視すべきことについて(5月21日付)でも紹介していますが、一方で米津玄師さんは「IRIS OUT」の好調に伴い他の曲もフックアップされています(下記ポスト参照)。”日本のSpotify動向から真の社会的ヒット曲を見極める方法”エントリーにて未記載でしたが、同じ歌手の過去曲にも勢いが波及する作品が真の社会的ヒット曲と呼べるかもしれません。

(なお上記はこちらを起点とするポスト(スレッド)のひとつとして掲載。自分はXにて日々のSpotify動向を紹介しており、先述した”日本のSpotify動向から真の社会的ヒット曲を見極める方法”の③についてはこのような日々の発信から見極めが可能と捉えています。)

 

 

米津玄師「IRIS OUT」においては勢いが持続しない可能性がゼロではなく、その動向を注視する必要があります。それでも他のサブスクサービスで首位に立っていること、また過去曲がフックアップされていることから、この曲の社会的ヒット化は実感可能といえるでしょう。次週はビルボードジャパンソングチャートでの首位発進が予想されますが、その結果に多くの方が納得するのではないでしょうか。

他方、今回のようなエントリーを踏まえ、例示された方のファンダムから批判されるかもしれません。しかし複合指標から成る音楽チャートにデータを提供する、その一要素だけで人気だと断言することは難しいというのが私見です(米津玄師「IRIS OUT」については今週木曜に再度分析します)。ならばSpotifyでの好調を他のサブスクサービス等にどう波及させ、ライト層を取り込むかを考えることが重要でしょう。