関西電力が個人向け社債「関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」を2026年1月29日に発行します。この記事では、本債券の概要や購入方法について紹介します。
銘柄
関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
発行体
関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の発行体は関西電力株式会社です。
関西電力株式会社(関電)は、大阪府大阪市に本社を置き、近畿地方を中心に電気・ガスを供給する国内有数のエネルギー企業です。戦後の電力再編成に伴い1951年に設立されて以来、日本屈指の工業地帯である阪神工業地帯や、歴史的遺産を多く抱える近畿圏の経済・生活を支え続けてきました。
同社の最大の特徴は、電源構成における原子力発電の比率が比較的高い点にあります。福井県内に複数の原子力発電所を保有しており、低炭素社会の実現に向けた「ゼロカーボン」への取り組みを強力に推進しています。近年では、電力小売全面自由化に伴う競争激化を受け、エネルギー事業のみならず、情報通信(オプテージ等)、不動産、生活ソリューションといった多角的なビジネス展開を加速させています。
また、再生可能エネルギーの開発や海外事業の拡大にも注力しており、伝統的なインフラ企業の枠を超え、持続可能な社会を築くための「総合エネルギー企業」としての変革を続けています。
| 本店所在地 | 大阪市北区中之島3丁目6番16号 |
| 上場市場 | 東京証券取引所プライム市場 |
| 証券コード | 9503 |
| 制度信用 | 貸借銘柄 |
| 設立 | 1951年5月 |
関西電力株式会社の発行体格付は、電力会社の中でも高い方に位置します。
| 電力会社 | R&I | JCR |
|---|---|---|
| 北海道電力 | A+ | AA- |
| 東北電力 | A+ | AA |
| 東京電力エナジーパートナー | A- | A |
| 東京電力パワーグリッド | A- | A |
| 東京電力ホールディングス | A- | A |
| 東京電力リニューアブルパワー | A- | A |
| 中部電力 | A+ | AA+ |
| 北陸電力 | A+ | AA |
| 関西電力 | AA- | AA+ |
| 中国電力 | A+ | AA |
| 四国電力 | A+ | AA |
| 九州電力 | A+ | AA |
| 沖縄電力 | AA |
※2026年1月7日現在
発行条件
関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の発行条件は以下のとおりです。
期間
約4年
利率
年1.84%(税引前)
発行価格
額面100円につき100円
申込単位
10万円単位
発行額
300億円
社債間限定同順位特約
関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)には担保がありませんが、社債間限定同順位特約がついています。社債間限定同順位特約とは、関西電力株式会社が今後担保付きの社債を発行する場合は、関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)にも同様に担保をつけるという特約です。担保なしの債券より担保つきの債券の方が債権の回収優先順位が高いため、あとから発行された社債によって不利な扱いがされないという保証になります。
スケジュール
関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)の条件決定から償還までのスケジュールは以下のとおりです。
- 2026.1.14条件決定
- 2026.1.15募集開始
- 2026.1.28募集開始
- 2026.1.29発行
- 2026.7.25利払い
- 2027.1.25利払い
- 2027.7.25利払い
- 2028.1.25利払い
- 2028.7.25利払い
- 2029.1.25利払い
- 2029.7.25利払い
- 2030.1.25利払い・償還
条件決定日
2026年1月14日
募集期間
2026年1月15日〜2026年1月28日
発行日
2026年1月29日
利払日
毎年1月25日および7月25日(年2回)
償還日
2030年1月25日
格付
関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)は、株式会社格付投資情報センター(R&I)および株式会社日本格付研究所(JCR)から長期個別債務格付を取得しています。
| R&I | AA- |
| JCR | AA+ |
R&Iの格付とJCRの格付が異なりますが、これはJCRが甘めの格付を行う傾向があるからです。どちらかというと、R&Iの格付けを参考にした方がよいでしょう。
格付投資情報センター
関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)は、株式会社格付投資情報センター(R&I)から「」の長期個別債務格付を取得しています。R&Iによる格付事由は以下のとおりです。
関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)は、株式会社格付投資情報センター(R&I)から「AA-」の長期個別債務格付を取得しています。R&Iによる格付事由は以下のとおりです。原子力発電への依存度が大きい電源構成で、安定稼働すれば高いコスト競争力を発揮できる。40年超運転の原発3基でテロ対策などを想定した特定重大事故等対処施設(特重施設)を完成させ、2023年度中に原発7基体制を実現した。内外無差別の順守に伴う小売部門などへの影響はあるものの、原子力の利用率向上をテコに発電部門を含めたグループ全体で高水準の利益を確保している。収益力の向上と発電部門の低炭素化はプラス要因だ。ここ数年は電気料金を値上げせずに多額の利益を計上、価格競争力の強化も進んだ。2024年度の増資で3800億円弱を調達し自己資本の拡充が急速に進展、財務構成が大幅に改善した点も評価できる。2025年7月には、東日本大震災以降、見合わせていた美浜原発敷地内での後継機設置検討の自主的な現地調査を再開すると発表した。原発の新増設も含めた中長期的な投資規模と財務構成への影響、2026年度以降を対象とする次期中期経営計画の内容などを確認していく。
日本格付研究所
関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)は、株式会社日本格付研究所(JCR)から「AA+」の長期個別債務格付を取得しています。JCRによる格付事由は以下のとおりです。
収益力は業界トップクラスである。原発事業は 7 基体制を背景に環境性や経済性で高い競争力を有し、運転期間延長の認可取得や使用済燃料の貯蔵への対応など、安定操業に向けた取り組みも進んでいる。また、情報通信や生活・ビジネスソリューションといった非電力分野の収益源が充実しており、当社は中長期的に高い収益力を維持できると想定される。財務面では送配電網の増強や南港発電所(LNG 火力)の設備更新等、投資案件が重なる中、物価高の影響もあり、プラスのフリーキャッシュフローを確保しづらく、有利子負債が増加する可能性がある。しかし、24 年に実施した増資により、リスクバッファーや投資資金を拡充できていることや中長期の財務方針を踏まえると、強固な財務基盤が損なわれる公算は小さい。以上より、格付を 1 ノッチ引き上げ、見通しを安定的とした。
超長期的には、脱炭素関連を含め、将来の成長に向けた投資負担に備え、財務基盤の維持・強化が必要とみられる。原発事業は今後も収益の柱と目されることから、徹底した安全管理の取り組みのほか、国内における核燃料サイクル確立への貢献状況には注目しておきたい。
販売会社
以下に示す証券会社で関西電力株式会社第579回無担保社債(社債間限定同順位特約付)を販売しています。
| 大和証券 | 60億円 |
| 野村證券 | 50億円 |
| SMBC日興証券 | 50億円 |
| みずほ証券 | 50億円 |
| 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 40億円 |
| SBI証券 | 20億円 |
| 東海東京証券 | 10億円 |
| 岡三証券 | 5億円 |
| FFG証券 | 5億円 |
| 東洋証券 | 3億円 |
| 岩井コスモ証券 | 2.5億円 |
| 丸三証券 | 2.5億円 |
| 中銀証券 | 1億円 |
| ひろぎん証券 | 1億円 |
| 計 | 300億円 |
株式は購入に手数料がかかり、その手数料は証券会社によって異なりますが、社債の購入に手数料はかかりませんので、どこの証券会社で買っても同じです。
個人向け社債の購入方法について、詳しくは次の記事をご覧ください。
関西電力の社債情報については、下記公式サイトでご確認ください。
既発債
関西電力株式会社は、以下に示す個人向け社債を過去に発行しています。
| 銘柄 | 発行日 | 期間 | 利率 |
|---|---|---|---|
| 第529回社債 | 2019年6月20日 | 3年 | 0.14% |
関連記事


参考文献
関西電力株式会社 (2026) 関西電力個人投資家向け社債(第579回)の募集
株式会社格付投資情報センター (2026) NEWS RELEASE
株式会社日本格付研究所 (2026) News Release
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