概要
「ロード・オブ・ザ・リング」3部作のピーター・ジャクソン監督が、映画監督をめざす契機となった1933年の「キング・コング」をリメイク。オリジナル作と同じ30年代を舞台に、美女と野獣の感動ドラマを最新映像技術で映像化。スタッフは「ロード・オブ・ザ・リング」と共通。「マルホランド・ドライブ」のナオミ・ワッツ、「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディ、「スクール・オブ・ロック」のジャック・ブラックらが共演。
2005年製作/188分/アメリカ
原題または英題:King Kong
配給:UIP
劇場公開日:2005年12月17日
引用元:https://eiga.com/movie/1104/
登場人物・キャスト
- アン・ダロウ
- 演 - ナオミ・ワッツ、日本語吹替 - 安藤麻吹
- 舞台女優。ニューヨークのヴォードヴィル劇場で喜劇に出演していたが、雇い主が逃亡し失職。オリジナル版と同様にリンゴを万引きしようとしたところをカールにスカウトされ、当初は乗り気ではなかったものの、脚本家のジャックに憧れて出演を承諾する。髑髏島では先住民によってコングへ捧げられ、コングにさらわれる。
- オリジナル版と大まかな設定は変わらないが、芯の強い女性として描かれており、コングに強気で接したり、手話を教える描写がある。またストーリーが進むにつれ、コングに対して愛情を抱くようになる。
- カール・デナム
- 演 - ジャック・ブラック、日本語吹替 - 後藤敦、高木渉(予告編のみ)
- 映画監督。失敗作が続いており、どこからか手に入れた髑髏島の地図を使い、未開の地を撮影することで一発逆転を狙う。髑髏島の撮影中にカメラが壊されたことで、映画撮影からコングの捕獲へと関心がシフトしていく。
- オリジナル版では設定や性格描写が希薄だったが、本作では映画の撮影への野心やコング捕獲に至るまでの心理が描かれる。
- ジャック・ドリスコル
- 演 - エイドリアン・ブロディ、日本語吹替 - 宮本充
- 脚本家。デナムから映画の脚本を書くように打診され、当初は適当に切り上げて帰る予定だったが、デナムの計略により撮影にまで同行することとなる。
- アンとは航行中に恋仲となり、アン救出時は率先して救助に向かおうとする。
- オリジナル版とは設定が大きく異なり、職業は一等航海士から脚本家へ、性格はキザな二枚目から純粋な良識者へと変更された。
- 恋敵となるコングとの直接的な対決シーンや、オリジナルでジャックを演じたブルース・キャボットに毒づくシーンが存在する。
- プレストン
- 演 - コリン・ハンクス、日本語吹替 - 坪井智浩
- カールの助手。業界人としての日が浅く、気弱なところがある。髑髏島上陸後、数多くの犠牲に接するうち、次第にカールに不信感を抱くようになる。
- エングルホーン船長
- 演 - トーマス・クレッチマン、日本語吹替 - 宮内敦士
- 密輸船ベンチャー号の船長。裏ではアフリカで密猟された野生動物たちを動物園やサーカスに卸している。経験豊富で、危機的な状況に際して活躍する。
- ジミー
- 演 - ジェイミー・ベル、日本語吹替 - 伊丸岡篤
- ベンチャー号の船員を務める少年。幼い頃に船の中で発見され、それ以来ヘイズに育てられてきた。ヘイズを父のように慕っており、彼のような一流の航海士になることを夢見ている。『闇の奥』を愛読しているが私物ではなく、図書館からの長期借り出しで持ち歩いている。
- ベン・ヘイズ
- 演 - エヴァン・パーク、日本語吹替 - 楠大典
- ベンチャー号一等航海士。ジミーの育ての親でもある。良識人な指揮官的な役割でグループのまとめ役も努め、銃の無駄弾もそんなに撃たないなど軍隊経験者らしく頼もしい隊長として描かれてる。ジミーの将来を案じ、船から降りて真っ当な仕事に就くことを願っている。軍隊経験者でもある彼は隊長的役割も果たして、最も頼りになる存在といえる。コングに襲撃され死亡。その後、ヘイズの帽子はジミーが受け継ぐ。
- ブルース・バクスター
- 演 - カイル・チャンドラー、日本語吹替 - 木下浩之
- 映画俳優。気障な二枚目で、スクリーンではタフガイぶりを披露するが実際は気が弱く、ベナートサウルスの襲撃の後アンを顧みずに真っ先に逃げた。だが戻ると直ぐにエングルホーンらを説得してジャックたちの救助に向かい、トンプソンを片手に谷底の虫たち相手に大立ち回りを演じた。
- オリジナル版でジャック・ドリスコルを演じたブルース・キャボットをモデルにしたキャラクター。オリジナル版のジャックとアンをそのまま再現したシーンが存在する[3]。
- 演じたチャンドラーは2021年公開の『ゴジラvsコング』にて、16年ぶりにコングとの再共演を果たした。
- ランピー
- 演 - アンディ・サーキス、日本語吹替 - 後藤哲夫
- ベンチャー号のコック。荒くれ者で迷信深く、デナムに髑髏島の噂話を語り警告する。コングによって谷へ落とされ、カルニクティスの餌食となる。
- 演じるアンディ・サーキスは、当初はコングのモーションキャプチャーのみを担当する予定だった。ランピー役に抜擢されたことで、役作りのために料理から牛の捌き方まで会得した。
- チョイ
- 演 - ロボ・チャン、日本語吹替 - 佐藤晴男
- ベンチャー号の船員でランピーの親友。上陸クルーの一員であり、コングの襲撃で死亡。
- オリジナル版に登場した中国人船員チャーリーをそのまま再現したキャラクター。なおオリジナル版と小説版では上陸クルーから外され、最終的に生き残っている。
- ハーブ
- 演 - ジョン・サマー、日本語吹替 - 楠見尚己
- 撮影技師。アラスカでデナムの映画を撮影中にアザラシに片足を喰われ、義足となっている。ベナートサウルスの襲撃時、カメラをカールに託したが、直後にベナートサウルスに引き摺り下ろされ食い殺された。
- マイク
- 演 - クレイグ・ハル、日本語吹替 - 川本克彦
- 録音技師。当初アンからジャックと勘違いされる。ジャックからアンは彼が後ろから刺されているのも気づかないと嫌味を言われるが、結果的に先住民に後ろからヤリで襲われ、ジャックの皮肉が現実となる。
- マーニー
- 演 - ジェイムズ・ホイットモア、日本語吹替 - 佐々木敏
- アンとヴォードヴィルで舞台に立っていた喜劇俳優。失職して故郷へ帰る際、アンに映画業界への売り込みを打診する。
- 体長7.5m、体重3.6tのゴリラに似た巨大類人猿。年齢は100歳から150歳の間と推定されている[4][5]。ギガントピテクスの進化系であり、髑髏島の最後の生き残り[6]。
- 顔や身体には熾烈な戦いの跡がある。笹を食べるなど、現代のゴリラと似た食性が描かれている。
- 島民から生贄として贈られたアンを連れ去り、それまで贈られた生贄と同じく殺そうとしたが、次第にアンに心惹かれていく。
- 知能が高く手話を覚える描写もある。またアンが宥めるためにヴォードビルでやったダンスと道化を披露した際にはじゃれることもあった。
- バスタトサウルス・レックス/Vastatosaurus rex
- ティラノサウルスが独自進化を遂げた、髑髏島の生態系の頂点に立つ生物。劇中には女家長の雌、雄、息子の3頭が登場。高低差の激しい髑髏島の環境に適応した結果、柔軟性に富んだ骨格をしており立体的な行動も可能、また頭骨も祖先より頑強で、前足は3本指である。体表はワニのようなウロコで覆われている。群れでも狩りを行ない、3頭でアンとコングに襲いかかる。
- ベナートサウルス/Venatosaurus saevidicus
- ドロマエオサウルス類が進化した肉食恐竜で、ユタラプトル並みの体格を誇る。ブロントサウルスに群れで襲い掛かり、たまたまその場に居合わせた撮影クルーに甚大な被害を与える。
- ピットブルのような顔つきは1996年版のコンセプトアートが基となっている。
- テラプスモルダックス/Terapusmordax obscenus
- 髑髏島で飛翔生物に進化した齧歯類で、コウモリとハダカデバネズミを足して2で割ったような姿をしている。オリジナルのプテラノドンに当たるクリーチャーであり、群れでアン達を襲い、多くはコングに迎撃されながらも、アンとジャックをさらっていく。
- プテラノドンだと群れで羽ばたくことが不可能と考えコウモリをモチーフに制作された。
- ブロントサウルス/Brontosaurus baxteri
- 髑髏島に生息する竜脚類で、全長は最大で37mに達する。獰猛な肉食恐竜として描かれたオリジナルとは逆に、本作では本来の性質である温厚な巨大草食恐竜として描かれている。
- 外見は、尾こそ引きずっていないものの、旧復元をバランス型にしたような姿で描かれている。
- フェルクタス/Ferrucutus cerastes
- 髑髏島に生息する角竜。頭部はパキリノサウルスに、体型はペンタケラトプスに酷似している。オリジナルのステゴサウルスに当たるクリーチャーであり、エクステンデット版ではクルーたちに襲いかかったが、ヘイズによって射殺された。
- フィートドン/Foetodon ferreus
- 四足歩行するワニのような肉食爬虫類。劇中では2体登場し、鉢合わせしたアンに襲いかかり、1体が朽木の中に追い詰めるが、バスタトサウルスに捕食されてしまう。
- ピラニアドン/Piranhadon
- 髑髏島の沼の主として君臨する巨大魚で、オリジナルのブロントサウルスに当たるクリーチャー。エクステンデット版では、ブルースたちと別れた後、筏で沼を渡るクルーたちに襲いかかった。
- オムニマテルシメックス ハルペフォルセプス/Omnimatercimex harpeforceps
- 腐った樹木の中に棲んでいた巨大ムカデ。アンの身体を這い回り、彼女を嫌悪させる。
- ウェタ・レックス/Weta-rex
- 谷底に生息する巨大カマドウマ。夥しい数の群れでジャックの身体を覆いつくすが、ジミーがトンプソン・サブマシンガンで狙撃して除去した。
- なお、『Weta』とはニュージーランドに生息するカマドウマの一種であり、本作のクリーチャーデザインを担当したWeta Workshopの社名の由来でもある。
- カルニクティス/Carnictis sordicus
- 谷底の泥沼に棲息するミミズのような生物。その実態はサナダムシのような寄生性の線虫が地熱で温められた泥の中で巨大化したものである。チョイの死体を捕食しようとしたことでランピーの怒りを買い、鉈で数匹が斬り殺されるが、群れでランピーの四肢と頭に食らい付いて殺害した。
- SFドラマ『プライミーバル』の「オフィス街の霧」(2008年)に登場した先カンブリア時代のワームと類似するが、これは両作のコンセプトアートをダレン・ホーレイが担当しているため[7]。
- デカルノシメックス/Decarnocimex
- 谷底を徘徊する巨大なケラのような生物。鋭利な前脚でデナムに襲い掛かるが、激昂した彼が振り回したライフルで撲殺された。
- デプレプター/Deplector
- 谷の亀裂の中に潜む陸蟹。巨大な鋏でクルーを亀裂の中に引きずり込んだ。
- アラクノ・クラウ/Arachno-Claw
- 谷の壁面を徘徊するサソリモドキのような巨大節足動物。ジャックらを追い詰めるが、救援にやってきたブルースたちによる銃撃で次々に射殺された。
- ブルトルニス/Brutornis
- ディレクターズカット版に登場。大人しい雌の草食巨大鳥。驚いて林から飛び出し、ランピーに誤射された後、苦しむのを見かねたランピーに介錯として改めて射殺される。その死体は後にフィートドンの餌になった。
ストーリー
1933年、世界恐慌下のニューヨーク。
映画監督のカール・デナムは度重なる予算超過やスケジュール延長に愛想を尽かされ、スポンサーたちから出資の打ち切りと製作途中のフィルムを没収されそうになってしまう。
危険を察知したデナムはフィルムを持って逃亡し、映画を完成させるためキャスト・スタッフを引き連れて海外撮影に出発しようとするが、助手のプレストンに指示し、自分は代役の女優探しを始める。
同じころ、ヴォードヴィル劇場で活動する女優アン・ダロウはは興行主が夜逃げしたことで仕事を失ってしまう。
新たな職探しに困っていたアンはデナムと出会い、彼に誘われ映画に主演することになる。デナムはアンを連れて港にいるプレストンたちと合流し、脚本家のジャック・ドリスコルを言い包めて密輸船ベンチャー号に乗せ、海外撮影に出発する。
デナムは撮影地はシンガポールと説明していたが、本当の行き先は地図に乗っていない謎の島「髑髏島」だと判明し、船員たちに警告される。
さらにスポンサーたちが手を回したことでデナムに逮捕状が出されたため、船長のエングルホーンは航海を中止し、ラングーンでデナムを警察に引き渡すことが決定する。
しかし、ベンチャー号は霧の中で方向を見失い、髑髏島に到着する。
感想
ウォルトディズニーのミッキーマウスと並び、アメリカが文化の象徴『キングコング』。
本作『キング・コング(2005)』は『キングコング(1933)』版のリメイク作品にあたり、2005年版を含めて、『キングコング(1933)』『キングコング(1976)』、そして今回の『キング・コング(2005)』と三回リメイクされているそうです。
監督は『ロード・オブ・ザ・リング』三部作の監督である、ピーター・ジャクソン。
ピーター・ジャクソン監督は『キングコング(1933)』版を観たことがきっかけで、映画を撮り始めたそうで、悲願のリメイク企画だったそうです。
そんな後の世に多大な影響を与え、世界一有名なゴリラ・ゴリラ・ゴリラである『キングコング』ですが、映画観るのは初めてです。
『キングコング(1933)』版を観ていないので、比較はできないのですが、聞いた話しによると、ストーリー展開のディテールが細かくなっているだけで、ストーリーは原作に忠実なようですね。
例えば、女優アンのスカウト理由に説得力を持たせていたり、髑髏島に向かう船旅にも時間を割いているなどです。
そのような原作の補完や、演出の強化などがされていますが、ピーター・ジャクソン監督は、いうなれば原作の大ファンですから、ストーリーを変えるようなことはしたくなかったのだと思われます。
バニラは『ゴジラVSコング』シリーズしか観ていないので、原作版のキングコングが当初敵役的な存在なのに驚きました。
『ゴジラVSコング』のコングさんは人類の味方的なポジションなのに、こちらのコングさんは人類の敵のような存在なんですね。
まあ原因はコングさんの住む島に無断で踏み込んだ人間が悪いし、最後だって人間の傲慢さが招いたことなのですが(^▽^;)
コングさんは被害者なんですよね……。
ですが、物語の中盤まではコングさんが悪役で、映画監督たちが正義のポジションという認識で人間サイドを応援していたのですが、舞台が髑髏島から本土になるなり、見え方がガラッと変わって、映画監督サイドが悪役に見える構成になっているのです。
なんと監督はコングさんを見世物にするんですよ……。
仲間を殺され、映画も断念せざるをえなくなった監督の気持ちもわからなくはないのですが、物語終盤の監督の表情が印象に残っています。
環境が変われば正義も変わるいい例だと思いました。
世界的に有名な作品ということでストーリーの完成度はさることながらですが、1933年版で表現したくてもできなかったであろう、ドラマチックな演出や構図などが2005年の技術で見事に表現されており、原作は観ていないながらも最高のリメイクだと思わされるできでした。
観れる機会があれば、1933年版と比較して観たいと思います( ̄▽ ̄)ゝ
予告
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