こちらは「コドモン Advent Calendar 2025🎄」および「ソフトウェアテスト・QAの小ネタ Advent Calendar 2025」の13日目の記事になります。
はじめに
みなさん、こんにちは。QAエンジニアの砂川です。
今回は、「いつでも請求」*1の下書き機能をリリースする直前に行った探索的テストの様子を紹介します。
探索的テストに関して
以前は、探索的テストは他のテストケースを作成しない "モンキーテスト" や "アドホックテスト" と同様のものと言われることが多かったですが、近年これらのテストとは異なる活動であると言われ始めました。
実際に、JSTQB Foudation Level シラバス 44ページにも下記の通り記載されています。
探索的テストは、テスト担当者がテスト対象について学習しながら、テストケースを同時に設計、実行、 評価する。探索的テストは、テスト対象についてより深く知り、注力したテストでより深く探索 し、まだテストしていない領域のテストを作成するために使う。
(中略)
テスト担当者はテスト目的を含むテストチャーターに従ってテスト実行をする。 テストセッションの後には、通常、テスト担当者とテストセッションのテスト結果に関心を持つステークホルダーとの間で議論を行う デブリーフィングを行う。このアプローチでは、テスト目的はハイレベルのテスト条件として扱われることがある。 カバレッジアイテムはテストセッション中に識別して確認する。テスト担当者はテストセッションシートを使用して、実行した手順や発見した事象を文書化する場合がある。
また、昨年末に日本でも「探索的テストの考え方 ソフトウェア開発のテスト設計とテクニック」も販売されたことは記憶に新しいところかと思います。
チームで探索的テストを行うまで
今回、「いつでも請求」の下書き機能のリリースのタイミング前に、探索的テストをチームで行いました!
探索的テストを行った背景として、以下の状況がありました。
- E2EテストやAPIテストは、自動テストとして準備しており、日時実行でも問題なく動いている状況
- チームにQAとして入っていたものの、他チームとの兼務でなかなか時間を割くことができなかった
- 以上の状況から、スクリプトテストを準備するよりも、チーム全体で探索的テストを行い、バグを取り切る活動をする方が効果的だと考えた
このような状態を整理して、チームに実施したいという旨をデイリーミーティングの場で連携し、全員揃う日を決めて、最大1時間のタイムボックスを定めて、探索的テストを実行しました。
探索的テスト実施!
探索的テストを始めるにあたり、テストチャーターとしてスプレッドシートやマインドマップを準備することもありますが、プロダクトマネージャーやデザイナーも参加していたので、堅苦しくせずにMiroで探索的テストを行う場を下記の図のように準備して、実施しました。

テストは、下記のような流れで実施しました。
2. まずは5分くらいでアプリを触ってみて「触ってみて思ったこと」エリアに付箋を出していく
3. もしその場でこういうテストしてみるといいのかな?というアイデアが出てきたら、「やってみたいこと=テストケース」エリアに付箋を出していく
4. 探索的テスト実施!不具合を見つけたら「🐛(bug)」エリアに付箋を出していく(このときは最大で40分くらいテストしました)
4.1 「やってみたいこと」エリアもテストケースとして組み立てられそうであれば、設計〜実施まで行う
5. タイムボックスや区切れがいいタイミングで、実施した内容をみんなで確認する
5.1 不具合もバグとするか、仕様とするかはこのタイミングで話し合いを行う
6. みんなで感想を言い合って終わり!!
その結果が下記の通りになります。

目的としていたバグも6件ほど検知することができました!
また、テストを実施した感想として、チームのなかでも下記のような感想を集めることができました。

この後、このチームから私は離れることになりましたが、探索的テストを実施することで、プロダクトに対する理解を深めていくことができていたように感じています。
まとめ
今回は、コドモンの開発チームにおける探索的テストを行ったレポートをさせていただきました。
私も探索的テストを1人で行うことが結構多かったのですが、こうしてチームの各職種が集まり、同じプロダクトを触ることにより、関心がどこにあるのかというのを知ることができたのは非常によかったと感じています。
また、テストと聴くとプロダクトマネージャーやプロダクトデザイナーのような非エンジニア職の人はハードルが高く感じるかもしれないですが、「バグを出す」という目的をはっきりとさせることで、普段開発中に閉じがちな品質の作り込み部分を取り込めたのはいいと感じました。
そういう点で、コミュニケーションツールとして探索的テストを活用していくのも、面白いのではないかと考えています!
この記事を読んでくださったみなさまも、是非チームでワイワイしながらやるテストで品質を高めてみてもらえると嬉しいなと思ってます。
*1:施設が、利用したいタイミングで保護者に請求し、保護者がクレジットカードで支払いできる機能