ライターズブルース

読むことと、書くこと

2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧

批評的であるということ(その一)

『洲之内徹ベスト・エッセイ1』/洲之内徹/椹木野衣 編/ちくま文庫/2024年刊 御社は新しい本を作ることより今ある本を売ることを考えたほうがいいと思いますよ、と新潮社の人に言ったことがある。もう十年以上前のことだ。新潮社といえば歴史も知名度も…

古典のろのろ歩き

『新源氏物語』一 改版/田辺聖子/新潮文庫/2015年刊 『方丈記』/鴨長明/浅見和彦 校訂・訳/ちくま学芸文庫/2011年刊 源氏物語といえばイケメン貴公子があちこちで女をたぶらかしては泣いたり泣かせたりするお話でしょ、私は別にいいや、と敬遠してい…

コロナ文学(仮)

『私たちの世代は』/瀬尾まいこ/文藝春秋/2023年刊 『戒厳令下の新宿 菊地成孔のコロナ日記 2020.6─2023.1』/菊地成孔/草思社/2023年刊 例の感染症の流行によって、従来ありえたはずの学校生活を失った子どもたち。『私たちの世代は』は、渦中の彼らの…

14歳の彼へ

個人的14歳向け課題図書 中学二年生の甥っ子に、姉が手を焼いているらしい。学校のプリントを失くしたとか宿題を放ったらかしにしているとか、親としてヤキモキする気持ちはわかる。一方で祖父母や叔母(私)の前でそういう話をされて、余計にふて腐れる甥っ…