ハードボイルド小説。 昔読んだ時に「よくわからなかった」という印象が強く、少し敬遠していたが再読。 あらすじは以下の通り(新潮社より) 八十四日間の不漁に見舞われた老漁師は、自らを慕う少年に見送られ、ひとり小舟で海へ出た。やがてその釣綱に、大…
時間に追われてる人の傍には「時間泥棒」がいる。 大人の童話。洋風味のある世界観が素敵。 あらすじは以下の通り 町はずれの円形劇場あとに迷い込んだ不思議な少女モモ。 町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気持ちになるのでした。 そこへ「時間…
虎になる可能性は私にもあったな。 ーあらすじは以下の通り(Wikipedia一部抜粋)ー 唐の時代、李徴は科挙試験に合格する秀才であったが、非常な自信家で、俗悪な大官の前で膝を屈する一介の官吏の身分に満足できず詩人として名声を得ようとした。しかし官職…
環境の変化に反発し、あらゆる手段を模索し逃亡を図る男。 逃亡できる機会があったのに、砂の家に留まることを決めた心境は・・・? あらすじは以下の通り 砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法…
「コンビニ人間」「消滅世界」と村田さんの本を読んできて「生命式」は3作品目。 断トツで気持ち悪い。(褒めてる。The村田紗耶香ワールド) あらすじは以下の通り 「夫も食べてもらえると喜ぶと思うんで」。人口減少が急激に進む社会。そこでは、故人の肉…
短い。あまりにも短い。 あらすじは以下の通り(新潮社より) 貧しく孤独な少年ジョバンニが、親友カムパネルラと銀河鉄道に乗って美しく哀しい夜空の旅をする、永遠の未完成の傑作 未完作品と言うこともあり、少し物足りないというかざっくりしてるというか…
あらすじは以下の通り(amazonより) あたしは現実を生きたいの。ママは現実を生きてない。消えたパパを待って、あたしとママはずっと旅がらす……。恋愛の静かな狂気に囚われた母と、その傍らで成長していく娘の遥かな物語。昔、ママは、骨ごと溶けるような恋…
多様性のお話。読むのしんどかった。 タイトルの「正(しい)欲」への捉え方が、読む前と読んだ後で変わった。 あらすじは以下の通り(amazonより) 生き延びるために本当に大切なものとは、何なのだろう。小説家としても一人の人間としても、明らかに大きな…
『星の王子さま』で有名なサン=テグジュペリさんの著書。(星の王子さまは読んだことない。) 郵便事業での夜間飛行草創期のお話。指揮官リヴィエールの信念と哲学に圧巻。そして、パイロットが見る山や見下ろす町、感じる風の情景描写がとても美しい。原作…
2020年芥川賞受賞作。 あらすじは以下の通り(河出書房新社より) 充実したキャンパスライフ、堅実な将来設計、そして新たな恋――。肉体も人生も、潔癖なまでに鍛え上げた私に、やがて訪れた破局とは。現代の実存を問う芥川賞受賞作がついに文庫化。 「私」は…
「今の自分にできる事で、自分の価値を判断しちゃいかん。5年後の自分の可能性を舐めるなよ。」 喜多川泰さんの本は「こんなところでへばってる場合じゃない」と思わせてくれる。 あらすじは以下の通り=Discoverより= 自分の心にブレーキをかけているのは…
8月15日は終戦記念日。この時期になると「黒い雨」を読もうかという気持ちになる。 あらすじは以下の通り(新潮社より) 一瞬の閃光に街は焼けくずれ、放射能の雨のなかを人々はさまよい歩く。原爆の広島――罪なき市民が負わねばならなかった未曾有の惨事を…
数年振りに再読。前回は20代半ばくらいだったかな。 あらすじは以下の通り(AMAZONより) 昭和8年、29歳で特高警察に虐殺された著者の魂の2作品。海軍の保護のもとオホーツク海で操業する蟹工船は、乗員たちに過酷な労働を強いて暴利を貪っていた。“国策"の…
異常な世界観なのに、妙に現実味を感じる。気持ち悪いけど面白いと思ってしまった。 あらすじ:セックスではなく人工授精で子供を産むことが定着した世界。そこでは、夫婦間の性行為は「近親相姦」とタブー視され、「両親が愛し合った末」生れた雨音は、母親…
弟殺しの罪で島流し(追放より重く死罪より軽い刑)にされる喜助。 昨今ニュースにもなっている安楽死について改めて考えさせられた。 自殺幇助には刑罰がある。喜助は「島流し」という罰を受けることで、自分の犯した罪に報おうとしている。罰を受けること…
京都が舞台。男子大学生が意中の黒髪の乙女に対し外堀を埋めながら奇天烈な世界に巻き込まれる物語。 文体が独特で飲めり込める時もあったがそうでない時は少し苦しかった。ただ文を目で追って雰囲気で読んだ方が楽しめる気がする。 男子大学生の「人事を尽…
主人公はアマガエル。棲み処に敵が現れ、敵のいない場所(楽園)を求める。 ツチガエルの棲み処に辿り着くが、はたしてそこは楽園なのか。楽園であれば何が故に楽園であるのか。 【登場人物】 アマガエル・・・放浪者 ツチガエル・・・平和主義者 ウシガエル…
難しくて読みずらい。どこに着目すればいいのか、なぜグレーゴル・ザムザは蟲になってしまったのか。この本の本質は自分で見つけるしかないような物語。だからこそ、この本の感想は千差万別であり、どのように受け取ってもいいような気楽さはあるのかもしれ…
題名通り、陽気なギャングたちによる銀行強盗及びハートフルな物語。 【ギャングの構成員】 成瀬:リーダー。役所勤務の管理職。嘘がわかる個性の持ち主。お堅い職業の割に仲間内では陽気 響野:喫茶店のオーナー。超絶おしゃべりな陽気 久遠:スリの天才。…
2016年芥川賞受賞作。 社会不適合者(あちら側の人間)古倉恵子。18歳から18年間コンビニ店員のアルバイトをしている。子供の頃、死んでいる鳥を見て「焼き鳥にしよう」と母親に言う思考回路の持ち主。 コンビニのマニュアルに従う事とアルバイト仲間の真似…
学生の頃に手を出したが、共感する点が全くなく最初の方で挫折した記憶がある。 有名どころの純文学は読み手を選んでくるなとこの歳になって感じる。 ただ、昔に手を出したからこそ自分自身の経験値が高くなったのだと自覚できるし「あ~あの頃の自分の知見…
小説の空気感がすごく好き。 情景描写がどもまでモノクロで濃淡のみが変わっていくよう。 主人公(西村)は幼少期から万引きやスリを行い、なかなかな腕前の掏摸師。裕福な者からしか掏らないというこだわりを持っているが、たまにチームを組んで強盗紛いな…
小学生や中学生の時に出会いたかった本。 今よりもっとワクワクできたんじゃないかと少し悔しい。 登場人物はニュージーランドの小学生8歳~14歳の少年15人(フランス人1人、アメリカ人1人、イタリア人13人)。夏休みを利用して6週間の船旅を計画していた(…
第二次世界大戦後の変わりゆく時代に、貴族一家がどのように生き抜いたかを描いた小説。 「没落貴族(貴族が落ちぶれていく様)」という言葉で片づけるにはもったいない。母・姉・弟の三者三様の生き方、それぞれの苦悩や強かさを感じられる小説だった。 特…
終盤の伏線回収が凄まじい。 主人公〔兜〕は文房具メーカー社員 兼 殺し屋 兼 恐妻家。 前半はただの殺し屋〔兜〕の短編小説。 最終章で息子視点の物語となり、怒涛の伏線回収が始まる。 そして最後は妻・息子への愛情深さがぎゅっと詰め込まれた小説。 前半…
「その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ」 この一言に惹かれた。 大学生5人による青春ストーリー。 「私」とは違う価値観、ものの見方をする人と触れ合う大切な時間。 自分と合わないなと簡単に離れることもできる中で、互い…