How about "sei tacche"? 6つ爪スクリューバックケースの魅力
さてさてtre taccheだけ触れてsei taccheに触れないのは片手落ちかなということで。ちょっとこちらについても語っていきましょうかね。
sei taccheケースとはつまり6つの(sei)刻み目(tacche)ということになるわけですけれども。

この裏蓋の感じ、ちょっと覚えておいてください。
tre taccheが主に1930年代頃のものとすれば、sei taccheは1940年代以降の主流のスクリューバックケースといえるかと思います。つまりtre taccheの後継ですね。
このケースの違い、単にツメの数というよりはですね。tre taccheのエッジの主張するゴツゴツとした感じに対し、sei taccheは角が取れて丸みがある、手にあたる部分も削られていて非常に肌触り良くなっている、というところが大きく違いますね。
コレですね、意外とこういうブランドは少なくて。私は初めてsei taccheを開けるとき、「古い時計だから随分エッジが削れちゃってるな・・・」なんて勘違いしたくらいなんですよ。それくらいロンジンのsei taccheは手が入ってるケースが多いです(例のごとくいろいろなパターンが存在するのであくまで概論です)。
前回も書きましたが、これニコンの一眼レフカメラ名機「F」と「F2」に通ずるものがあります。直線的でゴツゴツとしたF、角が取れて丸く仕上げられたF2。洗練されたボディがF2なんですね。
sei taccheも裏蓋の肌触りという点では圧勝。ただ、時計の場合難しいのはダイヤルデザインのところの時代性とでもいいましょうか、概ねですがtre taccheの方がダイヤルについては仕上げが細かいな、といえると思います。
そんなわけでニコンの場合はF2が非常に人気が高かったですが、ロンジンの場合はどちらかといえばtre taccheの方が人気が高いかな???というのが私の印象です。
とはいえ、sei taccheは12.68ZSが入っている場合が多く。ムーブメントの完成度という点ではやはりsei taccheも捨てがたいんですよね。確かクロノメーターもsei taccheではなかったかな???違うかも(爆)
あ、ロンジンの12Lクロノメーター・・・皆さん見たことあります?以前はネット上で見られたんですけどねえ。機械は12.68ZSの巻き上げヒゲの耐震付きでした。
コレと同じなんですけどね。sei taccheの。

クロノメーターと同じなんだ!と思って(笑)大事にしてます。
LONGINES tre tacche case の魅力
トレタケ???採れたてでも竿竹でもなく・・・? そんなふうに思ったこともありました(笑)ロンジンの古い時代のスクリューバックケースの3つ爪のものです。これイタリア語とのことで3つの(tre)刻み目(tacche)ということですね。
ところで恐ろしいことにAIでもtaccheググると、ロンジンがどうとか言いだすんですよね。それくらい「tacche = LONGINES」が合意されているとは・・・(笑)

これですね、私のブログによく登場している10.68Zのtre tacche caseです。
そのトレタケですけども、同じロンジンの「sei tacche、セイタケ」よりも断然代名詞的な存在なんですね。セイタケもいい時計ですし私も好きなんですが、有名なのはトレタケなんです。
トレタケケースとセイタケケースって、ニコンのFとF2の違いに似ています。トレタケはやたらエッジが効いていて、ゴツゴツと無駄なまでに重厚感があります。セイタケは角が取れて丸くなり無駄な部分は肉を削ぎ実用的になっていると。
この重厚感、無駄なまでの素材の注ぎ込み感は、トレタケ人気を一段上に押し上げる要因の一つなのではないかと思います。


この裏蓋の重いことよ・・・。10.68Zの裏蓋なのに計測したら7g超ありました(細かい計測はできない)。

美しい金メッキcal.10.68Zの外側、手に取るとガツンと来るケースの厚みにご注目。

画像でなんとなく伝わりますか?ラグもゴツゴツですね・・・。
デカくて重いのではなく、小さいのに重い凝縮感はこの時代のモノに広く見られる傾向ですね。
またトレタケケースは時代的にも古いものですので、当時のダイヤルデザイン等とも相俟って、より強いvintage感がある個体が多くなるわけですね。それも人気の理由かと思います。

(^O^)こんな顔されたら、どうしたって欲しくなってしまうじゃないですか(笑)入手には突っ込みましたが今も後悔はないです。
vintage watchは本当に一期一会ですねえ。シェルマンさんさすがです。過去記事の18kygのヴァシュロン・・・カッケー・・・。
今回はtre taccheでしたがもちろんsei taccheも好きなのでそちらもまたいつか。
フラットなベゼルの魅力
ヴィンテージらしい顔つきっていろいろありますけども、その代表的な一つとも言えるのがフラット系のベゼルですね。なんといってもパテックのref.96がその象徴でしょう。
フラットなベゼルを見るにつけ、このパテックのクンロクが思い起こされると。手巻好きならもちろん皆さんそうだと思います(なわけない^^;)。
さて私はクンロクはおろかパテックは1本も持っていないんですけど(事情は察してください)、ロンジンのフラット系ベゼルは結構持ってるんですよね(笑)

左はフラットの18ct solid gold caseの27.0、右はフラットステップのSS tre taccheの10.68Zデス。
いやあ、フラットベゼルはケース径を少し大きく見せるところがあって、存在感が高まる感じがあります。
tre taccheケースもすごい人気あるんですけども、正直これは所有してみないとその謎がわからないですよね。いずれ別の機会にそちらも触れていこうと思います。
軍用時計というジャンル
軍用時計。これ以上の物語が詰め込まれた時計は多くはないはず。

「軍用時計物語」という書籍があります。まだ市場に軍用時計の実物がたくさんあった頃に製作された本で、今では垂涎の資料、もはやバイブルです。軍用時計実物の多くがコレクター収蔵となった現代では、もうこのような書籍を出版するのも難しいのではないでしょうか。日本におけるこの分野の第一人者と言って良い今井今朝春氏の渾身の著作。古本などで見つけたらぜひ入手したい本です。




実物の写真はもちろんのこと、当時のカタログやイラスト、軍の取り扱い説明書のようなものまで、様々な方向から解説されています。
「軍用時計」というジャンルは私達を魅了します。軍用時計もしくはそれに類する特殊用途の時計というのは当時のある意味「必要条件の塊」であると言えます。それが数センチのスペースに納められ、あまつさえ自身で使用することも出来るわけですから、魅力があるのは当然と言えるかも知れませんが。
私も何本かの軍用実物を持っています。もちろんスペックでいえば現代の「ミリタリーウォッチ」がはるかに上なわけですが、どれだけスペックが上がろうとも、歴史を超えることは出来ないのです。私もその魅力に抗えず、見つけるたびに購入を繰り返してきたうちの1人、ということになるのでしょうね。中には、以前紹介したロンジンの米陸軍モノのように、今ではなかなか見つからないかも知れないと思うようなモデルも持っています。
例えばこのOMEGAのcal.285はRAFで支給されたものでした。英国軍用は特に高級機、特殊用途も多く、また普及機も含めると数も多いため収集家にとって楽しいカテゴリーだと思います。


ベルトのフィットは必ずしもジャストサイズが最重要事項ではない事例 ETERNA RECTANGULAR
ちょっとわかりにくいですかね、このタイトル。
例えばベルト取り付け幅が16mmだとして、必ずしもそのサイズでベルトを選ぶことが最高とは限らない、ということなんですよね。

これはエテルナのレクタングラでデザインから多分1920年代末から1930年代初頭頃のものかと思いますが、クロムメッキのケースが実は嵌め殺しなんですね。
ですので通常この年代は私も革ベルトを探しますが、嵌め殺しとなると選択肢が狭くなります。取付部にヒンジが付いたベルトをたまに見かけますがどうも安っぽく、ミリタリータイプだとものものしくなりますし。ならば引き通しのベルトを使うのが常道ということでNATO系のベルトを取り付けたものの、どうも雰囲気が出ないわけですよ。それはそうかな、確かに年代を考えるとちょっと雰囲気が外れるのは仕方ない。
それならばということでボンクリップみたいな感じのベルトをネットで見つけてピッタリの幅で装着すると(先日のLACOに着いていたベルトが本来はジャストサイズ)、レクタングラケースは幅が狭いためか、やたらとベルトが主張してきてどうも微妙に面白みがない。
なので、あえて当時っぽく細いベルトを装着してみた(軍用品なんかではベルトのフィットなど構っていられなかったのか、細いベルトがよく使われていた)んですが、これが結構いい感じ??自分ではお気に入りでして。
サイズがピタッとしたベルトはもちろん良いわけですけど、あえてジャストフィットしないベルトを装着するのがジャストフィットということもあるというなかなかにファッションというのは機能だけでは語れないことを証明するような事例となったのでした。
そうそう、このエテルナ、ミニッツレイルのミラーが残っていてスバラシイんですよね。この時代のレクタングラケースのオリジナルダイヤルはそれだけでも貴重ですけども。
冬はYGがひときわ使いやすい
冬こそイエローゴールドだなあ、とつくづく思います。

何が、ということもないんですけどもやはり温かみのある色合いと、袖が長いんで金でもあまり嫌味にならないところですね。夏場はどうしても目立ちますからね。
一時期、スポロレが大流行して、SSこそ最強!みたいな考え方もあったんですよ。それは確かにSSの方が硬いですし、それはそれかなとは思います。
一方で、vintageだと特にそうなんですが、やはり昔は腕時計って実用と装飾の間、貴金属アクセサリーみたいな感じもあったんですよね。だからYGはvintage watchらしい!というのも私は気に入っている理由の一つかな。
無垢ばかり集めていた時期もあったんですが、最近は金張りも結構いいなと思っていて、前に上げたエベラールのクロノなんかも金張りですけど気に入ってますね。
それにしても気に入っている時計が多過ぎまして。腕が30本くらい欲しい(笑)この頃です。
記念品の時計 金無垢のHamilton thin-o-matic
記念品として時計が送られることがあります。ヴィンテージウォッチを集めていても、しばしば目にしますし、軍用なんかと同じく歴史を感じますね。
こちらはハミルトンの14金無垢。

マークが額にありますがなかなか派手派手で(笑)楽しいですね。これはもう言い逃れのしようもない記念品ということです。とはいえ現代の私達にはなんのマークなんやらさっぱりですけど(笑)

裏を見るに何らかの船もしくは海軍に関連した受賞記念のようです。送られた相手はFRED MANSKE。同名 1962でググると船が出てきますし、人の名前としてもあるようですが、どちらなのか私にはわかりません。EVINRUDEが船を製造していた会社のようでして、どちらかというと船なのかな?と思います。
まあこういった時計の背景を探るのもヴィンテージの楽しみの一つです。
ダイヤルにマークが有るのは比較的少なく(使いにくいから?)、裏蓋の刻印はよく見かけますよね。裏蓋だけなら今の私達が使うにも気になりませんし、まずはそういったものから手に入れていくのがオススメです。
あ、そうそうこちらの時計実は・・・マイクロローターなんですよ。それでこの時計の何がすごいかというとこの時代マイクロローターはほとんどがワンピースケースであり、ムーブメントへのアクセスが困難な個体ばかりなんですよね。
そんな中で14金無垢のスクリューバックケースに入ったマイクロローターですからね。眺めて楽しい。思わず自慢してしまいますよ(笑)じゃあその画像も載せとけよ!ってとこなんですがちょっと怠けて撮らなかったのでいつか別の機会に。