今年も気が付けばあとわずか。やっと時間ができた感覚があり、今さらながら、私自身のウェルビーイングに(Well-being)について考えてみたりした。
世間では「クリスマスツリーを早く飾った人のほうがウェルビーイング度が上がる」という話があるらしく、私の場合はというと、今さらながら、「本を読むこと」なんだよねと思うわけで、この1,2年まとまった読書ができなくなっていたので(動画に時間を取られてもいるわけですが)来年は読書会も主宰してみようかと思っている。
さて、この「平場の月」はいま映画が公開されている。主人公の青砥♂を堺雅人、須藤♀を井川遥が演じている。
舞台は埼玉の朝霞。青砥健将と須藤葉子は中学の同級生で、青砥は中学時代に須藤に告白して振られた過去がある。
50歳になって健診で引っかかった青砥が精密検査で行った病院内のコンビニで働く須藤と再会した。
青砥は離婚して地元に戻り、須藤も諸々合って地元に戻ってきていた。二人は再開し、交流していく中で惹かれあっていく。そんな二人が買い物に行くのが、ヤオコー。
埼玉を代表するスーパーで、今は埼玉に住んでいない私も大ファンでよく行ったりする。
”平場”というのは、普通の場という意味を含んでいるらしいけれど、この小説の中では平民という意味合いで使われている。
埼玉出身の私は、朝霞のスーパーもちょっとおしゃれして出かける池袋の西武百貨店やメトロポリタンホテルのレストランも、あーなんかわかる「平場」の人々の感覚。いや、埼玉県民の感覚か。
ヤオコーで青砥と須藤が二人で買い物していたら、ローカルパパラッチ&スポークスマンみたいなウミウシに似ている同級生のウミちゃん♀と遭遇して、あっという間に話が拡がり、ウミちゃんが考えた起承転結に落とし込みされて話が展開されているという話も挟みこまれていて。このあたりの辟易するような平場感も興味深い。
話を戻すとこの小説、かつて思いを寄せていた女性に人生紆余曲折して一周まわって50歳で再会するという、とてもロマンティックな話を想像していると、おやっという展開が待っていて、ネタバレになるのであまり言えないのだけれど、アラフォーの私には話がとてもリアルに感じる面もあって、なんとなく怖くなった。
テンションはやや下がるけれど、ありです。
平場の月 / 朝倉 かすみ著
東京 : 光文社 , 2018
252p ; 18cm






