2025-12-23 押し詰まって来ましたの巻 作業に没頭していましたら、いつのまにか明日はクリスマスイブでした。ここまで来ると大晦日はあっという間ですね。あと何台仕上げることが出来るか? このローライ35はピントリングが動かない。やっと分解してみるとヘリコイドグリスがごってり詰め込まれています。グリスの種類から恐らく工場での作業と思いますが稀にこのような個体を見ます。ヘリコイド部分のグリス以外は無駄なんですけどね。 これはベビーローライフレックス(スポーツ)ですが、私は苦手です。レンズの繰り出し機構がご覧のように中央のリングギヤで4つの小ギヤを回しているのですが、もう、とんでもなく古いですからグリスは変質固化しているわけで、それによってピントリングが非常に重くなっています。この部分のグリスを入れ替えても中々軽く動いてくれません。 ドキっ、過去に私も複数リペイントをしたPEN-Fですけどよく見ると私の作ではありません。 メッキを剥離して真鍮出しをしておらずクロームの上から塗っています。これですと塗膜の密着は絶望的になります。駒数窓のレンズを外すのに苦労していますね。ここはやった方でないと分からない、きれいに分離するのは非常に難しいのです。古いモルトもそのままですのでO/HはされていないようですのでO/Hをします。 アンダーカバーも同様です。中央部が塗られていないのは持ち手を付けたため。溶剤で軽く拭くと塗料が落ちますので自然乾燥塗料かウレタン塗料でしょうか。 私の結論は、カメラのような工業製品の塗装は焼付塗装でなければ塗膜の硬度と密着は確保できないと思います。この方の塗装は塗装ブツなどはありますがセンスは良いと思いますので研究して欲しいと思います。尚、密着の弱い後塗りのカメラは、神経を使っても作業中の塗装剥離が起きるので本当は扱いたくないのです。 で、お待たせをしている別のカメラ店様からのローライ35Sをやろうと思いまして点検をしていくと・・沈胴の収納ボタンを押してレンズ部を回しても抵抗感が無い。これも意外に多い不具合ですが、沈胴チューブを固定する爪の片方(画像右)が折れています。折れるのは決まってこちら側です。このままでも使えないことはありませんが、商品としては厳しいのでお店とご相談です。 では、気を取り直してPEN-FTブラック+42mmをやろうとレンズを点検すると・・あぁ、こちらもダメです。見にくいですが42mmの持病の中玉のリング状の曇りです。 では、仕方が無いのでFT本体のみオーバーホールしますが現状は巻上げもシャッターも切れません。後期の#3425XXとしては状態が悪いです。 この個体は未分解機と思いましたが過去に修理を受けています。ハンマーを外されているのと、コネクティングバー部が傷だらけです。バーの戻り用バネの掛かり位置が違います。(〇の部分です)ネジのスリ割もいたんでいます。何をしたのでしょう? また、この個体はシャッターを切ったショット数は多いと思います。ハンマー軸にガタがあって地板の孔が潤滑不足により拡大しているのです。まぁ、使用は出来ますが・・ リターンレバーにガタが多いので分解をしてみます。 ↗の銅ワッシャーが入っていませんので追加して組みます。 オリジナルはモリブデン系のグリスが塗布されているところにホワイト系グリスを塗布されています。グリスの変質からか動きが非常に硬くなっています。すべて洗浄をします。 34万台のハーフミラーとしては非常に悪い状態。恐らく劣悪な環境で何十年か放置されたのでしょう。交換しました。 トップカバーの内側に虫の住み家がありました。 トップカバーを付けて終了と思いましたら、巻き上げレバーのダンパーが無い。透明な硬質樹脂のパイプのような形状ですが地板のシャフトのカシメ時に同時に入れられているのでカットをして接着する以外にない。パーツリストにも記載のない非買部品。 ユニットに摩耗もあって、棺桶に両足が入りかけていたような個体でしたので本来は修理断念をするところですが何とか復活しました。[email protected]