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映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』:冴えない男が愛と友情のために立ち上がるゾンビコメディ

 

映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』:冴えない男が愛と友情のために立ち上がるゾンビコメディ

映画 ショーン・オブ・ザ・デッドのポスター

ロンドンの家電量販店に勤めるショーンは、30歳になっても人生に目的を見出せず、ぐうたらな生活を送っています。その無気力で煮え切らない態度が原因で、ついにガールフレンドのリズから愛想を尽かされ振られてしまいます。意気消沈し、どうでもいい日常を過ごすショーンですが、翌日起きてみると街中にはゾンビがあふれ、世界はゾンビ・アポカリプスに見舞われていました。ショーンは、この未曾有の危機に際して初めて、人生で大切なものは何かを悟ります。彼は、居候で親友のエドと共に、生き残るために奮闘し、母親と、そして何よりも愛するリズを助け出すため、彼らのお気に入りのパブ「ウィンチェスター」を目指す決意をします。ゾンビ映画の血みどろな要素と、イギリスらしいシニカルなユーモアが見事に融合した、異色のコメディ・ホラーです。

 

 

 

 

概要・原題

 

 

あらすじ

 

ショーンは、仕事も恋もうまくいかず、同居している無職の親友エドとパブで飲んだくれる毎日を送っています。ガールフレンドのリズに振られ、母親とも義父とも関係がギクシャクした最悪の翌朝、ロンドンの街は既にゾンビで溢れかえっていました。ショーンは、前日と同じように朝のルーティンをこなそうとして、ようやく事態の異常さに気づきます。彼は初めて真剣になり、エドと共に、まずは生き残りの計画を立てます。計画はシンプル。「母親を救う」、「リズを救う」、そして「なじみのパブ『ウィンチェスター』へ避難する」の三段構えです。モップとクリケットのバットを手に、ショーンとエドは家族やリズとその友人を集め、ゾンビの群れをかいくぐりながらパブを目指しますが、道中には次々と滑稽で、そして悲しい困難が待ち受けていました。

 

キャスト

 

  • サイモン・ペッグ(ショーン役)
  • ニック・フロストエド役)
  • ケイト・アシュフィールド(リズ役)
  • ディラン・モーラン(デヴィッド役)
  • ルーシー・デイヴィス(ダイアン役)
  • ペネロープ・ウィルトン(バーバラ役、ショーンの母親)
  • ビル・ナイ(フィリップ役、ショーンの義父)

 

主題歌・楽曲

 

本作のサウンドトラックは、エドガー・ライト監督らしいポップカルチャーへのオマージュと、ブリティッシュ・ロックが融合しています。クイーンの「ドント・ストップ・ミー・ナウ」に合わせてゾンビをビリヤードのキューで殴るシーンなど、音楽がコメディとアクションを盛り上げる重要な役割を果たしています。また、ゾンビの唸り声や、日常の喧騒、そしてアポカリプス後の静寂など、音響デザインも緻密に計算されており、ホラーの緊張感を高めています。

 

受賞歴

 

  • 英国インディペンデント映画賞 脚本賞 受賞
  • サターン賞 最優秀ホラー映画賞 受賞
  • エンパイア賞 英国作品賞 受賞
  • ブリティッシュ・コメディ・アワード 最優秀コメディ映画賞 受賞

 

撮影秘話

 

監督のエドガー・ライトと主演・脚本のサイモン・ペッグは、本作を作るにあたり、ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロの作品群に深い敬意を払いつつ、イギリスの社会風刺を盛り込みました。特に、ショーンがゾンビに気づかずにいつもの道を歩いていくオープニングの長回しシーンは、いかに現代人が無気力な日常に埋没しているかを表現しており、緻密なカメラワークと編集で撮影されました。また、映画に登場するゾンビのエキストラは、ほとんどが地元ロンドンのボランティアで賄われました。

 

感想

 

最高の「ゾンビ・コメディ」であり、単なるグロテスクなホラー映画の枠を超えた傑作です。前半のショーンの冴えない日常と、後半の血みどろなゾンビサバイバルのギャップが最高に面白く、エドガー・ライト監督の切れ味鋭い編集とテンポの良い演出が光っています。この映画の真のテーマは、ゾンビではなく「大人になること」と「人間関係」です。ショーンが危機を通じて、自分を愛する人々のために行動を起こし、無気力な過去に決別する姿は、感動的でさえあります。ゾンビ映画初心者にも強くおすすめできる作品です。

 

レビュー

 

肯定的な意見

コメディとホラーのバランスが完璧で、笑いとスリルを同時に味わえる。

ショーンとエドの友情の描写が非常に心温まり、感動的。

ゾンビ映画への愛情とオマージュに溢れており、ファンならニヤリとする要素が多い。

否定的な意見

人によってはグロテスクな描写が強すぎると感じるかもしれない。

イギリス独特のユーモアやスラングが理解しにくい部分がある。

ゾンビ・アポカリプスの原因など、背景設定の深堀りはあまりされていない。

 

考察

 

日常に潜む「ゾンビ」

本作が公開当時から高く評価された理由の一つは、ゾンビを単なる怪物としてではなく、「無気力な現代社会の比喩」として描いた点にあります。ショーンがゾンビに気づかずに街を歩くシーンは、彼自身の生活がいかにルーティン化し、周囲への関心を失っていたかを象徴しています。通勤する人々や、パブでぼんやり過ごす人々は、アポカリプス以前から既に「生きながらにして死んでいる」ゾンビのような状態であり、映画は現代の消費社会と無関心さを鋭く風刺しています。ゾンビの発生は、ショーンにとって初めて真剣に人生を生きるきっかけとなったのです。

 

友情とロマンスの選択

ショーンの物語は、「親友エドとのだらしない生活」と「ガールフレンドのリズとの新しい大人の関係」のどちらを選ぶかという葛藤が核になっています。ゾンビの危機は、ショーンに否応なく決断を迫ります。彼はエドの変わらぬ友情を愛しつつも、リズとの未来のためにリーダーシップを発揮し、責任を取ることを学びます。最終的に、ショーンは両方をある形で手に入れることになりますが、それは彼が大きな犠牲を払って成長した結果です。

 

パブ「ウィンチェスター」の意味

ショーンが最終的な避難場所として選ぶパブ「ウィンチェスター」は、イギリス文化における「安全地帯」や「コミュニティ」の象徴です。それは彼らにとって、混乱した外界から逃れ、いつも通りの日常に戻れる場所であり、彼らのアイデンティティの一部です。しかし、ゾンビの襲撃によって、この安息の地が血と暴力の場と化すことで、過去の日常は二度と戻らないことが突きつけられます。ラストでウィンチェスターがどうなるかという結末は、ショーンが過去の自分を捨てることを意味しています。

 

 

※以下、映画のラストに関する重大なネタバレが含まれます。
未視聴の方はご注意ください。

 

ラスト

 

ウィンチェスターに立てこもったショーン、リズ、母親のバーバラ、そしてエドを含む生存者たちは、次々とゾンビの襲撃を受けます。ショーンの義父フィリップは噛まれてゾンビ化し、ショーンは自らの手で彼を倒さなければならなくなります。その後、バーバラもゾンビに噛まれており、ショーンは涙ながらに母との別れを経験します。親友のエドもゾンビに噛まれ、残されたショーンとリズは、ウィンチェスターの地下室へ逃げ込みます。地下室で、最後の望みをかけた銃の弾が尽き、絶体絶命のピンチに陥りますが、間一髪のところでイギリス軍が到着し、二人は救助されます。エドは噛まれたことでゾンビ化してしまいますが、ショーンは友情の証として彼を地下室に残し、鎖で繋いで匿います。半年後、ゾンビ・アポカリプスは収束し、ゾンビはペットとして、あるいは労働力として社会に組み込まれるという、皮肉な日常が訪れます。ショーンはリズと和解して一緒に暮らし始め、人生を立て直しました。そして時折、彼は自宅の裏庭にある物置小屋へ向かい、ゾンビ化した親友のエドとゲームをして過ごすのでした。

 

視聴方法

 

映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』は、以下のサービスで配信されている場合があります。最新の配信状況は各サービスでご確認ください。

 

DVD&Blu-ray情報

 

 

まとめ

 

ショーン・オブ・ザ・デッド』は、ゾンビ・ホラーのテンプレを逆手に取り、友情、恋愛、そして人生の再生という普遍的なテーマを見事に描ききった傑作です。無気力だった男が、未曾有の危機を通じて大切なものを守るために立ち上がり、真の大人へと成長していく物語は、痛快で感動的です。サイモン・ペッグニック・フロストの息の合ったコメディは必見です。まだ視聴されていない方は、コメディとホラーの絶妙なブレンドをぜひ体験してみてください。

 

映画のジャンル 

 

ゾンビ・コメディ、ホラー、アクション

 

 

 

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