日本国内でXやInstagramが普及した2010年代あたりから、企業や自治体はSNSの投稿を通じて売上アップや町おこしを試みるようになりました。
いわゆるSNSマーケティングというやつで、投稿をバズらせる(大量のインプレッションを稼ぐ)ノウハウを磨いたり、またそのノウハウ自体を商材として利益を得ようとする企業も出てきました。
そして私もいくつかのSNSやミニブログと呼ばれるウェブサービスに頻繁に投稿して、自分の投稿のアナリティクスやインサイトを眺めて思うのですが、SNSマーケティングって致命的な弱点があると思うのです。
具体的には、インプレッションを稼げてもエンゲージメントが伸びないのです。
どういうことかというと、投稿主が「多くの人に見てほしいウェブサイト」のURLを記述してSNSに投稿したとします。
その投稿が運良くバズって大量のインプレッションが稼げたとします。
でもその投稿内のURLをクリックして、「多くの人に見てほしいウェブサイト」にアクセスする回数が伸びないのです。
インプレッションが稼げたということは、その投稿自体は多くのSNS利用者の端末画面上に表示されているのです。
でも表示はされていても利用者が見てないか、投稿の本文を読んでおしまい、というケースが多いのです。
また、バズる投稿には動画や写真が添付されていることが多いですが、その動画や写真を見るところまでは、結構な数の利用者はやるんです。
でも投稿内にURLを載せて「リンク先も見てね」という感じにしても、ほとんどの利用者は見ません。
マウスで1回クリック、スマートフォンの画面を1回タップ、それすらしないのです。
SNSマーケティングの弱点って、バズった投稿内でコンテンツが完結してしまうことなのです。
その投稿からリンクしている別のコンテンツに波及するところまで行かないのです。
SNSマーケティングのノウハウを持っている企業は、契約したクライアントにきっと下記のように言うでしょうね。
「宣伝したい内容は何もかも、投稿に添付する動画内で明らかにしてください。『詳細はリンク先で』なんて書いても利用者はほとんど見ません」
Instagramは利用者のそんな傾向を知っているからか、投稿の本文にURLを記述してもただの文字列として扱い、リンクしないようにしています。
たぶんInstagramの運営元は「本文に長々と文字を書くような使い方が間違っている。伝えたいことは写真か動画で示すんだ」と思っているかもしれません。
Instagramは24時間で投稿が消える機能とかに力を入れてますし、「SNSを使う奴らにとって情報なんて流行の最先端のキラキラしたものしか見ないもんだ。文章をじっくり読むような奴はSNSなんてやらない」と割り切っているのかもしれません。
2010年代に、SNSでは「お金配り」が流行っていた時期がありました。
「◯◯すればお金あげます」というような投稿です。
そういう投稿に対しては、◯◯の部分が結構面倒な手順であっても、利用者はやる人が多いんです。
なぜならお金という対価があることが明らかになっているから。
ほとんどのSNS利用者は、自身に入ってくる対価が無いのだったら、投稿に記述されたURLをタップすることすらしないのです。
リンク先を見ることでなにか損失が出るわけでもないのに、「何ももらえないのだったらリンク先を見る意味が無い」と考える利用者が多いのです。
これがSNSマーケティングの致命的な弱点で、これを理解せずに企業や自治体で「これからの時代はSNSだ!SNSでアピールするぞ!」と意気込んでいたら失敗します。
まあ2025年時点で「これからの時代はSNSだ」というのは遅すぎる気もしていて、2010年代までだったら通用したけれども、という感じです。
むしろ今後はSNSよりも、公式ウェブサイトのコンテンツを充実させた方が得られるものが大きそうな気がします。
SNSは利用者は多くて情報の拡散や露出は見込めるのですが、投稿する側から見るとできることが限られているし、投稿内に記述しない情報へのアクセスは見込めないし、期待した効果が得られない、と実感する現場が多いかなと思うのです。
ニコニコ動画は新規動画をアップロードするたびに「この動画をXでポストしよう!」と表示してくるのですが、2009年のTwitter時代からXに投稿し続けてアナリティクスを1日に複数回チェックしている実感としては、「Xからニコニコ動画に見に来る人なんて、2010年前後ならともかく、今はそんなにいないと思うよ」という感じです。
まあそれはそれとして、私の動画一覧です、どうぞごらんください。
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