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3.6
筋が豊富なので~と~と~を足して三で割った感じという言い方で言い表したいのだがそれを言うには博覧でないといけなくて、しかもただ映画を沢山見たことがあるだけじゃなく、しっかり覚えてもいないと~と~と~を足して三で割ったで言い表すことができない。たとえできたとしても自分の見知っている範囲内でやると偏向がでてしまう。
だから不足のところはそれぞれのイメージにまかせるがまずクロスロードをベースとする。そこへプレイスインザハートみたいな綿花と黒人が絡む啓発映画を加えて、そこへ籠城型のゾンビもの(ヴァンパイアだけど)を加えて三で割った、感じの映画。
ブルースとアイリッシュの音楽映画であり公民権映画でもあり噛まれたらいち抜けるゾンビ系ホラーでもある。時間も歪んで現代と過去を行き来もする。
ただし黒人映画を撮ってきた黒人監督なので白人が悪で黒人が善のブラックスプロイテーションな構図はつきまとう。それによりアイリッシュは悪人の音楽で、ブルースが善人の音楽になっているきらいもある。が、ホラーとしても音楽映画としてもいける上に公民権テーマもぼやけてなかった。詰め込み過ぎな印象もなく、複層の筋をまとめている。
ホラー部はドクタースリープや30Days of Nightを思わせ公民権部はグリーンブックやミシシッピーバーニングとか黒人差別問題を看板標榜はしないながらも内に秘めたメッセージ性をもたせた。
音楽部およびサウンドトラックはクーグラー映画でコンビを組んできたルートヴィヒヨーランソンが担当しブルースギター神話的命題をストーリーに絡ませており、これをクロスロード的と喩えたのは、間違っていないと思う。そんなことを言っている批評家はいないがホラー版クロスロードと言ってもいい。
ストーリーはあっけないほどワンイシューで、シカゴでぶいぶい言わせてきた兄弟が地元に帰ってきて一晩酒場をやる、だけの話。だけど酒場のシーンが圧巻で禁酒法下にDJやヒップホップなど時代を超越したミュージシャンが集まって踊り狂った。
クーグラー監督当人はこれを主にロバートロドリゲスのフロムダスクティルドーンおよびTheFacultyからインスピレーションを得たと語っていた。興行も批評家評も成功しアワードもいっぱい獲っている。
imdb7.6、RottenTomatoes97%と96%。
しかしなんかな。クーグラー映画にはスパイクリーやピールにあるようなブラックライブズマター気配がリーやピールよりも更に色濃く出る。それがもたれる。いやもちろんKKKはぶっこ○していいけど、全般に黒人を善に見せすぎ、られると時代的には疲れるような気がした。