今年も他の河川に先駆けて長良川水系が解禁となりました。
なので、この春に発売されたばかりのSAGE clasic R8を持って、このロッドが実際の釣りではどんなパフォーマンスを発揮してくれるのか?
そんなところがいち早く知りたくて、お試しフィッシングに出かけてまいりました。

実は去年の年末にいくつかのサンプルが日本に入って来ていたので、キャスティングだけは試していたのです。
しかし、実際の釣りでは、プレゼンテーション後のラインコントロールやフックアップの感触、魚とのやりとりなど、ロッドには様々なユーザビリティーが求められます。
解禁直後のウブな魚達が相手といえどもミッジングはそんなロッドの性能を測るのに、この上無いテストの場となるのです。
今回使用したのは490-4classicR8。
中規模の渓流や本流でのライズ狙いの釣りやウェットフライの釣りには最適なモデルです。

classicR8はこれまでのSAGEでは珍しくスローアクションですがこの手のロッドに多い、いわゆる持ち重り感はほとんどありません。
キャストが始まりラインのテンションを感じて初めて、このロッドが持つ本当のアクションに気付かされるほどなんです。
驚くほどしなやかに曲がり、アンロードが始まりラインを飛ばしにかかると、まさに糸を引くようにネッとりした感触で真っ直ぐなラインを繰り出してくれます。
今シーズンの長良川は冬の間に目立った増水も無く、流れの緩い川底に、落ち葉の堆積がいたるところに見られます。
幼虫期をそんな場所で過ごすユスリカやクロカワゲラのハッチが例年に比べて多く見られ、ライズが始まると比較的長く続いてくれました。実際にライズを目の前にすると何もかも忘れて無心になってしまうのですが、今回は何度か我に引き戻し、冷静にいろいろと試してみました。
私は通常ミッジングでは全長15‘ほどのリーダーを使いますが、今回は釣り上がりで使う20‘と言った長さも使用してみました。キャスト動作の割にティップの移動距離が長く、しかも正確にアンロードしてくれるので、ロングリーダーのコントロールはかなり容易です。
ロングリーダーによるアンダーパワード•カーブキャストはフライ先行のドリフトをする上で必須です。
広めのループで作るコラプスループも、ナローループの展開中に描くネガティブカーブも、ループサイズのコントロールがしやすいこのロッドではどちらも操作しやすく、スロースピードのラインがU•Pカーブキャストにどれほど有利に影響するか?そんなところにも改めて気付かせてくれました。

また、スローと言えどもティップは繊細で自重での曲がりが少ないので、スローアクションのロッドでよく見られるアワセ遅れや、その際のカウンターフレックスが引き起こすアワセ切れもほとんど見られません。そして何よりも魚の引き味が心地よい。
かれこれ20年ほど前、前ロッドデザイナーのジェリー•シムが日本の渓流をイメージしてTXLと言うシリーズを手掛けました。
彼が実際に来日し、制作のお手伝いをした際に、フライロッドに関する考えをいろいろと聞かせてくれました。
その時、彼が語ってくれた“理想”が今回classicR8を使ってみて、今、世代が変わってようやく実現したのかな?
などと感じずにはいられませんでした。
お値段あを除けば良い事尽くめのclassicR8ですが次は未だ見ぬ3番のラインナップを手にして最盛期の渓流に早く立ちたい。
なんて思う今日この頃なのでした。