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「置き配」が標準、手渡しは追加料金 国交省が宅配の新ルール検討

増山祐史 中村建太
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 物流のドライバー不足が懸念される中、国土交通省再配達を減らすため、宅配便の基本ルールを定めた「標準運送約款」の見直しに向けて検討を始める。在宅や不在に関わらず、「置き配」を標準サービスとし、手渡しには追加料金がかかるような仕組みを検討する。近く有識者による検討会を設置し、年内にも見直しの方向性などをまとめる。

 ドライバーの負担軽減のため、再配達の削減は大きな課題となっている。国交省は「今年3月末までに再配達率6%」との目標を掲げ、事業者への補助などを通して置き配を進めたが、昨年10月時点で約10%と、達成が困難な見通しだ。

 そこで、さらに置き配を進めるため、標準運送約款の見直しを検討。現在、約款に置き配に関する記載はないが、今後は置き配を標準サービスとする。手渡しの配達は追加のサービスと捉え、追加料金を設定できるかや、盗難リスクなどの課題についても、近く設置する有識者会議で検討する方向だ。

 標準運送約款は国交相が認可し、多くの事業者が自社の約款のひな型として使っている。改正すれば、各事業者が置き配を基本とした配送ルールを採り入れ、物流の効率化や、顧客のニーズに応じた価格設定につながると見込まれる。

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この記事を書いた人
増山祐史
東京社会部|国土交通省担当
専門・関心分野
運輸行政、事件事故、独占禁止法、スポーツ
中村建太
経済部|自動車業界担当
専門・関心分野
自動車、運輸政策、ものづくり、地域格差
  • commentatorHeader
    千正康裕
    (株式会社千正組代表・元厚労省官僚)
    2025年6月23日7時19分 投稿
    【視点】

    人手不足が加速する中で、ドライバーの負担軽減は喫緊の課題だ。日本の宅配便は、世界的に見ても正確かつ時間指定や再配達などきめ細やかなサービスが展開されてきた。 ドライバーの負担軽減というだけでなく、消費者にとっても、宅配便サービスそのものの

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  • commentatorHeader
    岩本菜々
    (NPO法人POSSE代表理事)
    2025年6月23日15時47分 投稿
    【視点】

     ネット通販が拡大する中で、貨物輸送、軽貨物輸送を担うドライバーはますます重労働になっています。  脳心臓疾患で労災申請件数が最も多い産業は、運輸業と郵便業で、全体の23.9%を占めます。  ドライバーの人手不足を改善するために、負担の改

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