古民家ギャラリーうした+古本カフェ便り

読書ブログなど、自分の興味のあることを書いていきたい。

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ばかもの     絲山秋子

新潮文庫 平成20年 一読すると性的描写が乱暴に感じられるが、読み進めてゆくと ヒデという主人公は次第に酒に溺れてゆく。 なんなんだ、この展開は…………と、アッという間に読み終わって しまったが、それを破滅と再生の物語と書くのは陳腐すぎるだ ろう。 …

あやしい探検隊 焚火発見伝  椎名誠・林政明

1996年 小学館文庫 ボクが子供のころは、給食にクジラの竜田揚げがでたんだが、 あれは味がコクって美味かったな。いつしか鶏肉にしても、 肉自体の味が曖昧になってきて、ただ安いのはクサかったり するだけで、昔の人はもっとうまい肉を食っていたんじ…

さらば、ガク    野田知佑

文春文庫 2002年 ボクは犬が嫌いだ。今までの人生で二度襲われたことがある。 一度はクリーニング屋のちっこい犬に踵をがぶりとやられ、一度は 二メートルくらいの大きな黒い犬に襲われて、戦った末、ビニール 傘がボロボロになり、死ぬ思いをした。怪我…

本日順風    野田知佑

文春文庫 1996年 「個」が失われつつある今、いかに「個」というものを 確保するかが切実な問題になっている。 「個」の喪失は二十数年前よりもっと深刻で、「個性」 というものは、もはやテレビの中の幻影になりつつある。 「政府」は国家的戦略で「個…

蝶々の纏足    山田詠美

新潮文庫 昭和62年 「蝶々の纏足」は読んだが、「風葬の教室」、「きぎつねこん」 は途中下車してしまった。 なんだかイヤ~な気持ちになる作家っていうのはいるもので、そ れなりに需要もあるのも知っているつもりだが、おれっちはムリだ。 山田氏のラヴ…

我らが隣人の犯罪    宮部みゆき

ミステリーというのはどうも苦手なのだが、この我らが~ は、なんとなく読み始めて、「この子誰の子」、「サボテ ンの花」、「祝・殺人」、「気分は自殺志願」と読んでし まった。 コミックタッチというか、そんなに深刻にならないのが、エ ンタメ小説っぽく…

アレルヤ     桜井鈴茂

双葉文庫 2002年 読後に電話をして、相談したくなるような作家を読みたいと 書いたサリンジャーを引き合いに中俣さんという人は解説を 書いているが、本トに、なんか、桜井さんって人はフツーな んだろうなア、と「おれのユッキー」を読んで思った。 男なら…

ゑびす殺し   荒俣宏

徳間書店 1990年 「ゑびす殺し」は作家幸田露伴に捧げられている。露伴の作品が 下敷きになっているらしい。こういう作品をどこまでがオマージ ュとするかが問題となるだろうが、この作品だけしか知らないの で、なんとも言えない。オチも決まっていて、…

日本全国津々うりゃうりゃ   宮田珠己

幻冬舎文庫 2012年 宮田さんって人は海の生物がお好きらしい。とにかく「海物語」というパチン コの海生物のことまで書いている。おい、待てよ(キムタク風に)、これって 紀行文じゃなかったのかよぉ……。 いや、それは、こっちの勝手な思い違いらしい。…

夜中にジャムを煮る    平松洋子

新潮文庫 2008年 うちでは毎日ごはんをコンロで炊くのだが、それに鍋を 使っているのだが、それが文化鍋というものだというこ とを知らなかった。 はじめ、大火で一気に沸騰させ、最近知ったのだが、沸 騰したら、ごはんをかき混ぜる。すると、うま味が…