とっちらかんと

~迷子の寄り道~

毎年恒例の『卵酒』について。

祖母は、毎年大晦日の日に卵酒を大きな鍋に拵えて、正月に挨拶に来た方々に差し上げていました。卵酒欲しさに挨拶に来るような人もいたくらいです。 家族の中で私だけがその作業を手伝い、あの大きな鍋を、底が固まらないように混ぜ続けていました。小さい頃は椅子に立って。しかも、これを3回ほど繰り返すのだから大仕事。 良い思い出のように聞こえるこの辺で、思い出話はやめておこう。

そんなわけで、『購入する』なんて考えたこともなかった私は、初めて店頭で卵酒を見かけた時の衝撃が未だに忘れられません。

それからというもの、様々な卵酒を試してみたのですが、祖母の卵酒が最も好みのようだったので、毎年作るようになりました。 祖母が亡くなる前に教えてもらった、材料のだいたいの配分のメモを参考に作っているのですが、次に作る時に覚えていたら、実際に使った分量も記録してみようかな。

今回は卵強めになったのですが、原因はおそらく黄身。越して来てから好んで食べるようになったMサイズの卵を使ったのですが、次回はLサイズの卵を使って白身の配分が多くなるようにしようと思います。 あとは、表面の気泡が物語っているように、お湯から外すのが遅れてとろみが付き過ぎました。これはもう気を付けるしかない。卵酒2024家を離れてからは手伝いに戻ることもなかったので、手探りの部分が多いのですが、メモのおかげでかけ離れることなく作れています。祖母は計量もせずに毎年同じ味にしていたのだから、そこは何十年と作り続けた人だけが到達できる域。 基本的にはメモの配分から大きくずれないようにしながら、作り方には変更点も加え、いつかあの味を作れるようになりたいな~と、習慣だけは絶やさぬようにしています。変更点なんか加えたら道は遠のく気もしますが・・・さて、変更点を記録しておこ~。

  1. 湯煎

  2. 水を加えない

  3. お砂糖の種類

1. 湯煎

大きな鍋で大量に、それを3回分ほど作っていた祖母は、底が固まらないようにとにかく注意を払って(払わせて)いましたが、少量だと湯煎の方が火の入りが緩やかで気楽。分量の関係で祖母には出来なかったのかもしれません。

2. 水を加えない

祖母の作り方自体、昔々に勤め先の病院で先生から教わった作り方で、元々は水が入らなかったそう。祖母自身がお酒に強くなかった為、途中から水を加えるようになったそうです。 お酒だけの卵酒が好きだった祖父が、水を加えたものを味見させると機嫌を悪くして、祖母の目を盗んでお酒を加えていたこともありました。当然バレて祖母はカンカンでしたが、私もお酒だけの方が好き。なので、元の作り方に戻しました。

3. お砂糖の種類

最初のうちは、卵酒用に上白糖を購入していましたが、余った分を消費するのに相当時間がかかったので、いつも使っている甜菜糖に。仕上がりの色が若干濃くなり、甘さが優しくなった気がします。

あと、お酒は純米酒。手に入り易いお酒の方が、飲みやすく安定した仕上がりになる気がします。語弊があるかもしれませんが、良いお酒を使うと、お酒自体の香りが残りすぎる気がします。 旦那さんは銘柄による香りの違いごと楽しんでいますが、最近やっと、卵酒になっていない日本酒の美味しさを感じるようになった私には、まだまだ飲みづらい。 とはいえ、引っ越し1年目にはその土地のお酒で卵酒を作るのが恒例。こんな事をしていれば、祖母の味なんて一生再現できないかもしれませんが、そもそも、祖母の味に近い卵酒が出来たら儲けものです。

と、こんなことを書いていたので気になって、土地の日本酒がない都道府県ってあるのかな~、と調べてみたら、鹿児島県で40年ぶりに清酒造りが再開された、という2016年の記事を見つけました。『焼酎造りを進化させるための清酒造り』なんて、読むだけでもワクワクします。

皆様が穏やかに新年を迎えられますよう

お祈り申しあげます

最終更新2025.12.15