イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

前週トップ10初登場曲の最新動向、そしてフィジカルセールスが突出する曲の急落が目立つ件について

昨年夏以降再開したこのエントリーですが、タイトルを”前週トップ10初登場曲の最新動向”とした上で、副題を新たに設けています。前週の内容はこちら。

 

ビルボードジャパンソングチャートの動向を分析する者として、真の社会的ヒット曲とはロングヒットする、年間チャートで上位に進出する作品と考えます。週間単位で上位に入るのは好いことですが、他方で所有指標が極度に強い曲は加算2週目に、また接触指標が所有指標的な動きをなぞる曲(主にLINE MUSIC再生キャンペーン採用曲)はキャンペーン終了後に指標が大きく後退し、総合でも急落することが少なくありません。

この急落は毎週のようにみられます。ソングチャートのトップ10は多いときで5曲程度が毎週入れ替わり、ロングヒットするか否かが極端に分かれる状況です。主にライト層の支持が反映されるストリーミングがロングヒット曲では強い一方、急落する曲はコアファンとライト層との乖離が大きいのですが、これらを1週分のチャートの順位およびポイントのみで判断することは、現状では難しい状況です。

そのため、このブログエントリーではビルボードジャパンに対しチャートポリシー(集計方法)の改善も提案していますが、あくまで自分なりのと前置きしつつもチャートの見方を提示したいと考えたのが、エントリー掲載の理由です。

 

<2025年9月3日公開分 ビルボードジャパンソングチャート

 前週初めてトップ10入りした作品の、前週および当週におけるCHART insight>

 

※CHART insightの説明

 

[色について]

黄:フィジカルセールス

紫:ダウンロード

青:ストリーミング

黄緑:ラジオ

赤:動画再生

緑:カラオケ

濃いオレンジ:UGC (ユーザー生成コンテンツ)

 (Top User Generated Songsチャートにおける獲得ポイントであり、ソングチャートには含まれません。)

ピンク:ハイブリッド指標

 (BUZZ、CONTACTおよびSALESから選択可能です。)

 

[表示範囲について]

総合順位、および構成指標等において20位まで表示

 

[チャート構成比について]

累計における指標毎のポイント構成

 

・BOYNEXTDOOR「Count To Love」

 8月27日公開分 1位→9月3日公開分 20位

・KID PHENOMENON from EXILE TRIBE「Sparkle Summer」

 8月27日公開分 4位→9月3日公開分 100位未満

・SWEET STEADY「YAKIMOCHI」

 8月27日公開分 5位→9月3日公開分 100位未満

・Lienel「超絶SUMMERでバカになれ」

 8月27日公開分 7位→9月3日公開分 100位未満

 

 

 

当週のストリーミング表はこちら。

 

 

前週首位のBOYNEXTDOOR「Count To Love」はストリーミング(および同指標)が比較的大きく後退するもカウント対象となる300位以内に入っていることが総合トップ20内にとどまった要因と考えられます。他方、2週目における累計ポイント構成比では円グラフに大きな変化はみられず、2週目においてもフィジカルセールスが突出しているという構図が浮かび上がるといえるでしょう。

 

一方で、KID PHENOMENON from EXILE TRIBE「Sparkle Summer」、SWEET STEADY「YAKIMOCHI」そしてLienel「超絶SUMMERでバカになれ」の3曲はすべて当週100位未満へ急落。「超絶SUMMERでバカになれ」では当週ラジオが新たに加算対象となったものの同指標100位未満であり、またロングヒットに欠かせないストリーミング指標は3曲すべてで加点されておらず、いすれの作品もフィジカルセールスが突出した状態です。

BOYNEXTDOOR「Count To Love」も含む4曲の初登場動向から予想したことについては前週のエントリーで記しています。このエントリーには通常より多くのアクセスをいただき、ともすれば反発する方が(該当歌手のコアファン主体に)いらっしゃるかもしれないとは感じていますが、トップ10入りの翌週に急落する曲は社会的ヒットとは言い難いというのが厳しくも私見です。

 

前週の総合50位以内から当週100位未満へ後退した6曲(先述した3曲に加えてZORN「戦争と少女」(8月27日公開分 32位)、JO1「ひらく」(同38位)およびLE SSERAFIM「DIFFERENT」(同48位))をみると、「戦争と少女」および「ひらく」はデジタルオンリーでのリリース、「DIFFERENT」はフィジカルセールスの急落に伴う後退ながら動画再生指標は加点を続けている状態であり、トップ10からの急落曲とは性質が幾分異なります。

フィジカルセールス指標が突出する曲が総合トップ10入りの翌週に100位未満へ急落する現象は幾度となくみられます。それを踏まえれば、前週のエントリー(→こちら)で記した『フィジカルセールス指標のウエイト減少』はもはや必須といえるかもしれません。『週間単位ではなく累計セールスに対する減算処理への変更』も含め、ビルボードジャパンがチャートポリシー(集計方法)変更について議論することを願うばかりです。