
50代から始める自重筋トレ:現在バイアスを克服して継続する秘訣
- はじめに
- 現在バイアスとは何か
- 僕が体験した現在バイアスの具体例
- 現在バイアスを克服するための実践的な方法
- 食事面での現在バイアス克服
- メンタル面での変化と現在バイアスの軽減
- 長期的な視点を保つコツ
- 仲間やコミュニティの力
- 現在バイアスとうまく付き合う心構え
- まとめ:50代からでも変われる
はじめに
僕が自重筋トレを始めてから数年が経ちました。50代という年齢でスタートした筋トレの習慣は、今では僕の生活に欠かせないものとなっています。でも正直に言うと、始めた当初は「今日はやめておこう」「明日からでいいか」という気持ちとの戦いの連続でした。
これは心理学で言う「現在バイアス」の典型的な例でした。現在の快適さや楽しさを過大評価し、将来の利益を過小評価してしまう心の働きです。筋トレを続けていく中で、この現在バイアスとうまく付き合っていく方法を見つけることができました。今日はその経験をお話しさせていただきたいと思います。
現在バイアスとは何か
現在バイアスとは、目の前の即座に得られる満足を、将来得られるより大きな利益よりも重視してしまう心理的傾向のことです。例えば、「今日はソファでゆっくりしたい」という現在の欲求が、「将来の健康な身体」という長期的な利益を上回ってしまうのです。
僕自身、筋トレを始めた頃は毎日この現在バイアスに悩まされていました。仕事から帰宅して、妻の手料理の前にトレーニングをしようと決めていたにも関わらず、ソファに座ってしまうと「今日は疲れているから明日でいいや」という気持ちが湧いてきます。
この心理的な罠は、特に50代の僕たちには強く作用するのではないでしょうか。長年培った生活習慣があり、新しいことを始めるエネルギーを出すのに時間がかかります。でも、だからこそ現在バイアスを理解し、それに対処する方法を身につけることが大切だと感じています。
僕が体験した現在バイアスの具体例
トレーニング開始時期の葛藤
筋トレを始めようと決意したのは、鏡に映った自分のぽっこりお腹を見た時でした。「このままではいけない」と強く思ったのですが、いざ始めようとすると様々な言い訳が頭に浮かんできました。
「今日は雨が降っているから」「仕事が忙しい時期だから来月から」「まずは情報収集から」といった具合です。これらはすべて現在バイアスによるもので、今の快適な状態を変えたくないという心理が働いていたのです。
食事習慣の変更への抵抗
筋トレと同時に食事も見直そうと決めていました。それまでの朝食はコーヒーとトースト程度、昼食はコンビニ弁当という生活でした。「明日からタンパク質を意識した食事にしよう」と思っても、コンビニの前に立つと慣れ親しんだお弁当に手が伸びてしまいます。
新しい食事パターンを考えるのは面倒だし、今まで通りの方が楽だからです。これも典型的な現在バイアスの現れでした。
現在バイアスを克服するための実践的な方法
1. 小さすぎるほど小さく始める
現在バイアスを克服するために最も効果的だったのは、とにかく小さく始めることでした。「今日は腕立て伏せを5回だけ」「プランクを30秒だけ」という具合に、やらない言い訳が思い浮かばないほど小さな目標を設定しました。
5回の腕立て伏せなら、どんなに疲れていてもできます。そして不思議なことに、一度始めてしまうと「もう少しできそうだな」という気持ちが湧いてくることが多いのです。結果的に予定していた以上のトレーニングをすることも珍しくありませんでした。
2. 環境を整える
現在バイアスに負けないためには、環境の力を借りることも重要です。僕の場合、リビングの一角にトレーニング用のスペースを確保し、そこにヨガマットを常に敷いておくようにしました。
これにより、トレーニングを始めるまでのハードルが大幅に下がりました。「準備が面倒だから」という現在バイアスの言い訳を事前に潰していたのです。
3. 時間の固定化
最初は帰宅後夕食前にトレーニングをしていましたが、現在は夕食後2時間空けてからに変更しています。この時間の固定化により、「いつやろうか」と考える必要がなくなり、現在バイアスが入り込む余地を減らすことができました。
決まった時間になったら自然とトレーニングモードに入れるようになったのです。
4. 記録をつけない自由さ
多くの筋トレ指導では記録をつけることが推奨されますが、僕は敢えて記録をつけていません。その理由は、記録をつけることがプレッシャーになり、現在バイアスを強化してしまう可能性があるからです。
「今日は調子が悪いから記録に残したくない」「前回より少なくなってしまう」といった気持ちが、トレーニング自体をやめる言い訳になってしまうのです。代わりに、その日の体調に合わせてメニューを決める柔軟性を持たせています。
食事面での現在バイアス克服
段階的な変更
食事の改善も、現在バイアスを意識して段階的に行いました。まず最初に変えたのは朝食です。コーヒーとトーストに卵を追加するだけという小さな変更から始めました。
この小さな成功体験が、現在バイアスに打ち勝つ自信につながりました。その後、昼食のコンビニ弁当を徐々にタンパク質豊富なメニューに変更していきました。
妻の理解と協力
家族の理解も重要でした。妻には筋トレの目的と食事改善の理由を説明し、夕食の量を適量にしてもらうよう相談しました。幸い妻は理解を示してくれ、タンパク質を重視した献立も考えてくれるようになりました。
家族が協力的でない場合、現在バイアスはより強く働いてしまうでしょう。周囲の理解を得ることも、継続のためには重要な要素だと感じています。
メンタル面での変化と現在バイアスの軽減
自己肯定感の向上
筋トレを続けることで、徐々に体型に変化が現れてきました。ぽっこりお腹が少しへこみ、腕や胸に筋肉がついてきたのが分かったときの喜びは格別でした。
この変化が自己肯定感の向上につながり、「今日はやりたくないな」という現在バイアスよりも「今日もがんばろう」という前向きな気持ちが勝つようになってきました。
ストレス管理への効果
職場では同世代の同僚が何人かいますが、筋トレをしている人はいません。ゴルフやジョギング、散歩程度の運動をしている人がほとんどです。でも僕は、自重筋トレによるストレス発散効果を実感しています。
仕事でイライラしたことがあっても、帰宅後のトレーニングで気持ちがリセットされます。この実感があるからこそ、現在バイアスに負けずにトレーニングを継続できているのかもしれません。
長期的な視点を保つコツ
将来の自分をイメージする
現在バイアスを克服するためには、将来の利益を具体的にイメージすることが重要です。僕の場合、「60代になっても元気でかっこいい体型でいたい」「孫ができたときに一緒に遊べる体力を維持したい」といった具体的な目標を持っています。
このイメージが鮮明であればあるほど、現在の小さな怠惰な気持ちに打ち勝つ力になります。
健康への投資という考え方
筋トレにかける時間を「健康への投資」と考えるようにしました。今日の30分が、将来の医療費を削減し、より充実した老後生活を送るための投資だと思えば、現在バイアスに負けそうになる気持ちも変わってきます。
仲間やコミュニティの力
インターネットでの情報収集と交流
職場に筋トレの知識がある人がいないため、インターネットで情報収集をしながら自主的に始めました。オンラインコミュニティに参加することで、同じような状況の人たちと経験を共有できるようになりました。
一人で頑張っているときは現在バイアスに負けそうになることも多いですが、仲間の存在を感じることで継続のモチベーションが高まります。
家族への良い影響
直接的に一緒にトレーニングをすることはありませんが、僕の変化を見て家族も健康について考えるようになったようです。妻も散歩の頻度を増やしたり、食事により気を遣うようになりました。
自分の行動が家族にも良い影響を与えているという実感が、現在バイアスに打ち勝つ大きな力になっています。
現在バイアスとうまく付き合う心構え
完璧を求めすぎない
現在バイアスを完全に克服することは不可能だと受け入れることも大切です。時には「今日はやりたくないな」という気持ちが勝ってしまう日もあります。でも、それを自分を責める理由にするのではなく、「明日はまたがんばろう」と切り替える柔軟性を持つことが継続の秘訣だと思います。
小さな成功を積み重ねる
現在バイアスに打ち勝った小さな成功を大切にしています。「今日は疲れていたけどトレーニングできた」「コンビニでお弁当ではなくサラダチキンを選べた」といった小さな勝利が、次の日の行動を支える力になります。
まとめ:50代からでも変われる

現在バイアスは誰にでもある自然な心理傾向です。それを理解し、うまく付き合っていくことで、50代からでも新しい習慣を身につけることは十分可能だと僕は体験を通じて実感しています。
自重筋トレは特別な器具も場所も必要なく、今すぐにでも始められます。現在バイアスに負けそうになったときは、「今日は腕立て伏せを1回だけ」でも構いません。その小さな一歩が、やがて大きな変化につながっていくのです。
僕たち50代は、まだまだこれからです。現在バイアスを理解し、それに対処する方法を身につけて、より健康で充実した人生を送っていきましょう。一人ひとりの小さな挑戦が、きっと大きな変化をもたらすはずです。